レポートその1
プロローグ
学童!!それは子どもたちが放課後に通う場所。共働き、ひとり親など様々な家庭事情の子どもたちがここに集い、共に生活している。全国に約2万6千カ所ある学童。これはそんな学童で働く、一人の青年の日常を描いた、本当にあった話である。
1話 学童の子は汗だく
子どもたちは放課後に学童を利用するわけだが、まず子どもたちが帰ってくる前にやっておくことがある。1つは換気と消毒。このご時世になりしっかりやって安心安全に帰ってこれるようにするのも学童の務め。そのあとに子どもたちが飲む水を準備したりおやつの準備をしたりなど、万全な体制をとり子どもたちをむかえるのだが、、
「ただいまーー!!」子どもたちが帰ってきた 「おかえり!って、汗やば!!!」 子どもは代謝がいいので毎日汗をかいて帰ってきます。「先生ー、今日さ、走って帰ってきた!!」一応、走って帰ってくるのはダメだと言い聞かせているのだが、素直な子どもたちを普通に状況を報告したりする(笑) 「そりゃー走れば汗だくになるよね…。てか走って帰ってくるのはダメって言ってるさ!!」「あ、だった。ごめん先生ww」 子どもたちはここであざといてへぺろみたいな表情をしてくる。こういうのをされると何となく、許してしまう。子どもとはそういう生き物なのだろう。 でも、夏とかだったら汗かくけど冬ならそんなにかかないから大丈夫じゃない??と思ったそこの人。違うんです。冬も夏と同じぐらい汗をかくのです。何故なら、寒がりな子どもは3枚でも4枚でも着込んでくるのです!!「先生、、教室暑くない??」と言ってきても「え、、そんだけ着込んでればそりゃー暑くなるだろ(真顔)」私も真顔でツッコミを入れるほど呆れ顔になります。汗をかいた子はお着替えをさせたりもするのだが、このお着替えは帰ってくる途中に雨に濡れたりする時の緊急用でもあり、もしそれに使ってしまえば、また新しいお着替えを持ってくる事になっている。しかし、お母さんたちもしっかり子どもの事をわかってる。汗っかきの子を持つ親は着替えを1組ではなく2組、多いい子では3組ほど学童に置く親もいる。そういう親の優しさもあり子どもたちは楽しさいっぱい、汗いっぱいになれるのかもしれない。
2話 子どもと恋バナ
これを話す上で1番の重要なことは、仮に自分に彼女がいるとして、その彼女の話しをする時、絶対に彼女の名前を教えてはいけない。何故なら、何故ならと言うよりもこれは自分の失敗談の一つなのかもしれない。
自分に彼女がいた頃の話。まだここに働いて1年目の頃だ。ひょんな事から恋愛の話になった。「ねぇ、先生はさ、彼女いるの?」と、とある女の子に聞かれたので別に隠す必要もないかな〜と思い、「うん、いるよー」と涼し気な顔で答えた。ここから怒涛の質問攻めに合う◀◀ 「付き合ってどのくらい?」「なんで付き合ったの?」「彼女のどこが好き?」「名前なんて言うの?」いろんな質問があったがまぁそれなりに答えられる範囲でということで答え、彼女の名前もそれとなく教えた。そんなある日、某ショッピングモールに彼女と一緒に行った時、後ろから「○○先生ーーー!」と聞こえ振り向くとそこには学童の子がいた。するとその学童の子は隣にいた自分の彼女を見て、「あぁーーー○○だーー!!本物ーーー」と大声で叫ぶ。すると周りの人は「え、有名人でもいるの?」と言わんばかりにざわめきだした。彼女も頬を赤くしながら俺に一言、「お前、何吹き込んだ」と。頬は赤いながらも言ってる言葉はほぼ真顔。この事態をやばいと思った自分はすぐさまその子のとこに行き一言。「お前、学童で覚えとけよw」それは、先生らしからぬ一言であった。
3話 子どもと遊び
一括りにしても遊びとは沢山ある。外遊びに室内遊び、集団遊びなどなど、いくつかあるのだが、その中から今回は外遊びのこと。自分たちの学童にはドッチボールやサッカーなどができるぐらいの大きな園庭があり、晴れてる日はそこで遊んだりする。そんなある日、ドッチボールがめちゃくちゃ盛り上がっていて、特に男子が楽しく遊んでいたのだが、なんか調子に乗って いたヤローどもかいて、負けた相手に対して「お前ら弱すぎ!」「下手くそ!」少し暴言じみた発言が多く負けた子たちの士気が下がっていた。それに自分はプチーんときたので、「ねぇ、先生もやっていい?負けたチームに入るさ」と言うと、調子ずいているヤローどもは「いいぜ!別に先生1人入ったところでなにも変わらんしw」めっちゃ舐められた。さらに今度はプチーんがブチーンに変わり、自分にスイッチが入った。「ほうほう、そうかそうか。さっきから開いた口が塞がらないな君たちは。さっきから先生たちのことバカにしてるけど、お前たちが負けたら先生がお前たちのおやつ無しにするからよ」いちおこれ、真顔で言いました笑 その子たちも「別にいいよ」と言ってきたので交渉成立。まぁ先にオチを話すと、調子に乗っていたヤローどもは成敗致しましたw 相手は6人ほど居たのですが、全員自分が当てて、完膚なきまでに圧勝。「もっかい!!もっかいしよ!」ここで自分は一言。「やってもいいけど、お前たちのおやつはもぉないよ?」
その後、またもや完膚なきまでに圧勝。子どもの心をヘシ折り、謝らせ、おやつは、、、優しいからちゃんとあげました♡♡
4話 子どものケンカ
ケンカ!!それは互いに拳と拳をぶつけ合い、怒りを表現する行為。とは言ってもいろんな種類のケンカがある中で今回はこの殴りあいの喧嘩の話。 発端は消しゴム。隣同士で勉強をしてた男の子2人。そのうちの一人が消しゴムを忘れてたみたいで、隣に座ってた子から借りたらしい。その消しゴムを使って、返した。ここまで聞いたら喧嘩にはならなそうだが、話はここからだ。勉強が終わり、消しゴムを貸した子の消しゴムが落ちてたらしく、借りた子がそれを拾って、「え、消しゴム落ちてるよ!」といい、その子に向かって消しゴムを投げたらしい。投げた消しゴムをその子はキャッチできなかった為、「人の消しゴム投げんな!」と言ったが、その投げた子は「お前、こんぐらいも取れないば!」と少しバカにしたように言った。それに怒ったキャッチできなかった子はその子に対しその消しゴムをおもいっきし投げ返し、「お前もキャッチできんし!」といい、そこからは、、はい、お解りの通りの展開。 この案件は聞いた話なのでこんな語りになるのだが、子どもたちはひょんな事ですぐ喧嘩になるので本当に目が離せない。10秒前は仲良くても3秒後には喧嘩してたり、たった消しゴムを渡すだけなのに、たったトイレを待つだけなのに、たった座ってただけなのに、などなど、喧嘩の要因ってわりと何でもありww それに学童の先生はその子どもたちが言った言葉や見ていた行動などを踏まえてその喧嘩を辞めさせ、「何故こうなったのか」「何がいけなかったのか」「どうしていればこうならないようにできたのか」そういう一つ一つのことを子どもたちに考えさせ、同じことが起きないように話をしていく、、が、残念なことに同じことの繰り返し笑 それが子どもであり、そうやって成長していく生き物なんです。