蝶カッコいいパリス様VS名も無き少年 5
パリスが去った後のその場所にて、
先程はパリスに脅えてかすぐ去ってしまったエオマイアが返ってきた。
―――群れを連れて。
少年の周りでは次々と人が喰われていく。
幾らFランクの最下級モンスターとはいえ、彼らはモンスターであり、人よりは強者なのだ。
言ってみれば人など最下級のものの下を行く弱者なのだ。
最初に喰われたのは少年の両親であった。
足から流れる血の匂いがエオマイアをひきつけたのだ。
その次は商人であった。
叫び続けた彼はエオマイアに手足を喰われ本当に手足を失ってしまった。
その後エオマイアは少年の周囲の冒険者たちを食べ始めた。
エオマイアの習性なのか、その群れの特色なのか、各エオマイアがバラバラの獲物を食うわけではなく、
なるべく固まって一つずつ獲物を片付けるように食っていた。
周囲の男たちが食われ続けて少年に至るまであと二人だった。
「ははは、誰か助けてよ…。」
そう少年は木に背を預けたまま呟く。
そうしている間にも一人喰われた。少年まであと一人。
「ねえ、神様助けてよぉ。」
そう少年は割れた仮面に語りかけるが、
…仮面は何も答えない
「タスケテ…ダレカタスケテヨ…」
誰かを助ける者から誰かに助けを乞う者に為り替わった、
いや戻ってしまった少年に冒険者の最後の一人を喰い尽くしたエオマイアの群れが殺到した。
「変身っ!! 変身っ!! 変身 変身 へんし…ん」
某プリズムダイブのシーンとかすごい好きなので、つい。
この少年は本来は大した精神力もなく仮面を被ることによって強い自分を与えられてるだけのごく普通のモブキャラ的少年であって、
才能もあり努力もしたうえで押しつぶされたクイーンになった某少女とは重みはまるで違います。
夜逃げ一家
一家の息子が生まれもったまるで神意を代行するかのような特殊な異能の為に権威を脅かすと判断した集落の神官が、
息子が犯罪者扱いし排除しようとしていたため、
キララタケの話を聞きつけて集落に訪れた商人と共に逃げようとした。
しかし商人には家族をそのまま別の場所で奴隷として売るという魂胆があった。




