29-32 「防衛要員と足止め要員(前編)」
「っ気配!」
「いぃいいやっばー!!!」
「若葉さん!!!!」
床から生えて来たわ若葉さんが!壁作ってもどうせ透過されるが……煙幕焚いて視界を潰す!
「ナイスアシストぉ!」
「あざっす!」
だがしかし位置が悪い!追撃が来るのは分かってるので足場生成からの離脱、逆方向から吹っ飛んできたエンデさんに関しては壁作って足止めをする。
「強制的に飛ぶ!転ばないように気を付けろ!」
「ひゃー足場がナッシング!!」
樹の声と共に空間が一気に切り替わる。何だここ……水のドーム?それにしちゃあ形が若干歪だが……?光が乱反射して視界が悪い。これちゃんと足場になるかな。
「あ、あそこ……!」
「詩取さん恭也と一緒に回避お願い出来ますか!?」
「恵斗くんは!?」
「俺はラリマーさん本体を狙います!」
「つまり俺達囮!」
「おっけー任せなちょー得意!」
恵斗だけ離脱して俺はそのまま詩取さんと一緒に逃げ回る。相変わらずエンデさんは俺を狙って来てるし若葉さんも俺を仕留める気満々。何でだよ俺なんかしたっけ?
「おかしい……俺ちょっとモテモテすぎる……!」
「変なフェロモンでも出てるんじゃない?お祓い行った方が良いよ」
「フェロモンってそんなお祓いでどうこう出来るモンなんすかね」
「数ある神社仏閣を巡ったけどぴーちゃんの誘引体質は治らなかったなー!」
「じゃあ駄目じゃないっすか」
寧ろそれでよく勧めたな。ちらりと視線を向ければ樹の方は奏さんと一緒に術式展開中、恵斗は発言の通りラリマーさんを狙おうと隙を窺ってるから……俺と詩取さんが狙われてるのは予定通りなのよね。
「このまま逃げ回るってのも作戦ではあるが……正直いつ相手の気が変わるのか分かんないのはめっちゃ困りますよね?」
「そーね!」
「てことで攻勢に出ましょう。詩取さん戦えます?」
「おっとそりゃあこっちの台詞だぜ恭也くん」
「俺戦えますよ。何なら前衛張れます」
「嘘同類??」
あ、詩取さんも前衛張るんだ……まぁここまで動けるなら近接とかお手のものっぽいよね。武器とか持ってないけど。
俺を一旦降ろして詩取さんは空を掴むように右手を握る。くるり、空間が幕のように滑り落ちてそこから槍が現れた。
「水に有利なのは雷だよな!」
「吸水性が高いのが最強では?」
「残念ながらスポンジの槍は洗濯中なの。ツルの槍も栽培中~」
スポンジの槍……スポンジの槍?何その攻撃力皆無っぽさが漂う槍は。スポンジって洗濯するものなの??
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