ある日の帰り道
苺鈴です。この物語は腐っています!!
5月に入り、日が長くなったが、もうすっかり暗くなっちまった。俺、藤田みちる(16歳)は、学校から自宅への長い道のりを黙々と歩いていた。ああ…腹減ったな…。
学校を出ようとしたら、運動部の勧誘に追っかけまわされ…逃げてたらこんな時間に…。もう5月だぜ、いい加減に諦めろよ…。
前から誰かが、走ってくる…?ああ、アイツだ…。黒髪の短髪に、垢抜けない地味な顔、うちの学校の陸上部のジャージを着た…同じクラスの…えーと…名前なんだっけ?
「おう、みっち!こんなところで会うなんて奇遇だね!」
「…その呼び方、やめろ。」
俺は、自分の名前が嫌いだ。『みちる』なんて女の子みたいな名前だし…。『みっち』って…。
「じゃあ…ふじたん!」
「…それも、やめろ。えーと…お前は?」
「洸だよ。同じクラスの星野洸!」
「ああ、そうだった。確かお前…ホモだったよな?」
「はあ!?何それ、意味わかんない!!俺、ホモじゃないよ!」
「だって…お前、噂じゃ生徒手帳に福●雅治の写真入れてんだろ?」
「ああ、千羽矢先生のことか!ほら、この人が千羽矢先生。俺の中学の恩師なんだ!」
星野は、ジャージのポケットから生徒手帳を取り出し写真を見せた…。持ち歩いてんのかよ…。確かに、その千羽矢先生は、福●雅治に似てる…。
「誰の写真でも…男だろ!!…やっぱりお前、ホモなんだな。」
「違うよ!たしかに、千羽矢先生は、俺の憧れの先生だけど。それは、恋愛的な感情じゃなくて…ほら、あれだよ…男が惚れる男っているじゃん、ケ●シロウとか、力●徹とか!」
だからって、男が男の写真を肌身離さず持ち歩くなんて…キモい…!!
「それに、俺は女の子大好きだからね!!みっちは、東京ミ●ウミュウ見てる?」
「…お前、見てるのかよ?」
おいおい、俺たち高1だぞ!!男だぞ!!
「うん。みっち、見てないの!?…みっち人生、半分くらい損してるよ!俺、ざ●ろさんが一番好き!」
「だから、見てねえから…。誰だか知らねえよ。」
「今度、録ったビデオ貸そうか?」
「録画してんのかよ!!」
「だって、俺、土曜は部活あるからリアルタイムで見れないんだよ(泣)!これで、俺がホモじゃないってわかったでしょ!」
「本当にホモじゃないなら…お前、女の子と付き合ったことあんの?」
「あるよ!俺、これでも結構中学では、もてたんだよ!まあ…長続きしなかったけど…最長1カ月だけど…。じゃあ、みっちは、女の子と付き合ったことあるの?」
「あるけど。…星野ってさあ…もしかして童●?」
「なっ…!?あ、当たり前だろ!…俺たちまだ高1だよ!…まさか…みっちは、もう…経験済みなの!?」
「ああ(ドヤ顔)。」
「ええええー!?早すぎるでしょ…!!今の子ども達の性ってどんだけ乱れてんのー!?」
「それじゃあな…。ホモ童●!!」
「だから、俺はホモじゃないってばー!!」
星野と別れ、帰路を急ぐ俺。ああ、ちなみに俺も童●だから…。星野のことをからかうためについた嘘だから…。星野って誰に対しても馴れ馴れしいんだよな…。やっぱり、ホモなのか…?
家の近所の公園の前を通り過ぎようとした時、ん?なんだ喧嘩か…?言い争う声が聞こえる…。
「…どうして、俺じゃ、ダメなんだ!?」
「だから…何度も言いましたが、先輩とは、もうお付き合いできません…!」
公園の街灯の下で、言い争う二人。痴話喧嘩みたいだけど…いや、男同士だから…ホモ喧嘩か?てか、二人とも、俺と同じ学校の黒の学生服着てるじゃん!!男子校だからって…どうしてホモが湧いてるんですかね…?
腕章の色から、別れたくない方が2年の先輩で、別れたがってる方が俺のタメだな…。まあ、俺は関係ないし…。見て見ぬふりして帰ろう!
その時、俺のタメの方が、こっちに向かって走って来る!?…こっちくんな!!俺は、逃げようとしたが学校で勧誘から逃げ回っていたためもう、逃げ切る力がない…。先輩も後を追いかけてくる!!てか、二人とも足速いな…。そして、タメの方が俺の腕をつかんだ!
「先輩、この人が今、僕がお付き合いしている人です!…だから、先輩とはもうこれっきりです!!」
はあ!?何言ってんのコイツ!?お前なんか、知らねーよ!!
「貴様が…貴様が…俺のサイサリスを!!」
先輩が俺を睨みながら言った!…こいつの名前サイサリスって言うの?どこぞの試作2号機か?サイサリスは、星野より少し長めの黒髪の短髪に、地味な黒縁メガネをしていて…よく見ると黒目がちな瞳に、長いまつ毛…整った顔立ち…男にしては、可愛い顔してるな…。背は、俺より少し低くて、体の線が細い…。
「あの…。俺、コイツとは、無関係」
俺が言いかけた途中で…俺の口が塞がれた…!?俺の唇にサイサリスの唇が…!!ななな何がどーなってるの!?なんで、俺、男とキスしてんのー!?…しかも、俺のファーストキッスっ!!




