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何もしない、何もできない

◯センゴク




ドンっと低い音が聞こえて俺は、そりゃそうだと思った。



土下座したサカキの目の前に拳銃が投げ出された。



「これで篠原組の組長を殺してこい。うまくできたら組に戻してやるよ。だからさっさといけ」




サカキは拳銃を拾った。

「親父」


ガンっと鈍い音が聞こえた。

親父が机にあった灰皿をサカキに投げつけたのだ。



サカキの頭から真っ赤な血が流れた。



「出てけ」



サカキはふらふらと立ち上がると部屋を出た。



思わず俺はサカキの後を追っていた。

背後から兄貴の声が聞こえたが、俺は立ち止まることはなかった。



「サカキ」




拳銃片手に事務所を出ようとするサカキを俺は呼び止めた。





「お前本当に」

「これが」





サカキは俺に振り向いた。

俺は思わずその姿に目を見開いていた。

だってあいつは











「これが俺の役割だから」













あいつは笑っていたんだ。





















「行くな」












その言葉が俺の喉から出ることができなかった。

















なんで?











サカキは俺のダチで親友で・・・なのに、なんで?












「行くな」









その言葉は出てこない。

ずっと喉に引っかかっている。



のろのろと出口へと向かっていくサカキの後ろ姿を俺は見つめるだけで一歩も動くことはなかった。








ただ扉が閉まる音を聞いて俺はなぜか少し・・・安心した。





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