いざ彦星と織姫!!!
織姫と彦星
またしても幸太郎の知っている昔ばなしが出てきた。
桃太郎「えっ?!!!!! 織姫と彦星?!!!」
おばあちゃん「おや?なんで織が姫だった事を知っているんじゃ? 会ったことも無ければ名前を聞いたこともないだろう?」
やってしまった。
ついつい知っている名前だった為、口ずさんでしまった。
桃太郎は脳みそをフル回転で考え、打開策を見出す。
桃太郎「あっ、いや、夜叉が本当は夜叉姫って言うんだけど、それが混ざっちゃってさ!!! あははははは・・・」
下手くそ過ぎた。
自分でも情けなかった。
これは、バレた。そう思っていると
おばあちゃん「なるほどねぇ、偶然だけど織は昔は織姫と呼ばれていたんだよ」
セーフ!!!
本当に危なかった。
このばあちゃんにして桃太郎あり。という事だった。
どちらも抜けているのだ。
桃太郎「そうだったんだ! ちなみにどこに居るの?俺1回も会ったことないけど・・・・・・」
おじいちゃん「あの二人は使命があるらしくてな。冒険家なんじゃよあの二人は。お前が3歳になると織に神託があったみたいでな。お前を残して二人はどこかへ行ってしまった。それから15年、音沙汰無しじゃよ・・・・・・」
おじいちゃんもおばあちゃんもどこか寂しげな顔をしている。
そんなの当たり前だ。
自分の息子や娘が15年も帰って来ないんだから。
悲しんでいる2人を見ていたら桃太郎は段々とムカついてきた。
大好きなじいちゃんとばあちゃんを悲しませるなんて許せない。
この家まで紐で縛って連れて帰ってやる。
桃太郎「じいちゃん!ばあちゃん! 俺も世界を旅するよ!!!」
いきなりの発言におじいちゃんとおばあちゃんは悲しんだ。
おじいちゃん「どうしてお前まで行ってしまうんじゃ?!」
おばあちゃん「私達を置いてがないでおくれ・・・・・・私たちには、あんただけなんだよ桃太郎」
2人の気持ちも分かる。
子供が出ていき、孫まで出て行く。
そんなの誰だって止めるはず。
だけど!
桃太郎「俺は親父やお袋と違って必ず帰ってくるよ!!!
2人を連れてね!!!」
おばあちゃん「桃太郎、まさか・・・・・・」
桃太郎「あぁ!!! 俺が親父とお袋を探し出す!!!!!!」
桃太郎の意思は固かった。
自分が両親に会ってみたいというのもあったが、何よりじいちゃんとばあちゃんを悲しませるのが辛かった。
おじいちゃん「やっと帰ってきたというのに・・・・・・すまんな桃太郎。ワシも死ぬ前にもう一度あの子達の顔が見たいんじゃ・・・・・・」
おばあちゃん「じぃさん・・・・・・」
2人ともずっと帰りを待っていたのだ。
涙ながらに話す2人に桃太郎は心撃たれた。
そこからの桃太郎の行動は早かった。
桃太郎「それじゃあ、俺の両親探しの旅に出るが
じいちゃんとばあちゃんを2人だけにするのは心細い!
よって、ドク、モンク、ハク、エルザの4名はここに残って2人の手助けをしてやってくれないか?! 夜叉も残りたければ残っていいし、浦島もお前に関係の無いことに巻き込むわけだから家に帰ってもいいぞ!」
ドク達は二つ返事で了承した。
本当は付いて行きたかったが、桃太郎の頼みとあっては断れない。
夜叉は桃太郎を1人で行かせると浮気の恐れありと建前上ではそう言って付いてくる事にした。
本当は離れるのが辛いのだ。
浦島も水臭いなといい付いてくることにした。
何より桃太郎の両親が気になるようだ。
出発は明日の朝。
今日は家族みんなで、桃太郎の家で送別会をした。
夜叉が遠慮してくれた事もあって、桃太郎は久しぶりにじいちゃんとばあちゃんの3人で川の字で寝たのだった。
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