表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/51

届いたよ

ワンコが元気をとりもどすと、ママが買ってくれたリードでお散歩デビュー。


外は晴れ渡る小春日和、ワンコはしっぽフリフリ、そこら中の匂いを嗅いだ。


暫くすると、向こうから


「テン!テンじゃないのか!」


その声にワンコがピクっと反応した。そして、いきなり走り出し油断していたあたしの手からあっという間にリードごと離れて、ワンコは声のする方に駆けていった。


あたしは、そこに歩いて行くと、ワンコはブンブンとしっぽを振りまわし男の人の顔を舐めまわしていた。


男の人は、デブで黒ぶちメガネ。服装はダサい柄のTシャツにGパン!しかもオッサン!


(最悪!これがワンコの元飼い主!)


ダサさ爆発じゃない!素敵な出会いを期待してたのに!


あたしは、その人の前で仁王立ちした。

男の人は顔を上げると


「あの…あのテンを預かってくれて…ありがとう…」


「預かってって?!貴方が捨てたんでしょ!」


「ちっ、違うんだ居なくなってしまったんだよ」


「なにゆってんの!拾ってくださいって手紙をくわえてたじゃない!」


「そっそれは…」

オッサンはうろたえた。


「あの僕…もうすぐ30になるんです…」


(29!あたしよりたった5つ上!もっと上に見える…)


「そっそれが、どうしたのよ!」


「そっ…それで30にもなろうと言うのに、カノジョ

いない歴が同じで…」


(当然っしょ!無理ない!)


「誰かにラブレターを書いてみたくなったんだ」


「誰かにって!誰?」


「いや…そんな相手もいないけど…とにかく書いてみたくて、家にあった紙に思いついた事を書いて封筒に入れて机に置いといたんだ」


「それで!」


「そしたら、その手紙と一緒にテンが居なくなってしまったんだ。どこも開いてないのにどうやって出ていったのかもわからなくて、毎日探していたんだ」


(えっ!それじゃあワンコはこの人に返さなきゃいけないの?)


てか、ワンコは、残念ながらあたしといる時より嬉しそうな顔してる。


ワンコを肩に載せ若いオッサンが立ち上がる。


「ごめん、悪いんだけど…」


その姿に、あたしは、突然ドキドキ


(どうしたの?何この胸のときめき?)


ダサくて、オッサンのこの人が、とても、素敵に見える。

アイドルスター?いや、それよりも


イケメン俳優?まだまだ…もっと素敵にみえる


もしかして!まさかの一目惚れ!


「あの…テンを返してもらってもいい?」


「あっええ…」


ダサい黒ぶちめがねの奥の彼の瞳が嬉しそうに笑った。


(そうだ!ラブレターの返事をしなくちゃ!)



「好きです。私を拾ってください」



ワンコがくれたラブレター。あたしの心に届いたよ。

 


  

  

 


キャラが気に入ったので、また続編作るかもです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 優しい話で癒されました。 できれば続編が読みたいですね。 続編に期待してお気に入り登録しておきますネ。 よろしくお願いいたします。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ