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無限の可能性 進化と退化の軌跡 Let's Monster Battle  作者: 夕幕
第6章 ギルド結成

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第72話 シグマへの質問

 シグマさんに聞きたいこと。

 今、パッと思い浮かんだのは二つ。


「二つ聞いてもいいですか?」


「ん?二つだけかい?もっと聞いていいのだよ」


「今、パッと思い浮かんだのが二つだったので」


「そうか。で、何を聞きたい?」


「『遊楽園』のことを教えて欲しいです」


「『遊楽園』か…」


 この前、挑戦した時は第1エリアの等活地獄すら攻略できなかった。

 俺たち4人とも攻略を諦めた訳じゃない。

 もっと力をつけて再び挑戦するつもりだ。

 その時の為に『遊楽園』についての情報がもっと欲しい。


「蓮くん、悪いことは言わない。君たちには『遊楽園』攻略は無理だ」


 君たち?

 俺には無理じゃなくて君たちには無理ってシグマさんは言った。

 シグマさんは俺たちが過去に挑戦したことあるって知ってるんじゃ。


「それは俺たち4人には無理ってことですか?」


「悪いが、君たち4人による合同攻略でも攻略できるとは思えない。前回の二の舞になるだけだ」


「シグマさんは知ってるんですね。俺たちが4人でパーティーを組んで『遊楽園』に挑戦したことがあることを」


「プロフェッサーの情報網を甘く見てもらっては困るな。蓮くんたちのような将来有望株がパーティーを組んだとなると話題になるさ。どこのダンジョンに挑戦しているのかも自然とね」


 シグマさんは全てを知った上で無理だと言っている訳か。

 でも、そう簡単に諦める訳にはいかないんだ!


「諦めは悪そうだな。そもそも『遊楽園』は元世界最難関ダンジョンの一つだ。今でこそ世界難関ダンジョンだが、攻略難度は変わらず高い。低ランクであのダンジョンを攻略するのは無理だ」


 え?元世界最難関ダンジョン?

 どういうこと?

 攻略難度が高いのは理解してるけど、元世界最難関ダンジョンって何?


「それってつまり、『遊楽園』は世界最難関ダンジョンから世界難関ダンジョンにランクダウンしたってことですか?」


「ん?ああそうか。最近ゲームを始めた世代は知らないか。蓮くんはそもそも世界最難関ダンジョンと世界難関ダンジョンの基準を知っているかい?」


 基準?

 何かしらあると思ってはいるけど、気にしたことないな。


「知りません」


「だろうな。普通のプレイヤーはまず気にしないからな。まあ簡単に説明すると攻略者がいるかどうかだ。世界最難関ダンジョンは未だに誰も攻略したことのないダンジョンを示す。世界難関ダンジョンは攻略者こそいるが、その人数が10を下回るダンジョンを示している」


「『遊楽園』が世界難関ダンジョンになったのは新垣輝夜さんが攻略したからですか?」


「さすが日本人。輝夜の偉業の一つをしっかり把握してあるみたいだな。蓮くん、君の言う通りだよ。」


 さすがは12神序列1位のプレイヤー。

 でも、あの人が『遊楽園』を攻略したのって確か…。


「新垣輝夜さんが『遊楽園』を攻略したはEランクの時ですよね?なのに低ランクのプレイヤーでは攻略できないって言うんですか?」


「痛いとこを突くな。輝夜は例外さ。輝夜を基準に考えるのは辞めた方がいい」


 シグマさんの言う通りかもしれない。

 12神の序列1位にまで上り詰めた人。

 あの人にできたからといって俺たちにできるとは限らない。

 寧ろできない事の方が多いと思う。

 それでもそれが挑戦しない理由にはならない。


「はぁ、諦め悪すぎだろ。『遊楽園』をどうしても攻略したいなら攻略した本人に直接話を聞いたらどうだ?自分たちがいかに無謀な挑戦をしようとしているかがわかるぞ」


「え?本人?どういうことですか?」


「そのままだ。輝夜には私の方からアポは取り付ける。あとは蓮くんの好きにするといい。ああ、その為に連絡先を交換してくれると助かるな」


 え、何がどうしたらこうなった?

 気づいたら新垣輝夜さんにシグマさんからアポを取り付けてもらえることになってる。

 ちょっとどころじゃないくらい意味がわからないけど、連絡先だけ交換しよ。

 ………ん?シグマさんと連絡先を交換?

 これ滅茶苦茶すごいことじゃ。

 なんか感覚が麻痺してる気がする。


「まあ『遊楽園』についてはあとは輝夜に任せるし、二つ目の質問を聞こうか」


「え、あ、はい。ありがとうございます。えっと、二つ目の質問ですが、気を悪くしたならすみません。シグマさんはプロフェッサー結成時のメンバーの1人だったと思います」


「よく知っているな」


「何でシグマさんはプロフェッサーという検証ギルドを結成しようと思ったんですか?」


 今、莉菜からギルド結成の誘いを受けている。

 シグマさんたちはプロフェッサーという一風変わったギルドを結成している。

 プロフェッサーはプレイヤーのランク問わず、多くのプレイヤーが在籍している。

 その結成理由を知れたら俺の悩みも解決するかもしれない。


「蓮くん、君は何か悩んでいるといった感じがするな。私たちがプロフェッサーを結成した理由か。元々面白可笑しくゲームを楽しみたかったからさ。それが気づいたら検証ギルドプロフェッサーになっていた」


 面白可笑しくゲームを楽しみたかったからギルドを結成した。

 それだけ…。

 もっと深い意味があるもんだと思ってた。


「蓮くんもだが、日本人は勘違いしている人が多い」


 え、勘違い?急に何の話?


「私もそうだが、プロプレイヤーの中にはエンジョイ勢も多数いるんだよ。現に輝夜がその筆頭だからな」


 シグマさんもエンジョイ勢!?

 それに新垣輝夜さんも。

 トップクラスのプレイヤーの中にもエンジョイ勢がいるんだ。

 俺はプロプレイヤーはみんなガチ勢だと思っていたからなんか意外だな。


「蓮くん、これはゲームの先輩である私からのアドバイスだ。モンスターと共にゲームを楽しめ!そして高みを目指せ。それが今の君には欠けている」

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