表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/38

4-9 採取完了そしてテンプレ?!

 おう、ここに薬草が群生している、、、


鎧蜥蜴の攻防から時間にして1時間ほど移動した場所に今回の薬草類が自生している場所へと辿り着いたのだ。


 よしよし、自生に必要な本数を残して後は回収させてもらいます、、、


運よくこの場所は2種類の薬草群の自生地でもあった、かなりの本数を手に入れられたのだ。

ここまでは非常についていたのだが、次の場所へ移動するとかなり土を荒らされていてわずかに残った本数では今後どうなるかは不明としか言えない。


こう言っては何だが薬草関係に不得意な冒険者が数本残しておけばいいと言う気持ちで適当な処理をしたものだと思う。残念だがこの場所は薬草たちの生命力に掛けていくしかない。


薬草の位置を書きこまれた地図を見つめて次の場所へと更に内部へ入り込む。

相変わらずトカゲ達が定期的に彼を邪魔しに来るが、今回は魔石は必要としないので火の魔法銃にて遠くから牽制するとたたらを踏みながら近くへは寄ってこない。その間に素早く移動開始してその場所から離れると言う事を繰り返していた。


安全地帯へ戻る時間も考えると、後一箇所ほどで見切りをつけなくてはならない。祈る気持ちでその一箇所へ足早に向かうタローであった。



「おっ やったね!日頃の行いか?」


3種類目の薬草地に到着出来たのだ、此処で採取すれば予定していた3種類の薬草を全て回収を終える事となる。帰り道は別ルートから下って行けば、もしかして運が良ければほかの薬草も手に入るかも知れない。


日頃の行い?のせいなのか、戻る途中にも本命ではないがそこそこ高価な薬草を採取する事が出来て、彼は安全地帯へと戻り着いた。




「「おっ 昨日の薬草屋か?どうだ良いのが見つかったか?」」


連泊した冒険者が目ざとくタローを見つけて声をかけてくれた。


「・・はい お陰様で、トカゲ達には苦労しましたが、、、」


「「ガハハ、、奴らは何しろ丈夫な外装に包まれているからな、俺達も倒すのには苦労しているぜ」」


 今日の宿泊者は昨日の2/3ぐらいか、、地上に戻ったのかな?


皆とは少し離れた場所にて野営の為のテントを張る事にした。近くにはタローとそんなに年の差がない若いパーティ員4名が夕食の準備に忙しそうだった。


「「・・こんちはー」」  「こんにちは!」


互いに軽く挨拶を交わして彼も設営に入る、一通り設営が終わった後に隣のパーティの一人が彼に近寄ってきた。


「・・これ 良ければどうぞ、、」


魔導士と思われる女性が手に出来たばかりの品を抱えて声をかけた。


「あっ これは有難いです、、そうだお礼に此方を皆さんへ、、」


タローも魔法袋から初級用のポーションを人数分差し出す。


「・・これはかなり効能が高そうな、、いえいえ こんな高価な物は、、」

「ははは 私が作成したのでご遠慮なく、、、」

「えっ?!薬草採取が専門ではなく?」


タローは簡単にこれまでの経緯を伝える。


「・・そうだ 魔導士の貴女には此方の方が喜ばれるかも、、」


そう言って魔力の回復剤を更に一本差し出す。


「・・助かりますが これも作成されたのですか?」


彼女は喜びそれらを抱えてテントへ戻り説明している様だ。

暫くしてパーティのリーダーだと自己紹介をして、多分な物を頂いたとお礼を言いにやってきた。


「・・てっきり薬草採取の専門と思っていました」

「まぁ 此方の方が性に合っていると言いますか、私は戦闘スキルに縁が無くて、、」


彼等はDランクに昇進した記念にこのダンジョンの攻略に出張ってきたのだそうだ。

聞いた話によるとここの7階層迄はEランクでも入れるが、8階層以下はDランク以上でないと禁止されているらしい。確かに8階層はそれまでとは魔物の強さが変って来る、ギルドとしても線引きが必要と考えたのであろう。



翌日は地上へと彼は急ぎ戻る事にした、帰りは一度通った道で魔物の勝手も理解したし、腰には火の魔法銃もある。数で押してくる魔物には遠慮なく吹きかけて先を急ぐ。


火の魔法銃の効果は抜群であり、元々が左程強くない魔物達は数の暴力だけを注意すればよいので、吹き付けられる火炎に途端に逃げ出す魔物が続出していく。


 最初にこれを知っていればかなり楽だったな、、、


自分のリサーチ不足が一番の原因ではあるが、これ程の集団攻撃をされるとは思いもよらなかった。

難なく4階層まで脱出できたら後は簡単であった、魔物達を蹴飛ばしながら出口へと急ぐタローだ。




「・・ただいま帰りました!」


夕方前には家へと到着する、シェリーさんが笑顔で出迎えてくれる。


「どうでした?今回はかなり帰りが早かったですが、、、」


ダンジョンでの出来事を話して無事に薬草回収を果たした事を説明する。


「助かります これまで慢性的に薬草が不足していたので、、あっ お礼に今晩夕食を一緒にいかがですか?美味しいお店があるんですよ?」


疲れてはいたがシェリーさんの申し入れを断る筈もない、店が終わるまで暫く2階で休憩をして夜に備える事にした。



「・・お待たせしました、お店も閉めましたので出かけましょうか?」


正直言うと少しの間疲れからうたた寝をしていたが、彼女の声にぱっちりと目を覚ます。

汗臭い服は着替えてあったので直ぐに彼女に同行して暗くなり始めた外へ出て行く。

町のレストランに着く間、色々と語りながら歩いて行くと、、


「あれ シェリーさん?何方へ、、隣の男は誰なんです?」


冒険者風の二人の若い男が少し酒臭い息で語り掛けて来た。


「・・ああ ムトンさんにトムさん こんばんは、、私の店の2階に住んでいるタローさんと食事に、、もうお酒を飲んでいるの?」

「へへへ・・今日は稼ぎが良かったのでね、何なら俺が驕りますよ 隣の男なんかほっといて一緒に楽しみましょうや、、」


 ふむ テンプレのひとつかな?美人な女性と一緒だと絡まれる、、


「せっさくですが彼の薬草採取成功を祝っての食事ですから、貴方達とは同行できません、、」

「・・そいつは薬草採取屋なんだ、そんに奴に頼んでも頼りにもならんでしょう?言ってくれれば俺達が冒険序に薬草採取するのに、、、」

「あら、何度もギルドには依頼を上げていますが、なかなか届かないじゃないですか?それと前に直接貴方達に依頼をお願いした時を覚えています?かなり雑な採取で値も安く買い取った事を覚えています?あの時は依頼した手前それでも少し高めに買い取りましたが、かなりの不満顔でしたよね?もう少し薬草採取を勉強して下さいな、、、」

「・・そ それは うん次回はそうしますよ、おい そこの男は退出したらどうだ?後は俺達がシェリーさんを引き受けるぞ」


 はいはい やはりテンプレかな?酒の勢いもあるんだろうが、こいつ等は、、、


「・・タローさんを甘く見ているようですが、彼は冒険者としてもCランクですよ。

「「Cランク?!」」


途端に彼等は少し怯んだ顔になったが、直ぐに、、、


「ははは そんな冗談を、、どう見てもせいぜいEランクの駆け出しにしか見えないし、第一ギルドにてそんな顔の男は見た事は無いぜ、、」


 うん 確かにギルドに行ったのはこの二ヶ月で1回、それもギルマスに手紙を届けにだな、、


「「おい そこの嘘つき男め!直ぐに立ち去れ 痛い目にあいたいのか?」」


 ほいほい 困った奴等だな、、年も俺とそんなに違わないようだし、目的はシェリーさんにいい所を見せたいのが本音かな?


「おい、、何をニヤニヤしてやがる、そうか痛い目にあいたいのだな 覚悟しやがれ!」


突然無防備なタローに殴りかかってきたが、どうも機敏とは思えない 精々Dランクに上がりたての動きだ。相手の拳に顔を傾けて躱し、ついでに足を差し出してその足に躓いて派手に前方へ転げる始末だ。


「こ この野郎 ムトンに何をしやがった!?くたばれ!」


もう一人も瞬間湯沸かし器となりタローへと向かって来たが、結果は同様であった。


「「や やりやがったな!もう許せねえ 死にやがれ!」」


慌てて立ち上がると二人共腰の剣を抜こうとしていた。


「・・其処までにしな 相手との実力差が分からんのか?」


その時に後方から3人組の人影が近寄って二人に警告を発した。


「だ 誰だ 余計な仲裁は、、バークさん、、?」

「・・おう まだやるなら俺が代わってやるが どうだ?」


誰だと思いその人物たちの顔をよく見ると、森の中での野営地とつい最近ダンジョン内部にて再開した3人組のパーティであった。


「ははは バークのクソ力で殴られたら顔が変形するぞ、俺なら手の骨折で済ましてやるが どうだ?」

「それとも私の魔法で大怪我をしたいのかい?」

「「ギャバンさんに クローラ姐さんまで、、、」」


途端に酔いも冷めたような顔で狼狽え始めると、3人組にペコペコと頭を下げてその場から逃げ出して行った。


「・・皆さん有難うございました、あの二人に前にも絡まれていましたので、、、」

「シェリーさん 途中から見ていたよ、もしやの時は間に入ろうとしたが、彼の強さは本物だな、、」


そう言ってパーク氏はタローの肩を頼もし気にポンポン叩いて、またの再開を互いに挨拶を交わす。

そんなお礼も込めて3人組も一緒になり食事会となる、少し違うのは予定したレストランではなく彼等の馴染みの落ち着いた雰囲気の酒場である事だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ