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第36話 高みの見物


 客席の一部分に、会場内の闘技を一番よく見渡せる、魔術で錬成された硝子で覆われた特別観覧席がある。通常そこは、皇室関係者だけが利用できる観覧席であり、今回も、皇王を始め、旧慧院、そして彼女らを護衛する任を受けた護士の人間が、闘技の様子を見守っていたのだが……。


「あら、今日は皇王様の護衛ですの?」

「ヨシコ=ライトセット……あなたがこの場に来ることを、皇室が許可した覚えはないのだけれど?」


 堂々と特別観覧席にやって来た女狐に、護衛役のマシャル=ドゥデンヘッダーが呆れた様子で彼女を睨み付ける。


「皇王様も、此度の実戦演習は興味津々のようですわね」

「無視しないでくれるかしら?」

「あ、手土産にグミ持ってきたのですけれど、食べます?」

「なに堂々とリラックスしてんのはっ倒すわよ」


 綺麗な装飾が成された巾着袋を見せびらかしながら、闘技に目が釘付けの幼き皇王が座る椅子の肘掛けに無遠慮に腰を下ろしていた。マシャルの脅し文句にしかめっ面になると、巾着袋から鮮やかな色合いの小さな弾力性のある菓子を取り出して口に放り込む。


「なんですのよ、怖いですわね。はむっ、もぐもぐっ…………って、マッズッッ!!」


 いや、マズいのかよ……そう言いたげなマシャルが溜め息混じりに首を横に振ると、もう一度会場へ視線を落としながら、それとなく尋ねた。


「……ハァ……それで?あれはどうなのかしら?実際のところ、強いの?」

「ううん、そうですわね……一回、本気で手合わせしたら────瞬殺でしたわ」

「…………はぁ?」

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