蝶カッコいいパリス様VSプロポーズ?
「勝ったんだからお姉さんのこと話してもらうぞ。
旦那に欲求不満が溜まってるとかそういう情報があればぜひ…。」
「…そういう話は…ないよ。…はぁ」
後に続いたこんなのに負けたんだ…という呟きは敢えてパリスは無視する。
「じゃあなんでもいいから。」
「わかった。…約束だしね。長々喋るのは嫌いなんだけどな。
姉さんは常に笑顔を張り付けながら自分基準で最も利益があると思う方向へ運ぶ天才なんだ。
幼虫の頃からボクを含むコミュニティーの皆は自覚があるにしろ無いにしろ姉さんの支配下にあった。
姉さんが見せる感情や表情は全て周りをうまくコントロールするための道具だったし、
周りのものの感情や表情も結局は姉さんに操作されたモノだった。
よくボクが表情や感情に乏しいって言われるけど、
あんなのを一番近くでずっと見ていれば表情や感情なんて無意味だってすぐわかるさ。
一応フォローしておくと姉さんなりにボクを幸せにしようとしてくれてるんだ。
ただ、あくまで姉さんの判断基準の幸せを押し付けてくるだけなんだけどね。
その一環で今まで押しつけられたオスは全部殺してきた。キミと同じようにデート中にね。
……後半はボクのことになっちゃったけどこれでいいかな。
最初に言ったけど長々喋るのは好きじゃないんだ。」
「あっうん。」
「……聞いてた?」
「えっ聞いてた聞いてた。ばっちり聞いてた。」
「………。」
「いや…声も可愛いなと思って。」
「……キミってオスは…殺されかけてたって判ってる?」
「それくらい判ってるって。…でも………。」
「でも…なんだい?」
「でも…可愛いじゃないか。」
「…なにそれ。」
「ユーミアちゃんは可愛い。だからそれでいいだろ?
そういえば勝ったからユーミアちゃんオレの嫁ってことでいいよね。」
「……別にいいけど、…それでいいの?」
「可愛いことが正義だろ?」
「……そこまで薄っぺらいと逆にカッコいいかもね。」
そう笑うユーミアの笑顔は先程浮かべた作り笑顔とは比較にならないほど綺麗だった。




