気まずい食卓
○ソウマ
「いやいやいやだっておかしいだろ!」
階段の上で僕はものすごい小声になってハルに言い張った。
「僕たちはさっきまでそこで喧嘩してたんだよ?それなのにいきなりここで一緒に晩ご飯を食べるなんておかしいだろ」
「そう?」
「そうだよ」
ハルは小さく息を吐いてから僕をじっとまっすぐに見つめた。
「な、何だよ」
「お兄ちゃん。これはお兄ちゃんの過去とケリをつけるチャンスだよ。あのセンゴクさんと分かり合えることで。あの時のことを許せるかもしれないんだよ」
あの時・・・いや・・・いやいやいや
「そうかもしれないけど、でも今は」
「今しかないって!ほら行くよ!」
ハルに腕を引かれて僕はしぶしぶ階段を下りた。
ダイニングに入るとセンゴク君はもう椅子に座っていた。
なんでちゃっかり座るかなあ。この人は。
センゴク君は僕を見つめた、というかかなりドスのきいている睨みを向けてきたので、僕は思わず下を向いた。
僕・・・本当になんでこの人とあんな言い争いしたんだ!?
今日だけじゃない。
サカキ氏の通夜の時も。
「邪魔したな、俺帰るわ」
そう言って立ち上がったセンゴク君を僕はきっときらきらした目で見つめていたことだろう。
もう是非帰って頂きたい!そしてもう二度と現れないで欲しい!
「何言ってるの?ほら座って」
ハルはセンゴク君の肩を掴んで無理矢理席に座らせた。
お前こそ何言ってんの?って僕は本当に言いそうになった。




