いざ婚約だ!!!
俺の家族になれ。
皆の目は点になり、先程泣いていた夜叉姫でさえ固まっていた。
桃太郎(あれ・・・・・・俺変な事言ったか? 家族が居ないなら代わりにならないかもだけど、俺達がって思ったんだけどな)
桃太郎の考えと、他のもの達の捉え方は違った。
夜叉姫達は告白されたと思っているのだ。
俺の家族になれ。つまり、俺の妻になれ。
夜叉姫は段々とその顔を赤くしていく。
そこで浦島は桃太郎に尋ねた。
浦島「ねぇ、桃太郎本気なの? まだ出会ったばかりだよ?」
いきなり婚約するなんて聞いた事がない。
だが、桃太郎は勘違いしている為
桃太郎「夜叉姫はずっと1人で頑張ってたんだ。 それにこんな可愛い子が家族 (みんなの)になるなんて嬉しいだろ?」
浦島「桃太郎がいいならいいけどさ!まぁ夜叉姫の気持ちも聞いてみないとね!」
そういうと皆が夜叉姫を見る。
夜叉姫は未だに顔を赤くしていた。
桃太郎「なぁ、夜叉姫。どうかな?」
桃太郎は真っ直ぐな瞳で夜叉姫を見つめる。
夜叉姫「わ、私で良ければ・・・・・・でも、本当にいいの? いきなり家族だなんて・・・・・・」
桃太郎「いいに決まってる! それじゃあ、改めてよろしくね夜叉姫!」
夜叉姫「う、うん・・・・・・これからもよろしくね。旦那様」
桃太郎「・・・・・・えっ?」
ドク「いやー!めでてぇな!!! 主の婚約に立ち会えるなんて嬉しい限りだ! なぁモンク!!!」
モンク「その通り!!! 主よ! おめでとうございます!」
ハク「今後は奥方も私達が守っていきます。お幸せに」
エルザ「ありがとう夜叉姫・・・・・・そして今後は貴女にも忠誠を誓おう」
夜叉姫「皆ありがとう! こんな私だが皆と共に前へ進みたい。悲しい別れもあったが素敵な出会いもあるんだね・・・・・・本当にありがとう!旦那様!」
浦島「うんうん。さてどうしようか。僕も目的を失ったから桃太郎に付いて行こうと思ったけど、これじゃあ、お邪魔かな?」
夜叉姫「そんな事は無いよ浦島! 旦那様のお友達なら私も仲良くしたいわ。これからもよろしくね!」
浦島「そう言って貰えると嬉しいよ!・・・・・・ところで桃太郎はどうしたんだい?」
皆が楽しく会話をしてる間、桃太郎は頭の整理をしていた。
桃太郎(俺の家族になれ=俺の妻になれ。うん、そう捉えたんだな。しかし、今更否定する訳にもいかないよね・・・・・・夜叉姫も凄い嬉しそうだもん。それにこんな可愛い子が俺の嫁になったんだ! むしろ有難い事じゃないか! よし! 覚悟を決めろ幸太郎!!! いや桃太郎!!!)
桃太郎はようやく決心がついたようで夜叉姫に近づく。
桃太郎「絶対に君を幸せにしてみせる!!! これからもよろしく!夜叉姫!!!」
夜叉姫は頬を赤く染めながら返事をし、一件落着となった。
鬼退治も終えた事で一旦、桃太郎の村へ帰ることになった。
全員が桃太郎に付いて行くと決めていた為、全員を連れての帰還となった。
道中は夜叉姫とお互いの事を知り仲を深め合った。
そして今後は夜叉と呼んで欲しいとの事で桃太郎は夜叉と呼ぶ事にした。
桃太郎「じいちゃん!!! ばあちゃん!!! ただいま!!!」
玄関を開け声を上げると奥から2人が小走りでやってきた。
僅か数週間程であったが2人は涙を流している。
おばあちゃん「も、桃太郎・・・・・・良く帰ってきたね、本当によかった・・・・・・」
おじいちゃん「どこも怪我してないか?腹は減ってないか?本当に良く帰ってきたな」
2人は泣きながら桃太郎に抱き着く。
そんな2人を見て桃太郎も貰い泣きをしてしまった。
桃太郎「うぅ、じいちゃん! ばあちゃん! うぅ・・・・・・」
皆が暖かく見守る中、3人はしばらく抱き合って家族の温もりを感じていた。
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