表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖戦に舞う不死鳥たち  作者: 戯画葉異図
第一幕 邂逅し、始まる。
47/346

【ラブダック村】村の北東・二

『リレイド』ゼフィオン国に仕える遊撃隊兵。

『ロッドライズ』ゼフィオン国遊撃隊隊長。

   午の刻。リレイド、ロッドライズ、ラブダック村の、村の北東にて。


『リレイド』あなたはよく、面白い話をみんなに聞かせて周囲を楽しませていましたね。絵に描いたようなムードメーカーで、あなた自身もいつも笑っていた。……あなたは、女である私を対等に扱ってくれる人の一人でした。私が兵になったばかりのころは、あなたのような人に救われたものです。……あなたは……。

『ロッドライズ』おい、大丈夫か。話しかけても……死人は蘇らんぞ。

『リレイド』隊長……ええ、確かにそうです。でも……それでも何か言ってあげたくて……。届かないのはわかってますが、それでも……。

『ロッドライズ』そうか。……この後、姫様のもとに連れて行く。そういうお達しだからな。

『リレイド』隊長は……隊長は何も感じないのですか。

『ロッドライズ』感じないわけなかろう。……だが……私も兵になって長い。今回ほどではないにせよ、このような場面には幾度も出くわしてきた。その度に死人を見てきた。私が兵になった当初は、こんな感情をこれから何回も抱えるのかと、ひどく憂鬱な気持ちにもなったが……誤解を恐れずに言えば、慣れてしまったのだよ。いちいち絶望していたら、私の方も死んでしまう。……先に逝った者たちは、私が、そんな死に方で人生を終えるのを望んではいないだろうしな。

『リレイド』……すみません。突っかかるようなことを言って……。

『ロッドライズ』いや、よいよい。十代の私が今のこの私を見たら、確実に同じ質問をしたろうな……。さ、行くぞ、お前も手伝……、む?


   衝撃音、低く森に響く。


『ロッドライズ』何だ?

『リレイド』……まさか……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ