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終章となります。


御礼はあとがきにて。

ゼルが云うには。


ガイは此処まで相当の魔力を使ったため、今は休まないといけないそうだ。

エルダ様は不慣れな外交を熟したため、やはり休まないといけないそうで、


やれやれ。

案外二人ともか弱いタイプだったんだねぇ。

私もゼルもむっちゃ元気なのに。

こちらの世界ではどうか知らないけど。

虚弱体質はポイント低いよ。

その点ゼルは合格だね。

やっぱ男は逞しくないと。


ああ、そうだ。

なんとなく怠い時には弓月特製のはちみつゆず茶を・・・

しまった。材料が無いから作れない。

どうしよう。


「いや気持ちだけで良いと思うぞ寝れば治ると云っていた。」


ゼル。

早口言葉みたいだね。


そうだなとにかくだ。

「お前を送り届けるのは午後になるそうだ。」


判ったぁ――。

それじゃ、今日は遊ぼう。



弓月の『遊ぶ』は襲撃を仕掛ける事だ。

朝食後の調理場に突撃をかましクーヤ料理長をいたぶる。

農産大臣のカリリン様に殴りこんで採れたて野菜をねだり。

畜産大臣のクロス様を襲って牛の乳をせびる。

その全てに付き合わされる俺は。

クーヤ料理長にため息をつかれ。

カリリン様にはため息をつかれ。

クロス様にもため息をつかれる。


まぁな、良いとも。

お前の好きにすればいい。

俺の眼の前にお前が居るうちはお前に従おう。

いつかお前に振り回されたこの時を懐かしく思い出すだろう。

お前の記憶の中に俺・・・達が僅かでも在ればいいのだが。


「弓月、城下の村に出てみるか。」


この辺で連れ出して置かないと俺が恨まれそうだ。

もっとも弓月は嬉しそうにいそいそと着いて来たが。

村の者達に昨夜の火球花火を褒められてご機嫌だな。

次の約束は迂闊にしない方が良いとは思うが。

それでも約束は待つ楽しみになるか。


それにしても。

案外ガイは情けない奴だ。

エルダ様も確かに虚弱体質だな。

弓月の特製スタミナもりもり炒飯如きでKOを喰らうなど。

体格的に二人の倍は熟した俺がこうしていると云うのに。

どうやら俺は弓月の作る凶悪な代物に相当な耐性が有るようだ。

ひょっとしたら過去の無茶な鍛錬はこの日の為だったのかもしれん。

喜んで良いのか、哀しいのか。

俺には良く解からんが。

そろそろ帰るか、昼飯の時間だ。




料理長。

凄いぞ、偉いぞ、良くやった。

≪グーニーズカフェ≫のトマトスープロールキャベツを短時間で此処まで再現するとは。

しかも、独自開発の角切りローストビーフサラダはクレソンのほろ苦みが効いて絶品だぁ。

粉の種類が豊富なグレィス王国ならではのパンはどれも美味いし。

デザートのチーズスフレに至っては≪リストランテ・ママン≫を凌駕していると云っても過言ではない。

焼肉しか出来なかった、あの、料理長が、これほどの成長を見せてくれるなんて。

ああ、人はどれほどの可能性を秘めているのでしょう。


騙されて、拉致られてこの地に来たけど。

いまなら来てよかったと思う。

でももう三か月も経っている。

そろそろ帰らないと・・・・・心配してるだろうし。


「大丈夫だ。私は時を操る術を心得ておるゆえ、あの日のままに帰る事が出来ようぞ。」


おおおっっ、さすが我が師匠。

これで後顧の憂いも無し。

では皆様、北城弓月、これにて失礼いたします。



あっさりと行ってしまったか。

そう情けない顔をするな、みんな。

また逢える、そう信じて待っていよう。







「起きろ、弓月。」


ん――ん・・・あれれ、うたた寝しちゃった。って、ガイ何その恰好。

え。

此処は・・・あぁ、帰って来たんだ。

何だかがっかりです。

え、はい。着替えますよ。

いくらなんでもこの日本でこの姿はどこぞのコスプレ。

通用するのはこの『黄金の剣』ぐらいです。


おやおや、ゼルも人外店長に戻りましたか・・・・なんで?

ああ、ガイの魔力が溜まるまで居なきゃならないんですね。

じゃあそれまでは私も此処でバイト出来るんだ。

うう嬉しいです。

これでしばらくは他のバイトを探さずに済む。

もちろん!二人と一緒に居られるのが最高に嬉しいです。幸せです。


そう云えば今日は二十五日、御給料日ですね。

えへへ、店長様に満面の笑みを奉げさせて戴きます。

おお、有難う御座います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・え――――と。


確か最初の話では。

時給+alpha×三か月+ボーナスだったと記憶してますが。

此処には先月分しか・・・・


「何を云っておる、出かけた時間に戻って来たではないか。」


「ああ、特別ボーナスはやろう。城下の村で流行っている黄金の女神像だ。どうやらお前を模って爆発的人気商品らしい。売り名は『花火魔女』。ある意味では魔除けになる土産だそうだ。」


「弓月、三か月したらまた向こうに行くから、それまでその給料でサンプルを購入しておくが良い。」


「無駄遣いするなよ。」


『クククッ、良かったのぅ。今後も良しなに頼むぞ。』



右手に先月分の給料57600円の入った封筒と、左手の間抜けな女神像(花火魔女って、女神じゃないし)を持ったまま気を失いました。


これってまだ続きますか?






                            FIN





最後までお付き合い頂きありがとう御座います。


これまでとは違ったものを書きたくて頑張った心算ですが、やはり難しかったです。


それでもきっと、性懲りも無く続けるんだろうなぁ。


何と云っても楽しいのだから仕方が無い。


それではまた何処かで。


          かしこ。

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