蝶カッコいいパリス様VSゲニンジン
「一本でも人参~。」
なんて超イカすビートを刻みながら今日もパリスは夕暮れの下で地を這っていた。
「なにそれ~?」
ティケが聞いてきたから
「クールな男の嗜みだ。」
とパリスは答えておいた。
「ふーん それより そろそろもどらない? もうくららそう なくなってきてるんだけど~。」
そんな会話をしていた時だった。
そのとき しゅわっと風が切れて
ぶっとぶ 2匹の間をすり抜けた奴がいた。
別にブラックホールに消えたりまではしていない。
そいつは…、
その出で立ちは…
夕日に焼けたかのような赤い逆三角形のボディー。
鉢巻のような何かが風に棚引いている。
人間の様な手足、ただし指は手足共に二本しかない。まるで足袋を履いているようだ。
背中に刺したKATANAのような何かがカッコいい。
そいつは言った。
「ニンッ」
思わず2匹は口に出した。
「「OH!! SO COOL!!」」
2匹ともやたら発音が良かった。
その様は
まさにSHI! NO! BI!!!
最近の忍び宜しく全く忍んでないけどな。
ゲニンジン RANK D- 植物族人参系モンスター
「ニンニンニンニンニン」
そういって刀のような何かを地面に刺すと刀が変化しゲニンジンは2体に分裂した。
「おぉ凄い。分け身の術かよっ。」
実はパリスは超忍者好きだった。
2匹のゲニンジンはもう背中にあった刀のような何かをもってはいないがそれでもその様は
忍者っぽかった。
それなりに素早く動きながらゲニンジンはパリスたちの周りをぐるぐるとまわる。
パリスたちが目で追っていると、
片方のゲニンジンが途中で急に逆走し2体のゲニンジンがぶつかりそうになる手前で
いつの間にか抜かれて手に持っていた互いの葉っぱを交差して重ね手裏剣のように投げてきた。
「いたっ」
咄嗟に躱すが動きが遅かったティケは僅かに当たってしまう。
その切り傷が手裏剣の鋭さを物語っていた。
2体のゲニンジンはニンニンニンと嗤いながら詰めてくる。その2体から目を離さないようにしていたパリスは、
なぜか成虫になっていないにもかかわらず発現した『蝶感覚』により咄嗟に横に転がる。
つい先ほどまでパリスがいたところに手裏剣が通り過ぎて行った。
後ろから。
振り向くとそこにはもう1体のゲニンジンがいた。
そのゲニンジンの頭部の葉っぱのうち一枚にはティケの血がついている。
その状況はすぐにパリスには理解できた。
躱した葉っぱの十字手裏剣が地面に落ちるとそこからもゲニンジンが生えてきたからである。
パリスたちは2匹。人参たちは4本でも人参。
汚い。流石忍者汚い。
再び4体のゲニンジン達はパリスたち2匹の周囲をぐるぐるとまわりだした。
パリスとティケは互いに背を向けるように警戒する。
ゲニンジン達はまたもうち2匹が逆走し先程のように葉を一枚ずつ重ね十字手裏剣を作り出し、
パリスたちの両側面から打ち放つ。
パリスたちはアイコンタクトをすることもなく、互いに自身から見て右側の手裏剣に反応した。
パリスとティケの顔に吸い込まれるように飛んできた手裏剣に彼らは
その口で受け止めた。
秘儀、白刃取り。そう言って決めたかったがその口は残念ながら今塞がっている。
その手裏剣を落とすことなく2匹の幼虫達は食べ始めた。
驚愕を隠せないゲニンジン達。
互いに
「ニンッ!?」
「ニニニン!?」
「ニニ…ッ!!」
「ニニ…ニン…!?」
ちなみに最後に言ったやつが言いたかったのはアレだな。とオサレさんなパリスにはわかった。
気を取り直してもう一度、と回転し始めるゲニンジンであったが焦りの為か逆回転の際1ペアが激突した。
もう1ペアもうまく手裏剣を投げ切らずに、激突したペアの片方に手裏剣をぶつけてしまった。
それでいいのか忍者ェと言いたくなるような醜態を見せ、
倒れた1体を除いて3体のゲニンジンは逃げ出した。
倒れたゲニンジンはうつろな意識の中何かが近寄ってくるのを感じた。
(助けに来てくれたニン?)
そんなことを考えていたが、やってきたのは仲間ではなかった。
「「いただきます」」
パリスたちは種族特性『蝶感覚』に早期覚醒した。
スキル『視力上昇』『派手に忍ぶ』を手に入れた。
グラスウィングバタフライ(幼虫)RANK E+ 名称パリス LV35
属性 大地 虫 光 弱点 闇
HP480 SP460 ATK220 DEF210 INT1650│(種 限界値) MAG70 RE70 DEX70 AGI30
称号 コミュニティーリーダー
種族特性 蝶感覚 糸を吐く 吸盤 食草 半透明化 偏光
スキル 猛毒耐性 猛毒 自己を映す鏡 対植物(中) 好き嫌い克服 カリスマ(小) 交渉術 統制力(小) 柔軟性
回転 催眠作用 幻覚作用 (NEW)視力上昇 (NEW)派手に忍ぶ




