魔王と過去
今回はなんとなく湧いてきたので魔王の過去の話です。
元の世界では、「魔王」というものは「魂が基本的な四属性(水、火、土、風)に強い親和性を持っているうえ、闇属性に最も強い親和性を持った魔族」のことだった。
魔族の中には光属性に親和性を持った者もいたが、それらは迫害対象になっていた。
ちなみに、「魂が基本的な四属性(水、火、土、風)に強い親和性を持っているうえ、光属性に最も強い親和性を持った人間」が勇者である。
魔王は闇属性に親和性が高すぎるあまり、性格は陰湿かつ残虐で、仲間すらも駒扱いの者しかいなかった。
勇者の場合はその逆、光属性に親和性が強すぎるあまり、常に正義感に囚われ、優柔不断で素直なため、騙されやすく、操られやすかった。
しかし、偶然か必然か、今代の魔王は歴代最上の闇属性への親和性を持っていたためか、
生まれたころから魂への闇属性の魔力による浸食を無意識のうちに食い止めることができ、
今代の勇者も同様、正義感に囚われすぎず、清濁併せ持った勇者として成長できていた。
仲間思いで陰湿でも残虐でもないことを支持する者たちと、人間たちの国に攻め入ろうとしないことを不満に思う者たちが現れたのも、
優柔不断ではなく時に余計なお世話になる過剰な正義感も持たないことを支持する者たちと、操りにくく、王や教会よりも強い支持を得ていることを不満に思う者たちが現れたのも、おかしなことではないのだろう。
瞬く間に、魔族の中で、人間の中で、団結せず同じ種族であるにもかかわらず争いあう二つの勢力によって、混沌に満ち、どこへ行っても争いの絶えない世界になってしまった。
そんな状況でも魔王を討伐すると宣言した勇者の決断力はさすがだ。
そして勇者も魔王も暗殺を阻止し、敵を倒して経験を積み、数年を経て魔王城で相対した。
魔王の前に立った勇者は一人だった。仲間と呼べた存在を戦場で失ったため、仲間を作るのをあきらめて一人でここまでやってきたのだ。
「一人でここまで来るとはさすがだな、勇者。」
「ここまで来るのは苦労したけど、人間同士の争いを止めるならまず魔族との争いを終わらせないとどうしようもないからね。」
「こちらも同じようなものだが、こうなってしまったら互いに引き下がれない、か。」
「「ならば、いくぞ!」」
魔王が敗れ、転生したのは、この十数分後だった。
・・・・・・・・・
...夢か。なんだか懐かしく感じてしまうな。先代の魔王たちの性格が招いた戦争だし、仕方ないんだが、勇者に殺されるときになって魔王と勇者が殺しあっても意味がないと気づいてしまったからな。
勇者より強くなって、勇者を殴ってぼこぼこにして復讐を完遂して、それから勇者とともに人間と魔族の争いをさっさと止めなければ、な。
そのためにもやはり、とにかくレベルを上げて、帰れるくらいの魔力と魔法の技量も身につけなくてはな。
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