クラクション
イライラしてクラクションを鳴らす人もいる。一方で、クラクションを鳴らされて驚いた経験から、自分はむやみに鳴らせなくなる人もいる。私はどちらかというと後者だ。
確かにクラクションを鳴らすことで、一時的に気持ちが紛れることはあるかもしれない。しかし、その音に対して誰もが適切に反応できるとは限らない。例えば、耳が遠い人には気づかれない可能性があるし、逆に大きな音に驚いてパニックになってしまう人もいる。そうした予測できない反応が、結果として自分に被害を及ぼす危険性もある。
以前、道を歩いていたとき、突然後ろからクラクションを鳴らされたことがある。何が起きたのか分からず、反射的に体が動き、思わず車道側に飛び出しそうになった。その瞬間、すぐ近くを別の車が通り過ぎ、危うく事故に巻き込まれそうになった。もしあのとき、少しでもタイミングが違っていたら、大きな事故につながっていたかもしれない。この経験から、クラクションは必ずしも安全につながるとは限らないと強く感じた。
また、クラクションを鳴らすことができる人は、同時にブレーキを踏める余裕がある状況にいるとも言える。つまり、危険を回避する手段をすでに持っている状態で、さらにクラクションを使っているとも考えられる。一方で、クラクションを鳴らさない人は、そもそも周囲をよく見て行動しており、余裕があるからこそ鳴らす必要がないとも言える。
ただ、ここで一つの疑問が残る。そもそもクラクションは、どのようなときに鳴らすべきものなのだろうか。対向車や周囲の人に自分の存在を知らせるためなのかもしれない。しかし、本当に相手がその音に気づき、適切に反応できるとは限らない。そう考えると、クラクションの使い方について明確な答えを出すことは難しい。
だからこそ私は、安易に音に頼るのではなく、できる限り周囲をよく見て危険を予測し、自分自身の行動で安全を確保することを大切にしたいと考えている。




