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無限の可能性 進化と退化の軌跡 Let's Monster Battle  作者: 夕幕
第4章 ブルー新たな力を求めて

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第49話 もう敵じゃない

 昨日フェーズ15でゴブリンキングを倒して、そこでセーブした。

 今日はフェーズ16からのスタートだ。


『フェーズ16 ハイフェアリーとのバトルを始めます』


 バトルが始まると同時に魔法が嵐のように飛んできた。


「ブルー、フレイムフォース、マジックシールド」


 まずは飛んできた魔法全てをフレイムフォースで相殺しにいく。

 ぶっちゃけ相殺というより、威力を少しでも落とせたらいい。

 これだけで相殺できないだろうから残りはマジックシールドで防ぐ。

 マジックシールドで防ぎきれたら良かったけど、そんなに上手くはいかない。

 幾つかの魔法はマジックシールドを打ち破ってきた。

 しかし、この時ブルーは既に魔法の軌道上にいない。

 今回は敢えて、攻撃スキルでの完全相殺を狙わずに魔法がブルーに届くまでの時間を稼いだ。

 今までの経験からマジックシールドを突破するのに少しだけ時間が掛かる。

 新入生代表トーナメントでエルナとバトルした時もそうだった。

 今回もそれを利用する。

 ただ、前回と違うのはほとんどの攻撃スキルを温存できているところ。


「今だブルー!迅雷の一撃!!」


 ハイフェアリーは近接戦に極めて弱い。

 それは一度バトルしてるからよく知っている。

 雷を纏ったブルーが高速で突撃する。

 いけると思った瞬間、ブルーは見えない壁に衝突した。

 あの感じ、もしかしてマジックシールドみたいな防御スキル。

 近づかれたら極端に弱いモンスターだ。

 その対策も一つや二つくらいあってもおかしくない。

 俺の考えが甘かった。

 でも、防御スキルなら攻撃を続ければ、割れる。


「ブルー、プロミネンス」


 ブルーの放ったプロミネンスは再び見えない壁に阻まれるが、それを突き破りハイフェアリーに迫る。

 先ほどの攻撃で魔法スキルを全て使い果たしたのか、反撃してこない。

 そこを集中攻撃でハイフェアリーを倒した。


『フェーズ16 勝利を確認』


『フェーズ17に移行しますか? はい いいえ』


 俺の予想が正しければ、この後のフェーズ17で戦うのはジャイコスだ。

 正直なところ、強化の内容次第ではジャイコスに負ける可能性だって十分にある。


『フェーズ17 ジャイコスとのバトルを開始します』


 今のブルーは全ての攻撃スキルがクールタイムに突入している。

 まずは、時間を稼ぐ。


 序盤は前回同様に殴る蹴るや地団駄による攻撃が続いた。

 既に一度バトルして、どういうスキルなのか俺もブルーもよく知っている。

 全ての攻撃スキルがクールタイムから明けるまで、余裕で時間を稼げた。

 今のところ全体的にステータスが強化されているくらいで、他に目立った強化はない。

 あ、いや、見たことないスキルを幾つか使ってたな。

 初見でもどうにか躱せたから印象はかなり薄い。

 どれもこれも想定の範囲内って感じだったからな。

 拳圧?殴ったら空気の塊が飛んでくる攻撃とかもあった。


 基本的に距離を保って魔法で攻撃。

 隙があるとブルーが判断したら距離を詰めて迅雷の一撃やプロミネンスアタックで攻撃もした。

 ヒットアンドアウェイって感じの戦い方だった。

 巨人特有のステータスの高さも相まって、倒すのにかなり時間が掛かった。

 ブルーの攻撃力もどうにかできたらいいけど、さすがにそれは無理あるよな。

 それでも今回のバトルは収穫が多かった。

 今まで試したことのなかった戦い方ができた。


 その後、フェーズ18ではハーピィをバトルした。

 ジャイコスとのバトルよりも苦戦したかもしれない。

 やはり、空を飛んでいる相手に攻撃を当てるのがネックとなっている。

 新入生代表トーナメントでエルナとバトルした時と同じように防戦一方になってしまった。

 ハーピィは魔法攻撃主体のモンスターだからマジックシールドを使えば、何とか凌げるけど、肝心のブルーの攻撃が当たらない。

 空中で余裕を持って回避される。

 どうしたらいいか考えていた時、ある人たちのバトルを思い出した。


 12神序列5位のミア・ワグナーさんと序列6位のキリル・スミルノフさんのバトル。

 ミアさんのエースモンスターはハーピィー。

 それに対してキリルさんのエースモンスターは大きなリクガメのようなモンスター。

 この2人のバトルはいつもミアさんが一方的に攻撃をする展開が多い。

 それでも勝率はミアさんの方が少し高いくらいだと思う。


 キリルさんは守りに特化したモンスターで守って守ってとにかく守り抜いて、攻める時に攻める。

 逆に言えば、攻め時を見いだせなければずっと守っているということだ。

 そんな感じの戦い方をしているから12神の中では戦い方が地味だから人気はあまりないけど。

 でも、キリルさんの戦い方は今の俺とブルーにはできないけど、俺たちなりにアレンジすれば。


 でも、攻め時っていつだ?

 それがわからないとただ守るだけになる。

 それじゃあいつか負ける。

 いや、そもそもキリルさんは毎回攻撃する時に攻撃を全て当てようとはしていなかった気がする。

 今、改めて思い出すとそんな感じが…。

 じゃあ、何で全ての攻撃を当てようとしてなかったんだ?

 攻撃は当たらなきゃ意味ない気がするのに。

 12神と呼ばれるプレイヤーが意味のないことをするとは思えない。

 きっと意味がある筈だ。

 このバトルの中でその意味を見出してみせる。


「ブルー、攻撃を全て当てにいかなくていい」


 プル、プル、プルン、プルプル


 ちゃんと伝わってるかな。

 ちょっと不安だな。

 でも、俺にできることはブルーを信じることだけだ。


 それからブルーは戦い方を変えた。

 今までブルーの攻撃を容易く躱していたハーピィーだが、時折被弾するようになった。

 俺には何故、戦い方を変えてから攻撃が当たるようになったのか理解できなかった。

 一つだけ言えることはハーピィーの顔から余裕が無くなったこと。

 そして、時間は掛かったけど、ハーピィーにも勝つことができた。

 まだまだだけど、この戦い方の意味を理解してできるようにすれば、空を飛ぶモンスターももう敵じゃない。

 この時の俺にはそんな気さえした。

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