ええ!マジか?
次の日、真実を確かめるべく意気込んで、たっくんの所に行く。まず
「昨日はご馳走様でした。プレゼントありがとう」
とお礼。
「いっ、いやいいんだよ…」
相変わらずはっきりしない感じ、あたしも、いざとなると
『もう、来ないで欲しい』
そう言われたら、どうしようかと切り出す事が出来ない。恋愛とはもどかしいもんだ相手がどう思っているかと思うと、言いたい事も出てこなくなってしまう。
テンの散歩を済ませ、落ち着かないムードで時を過ごす。やはり、たっくんも何か変だ。もう、一年以上をこうして過ごしているから解る。
(こんなの、性にあわない!何とかしなくちゃ!)
心に決めて
「あの、昨日、その、何かを…」
としどろもどろに言いかけて
(何か言いたい事があったんじゃない?)
出てくる言葉は止まってしまった。たっくんは察したらしく
「あっ昨日?うん、昨日ね」
また、落ち着かなくなる。
「あっコーヒー持ってくる」
と言って、席を立つ。
(あ〜もお〜)
そう思っていると、突然背後から
「み、未来ちゃん!」
(うん!突然何?)
「その…け、結婚して欲しいんだ!」
(え!)
”ボトッ!”
あたしは、持っていたカフェオレのカップをまんま落とした。
「キャー!」
そこら中に飛び散る液体。
「拭かなきゃ!」
直ぐに立ち上がる。振り返ると、顔を赤くして立っている、たっくんがいた。
「あっうん」
慌てて雑巾を持ってくる。ソファや絨毯などカフェオレまみれ
(こんな時に何をしくってんだ!)
必死で拭いてるとたっくんが
「あっ、ソファはカバーを洗えば大丈夫そうだし、絨毯はクリーニングに出すし、拭くよりその方がいい大丈夫」
「ごめんなさい。あの、その…」
あたしは戸惑いながら必死だった。
「いや、僕も突然ごめん。あの返事はいつでもいいし、きょ、今日は家に帰りなよ。後は何とかするから」
「う、うん」
あたしも突然の事に、ある意味びびりまくりで家に帰る事にした。
帰り道もボーゼンとしたあたしは、どうやって家に辿り着いたのも記憶に無かった。家の玄関を開け、ママが横を通り過ぎる。
「あら、今日は早かったのね」
「あーーー、うん」
生返事で、視線は焦点定まらず部屋に入った。
机の前の椅子にドサッと座ると、さっきの事を思い出していた。
「結婚して欲しい」
確かに、そう言った。夢ではない!カフェオレを落としたのもそのせいだ、まさかの申し出にただ、呆然とするだけだった。




