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解像度×理解度  作者: 霧科かしわ
8 黄色い歓声と欠けた幼子
113/912

8-1 「案外早かった出会い」

「これが、先日お前が取り込まれた怪異の核……となった呪いの媒体」

「水晶玉?」

 最早おなじみとなったカフェで報告会をする俺と恵斗。恵斗が持ってきたのは占い師が持ってそうなでかめの水晶玉で、何の変哲もない……っていうのは語弊か、何か不自然にカタカタ動いてるや。

「アグレッシブな呪いだな……」

「この呪い自体が人工的に作られたものだからかな。たまによくある倫理観を捨てたタイプの捜索方法だよ」

「たまによくあるんだ……」

そこの単語が同時使用されることってあるんだな……。倫理観を捨てた捜索方法って言ってたけど見つかったら最後俺みたいに取り込まれる可能性ありません?

「この呪い……深喪水晶って言われるんだけど、この深喪水晶を核とする怪異の厄介な点は主に二つ。ひとつは水晶玉なら何でもこの呪いを内包している可能性があるってことと、もうひとつは無力化のためには確実に一度取り込まれる必要がある、ってこと」

「あの精神汚染強制イベなの?」

「そうなの」

 嬉しくねー!確かに逃げ切れるかどうか怪しい動きではあったけど!!!……でもそうなると奏さんの相性が悪い発言分かる気がするな……ゆっきーのこと突かれて暴走したら目も当てらんないもんね。

「対処方法としては、精神汚染対策して乗り越えるか今回みたいに外から入って引っ張り出すか。その中に入るのも中々難しいんだけどな」

「いや本当にありがとうございます……」

「俺もソウさんの件で感謝してもしきれないからお互い様」

互いに恩があるから感謝し始めると終わらないんだよな。それが分かってるから互いに伝えるのは一回だけ。なんとなく暗黙の了解でそう決めた。今後も持ちつ持たれつの関係でありたいからな。

「……因みにさ、今回の怪異って誰探してたの?」

「あー……多分、俺の師匠みたいな人……?」

「師匠みたいな人?」

「あ、写真あるよ」

「へーこのひ……幼くない?」

だって佐波の姿に戻れないらしいんだもん。正確にはちょっと違って、元の姿に戻ると速攻で察知されるからとかなんとか。良く分かんないけど本人に不都合ないなら良いかなって思ってるよ。

「色々あって幼い姿なだけ……恵斗?」

「……えっ、何?」

 ん?何か変な反応だったな。変な反応というか、反応があからさまに遅かったというか。……まさか?スマホ取り出して時間だけ確認してわざと声を上げてみる。

「……いやぁ、そろそろ俺かすみを迎えに行かないとナー」

「あっえ、……えと、その、……ついてっても良い?」

「イイヨー」

おお好奇心が警戒に勝ったのか……挙動不審なのはやめてほしいけどな、かすみが警戒しそうだし。因みに日中はかすみ、フミと一緒に来華に預かってもらってるよ。見た目はアレだが中身は俺より年上らしいんでな。

 実はかすみ、まだヘレティックに連れて行ってない。単純に俺が行けてないだけなんだけど、だからサボテンマンも結局あの後どうなったのか謎のままだ。そろそろ一回顔出さないとな。

「あ、来華ー」

「恭也。それに隣の……」

「恵斗です。こんにちは」

「……こんにちは。来華です」

来華がちょっと緊張してるな……俺がいるから大丈夫だろうと思いつつも、やっぱりリューイに所属してる相手だから警戒してるのか?

「ご心配なく。今の私はあくまでも”恭也の友人”としてここにいますので」

「そう、ですか……」

「なんか堅苦しい……」

初対面同士だとこんなもんかね。俺の場合相手がコミュ強だったりしたから分かんねーや。険悪じゃなかったらいっか!

「あーきょーやにーちゃん!」

「恭也さんだー」

「おーう」

 走ってきたフミを受け止める。かすみもフミと一緒だと気が抜けるのか見た目相応の行動するから子供っぽ……いたいいたい、すねを蹴るなすねを。

「しれっと心を読むんじゃねー」

「顔に出てるんですよ顔に」

前もやったぞこのやりとり。絶対顔に出てる以上に心読んでるだろかすみ。俺の表情がどんなに雄弁でも流石に正確に読まれすぎてるよ流石に。

「あれ?……誰かいる」

「ああ、恵斗だよ。俺の友達」

「恵斗おにいさん?」

「あ、はい。初めまして」

 あ、恵斗ってちゃんと穏やかな笑み浮かべられるんだ……何故か俺といるときって真剣な表情か呆れてる表情ばっかだからな……何でだろうな……普段の話題が話題だからかな。

「……おれフミ。よろしく!」

「恵斗です。よろしく」

「ほらかすみもごあいさつ……かすみ?」

フミがかすみの顔覗き込んで首傾げてる……?俺も一緒に覗き込んで……うわ顔あっか。

「熱出た?」

「ひゃい!?」

「かすみまっかっか!」

「きききき気のせいですようふふふふふ」

「誤魔化し下手か」

「ちょーっとお話ししましょういか恭也さん!」

なんだなんだ、かすみも恵斗のこと気になってんの?相思相愛じゃん良かったねえ。

「聞いてませんよ恭也さん!!!っていうか教えてませんよね恭也さん!!!」

「あ、成程想い人……」

「さーがーしーびーとー!!!!」

変わんなくない?どっちも挙動不審すぎて分かりやすかったよ?……っていうかかすみはともかく恵斗の方はガチの一目ぼれっぽいんだよな。一目ぼれレベルが高すぎて指摘出来なかったもん。

「願わくばもうちょっとマシなタイミングで会いたかった……心の準備が……」

「あっちもおんなじこと思ってそう」

こっそり見てみろ?恵斗凄い顔してるから。ありゃ俺とかすみの仲に嫉妬してるね!!本当に初めましてかこの二人????

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