勇者と過去
お、遅れてすいません。いつの間にか時間が...
文章を改良するのに時間がかかってしまいました。
まあ、そのかわり、前よりは文章を書くのが上達した、かな?
…
今回は勇者君がメインな回ですが、楽しんでいただければ幸いです。
魔王と勇者一行がダンジョンから帰還した後、勇者はギルドに新階層(?)の報告をしていた。
「つまり、普通の森の奥にぐにゃってしてたり、とがっていたりする木がたくさんあって、一番奥にドーンと大きくてキラキラした木があって、光が僕にパーっと入っていって、そのあとは、なんだかわからないけど気絶してて、加護がナントカって言ってる声が聞こえてきて、もう何もなかったから帰ってきたんだ。」
どうやら勇者は少しポンコツな一面があったようだ。
勇者の仲間たちはあきらめた表情や、呆れた表情を見せている。
ギルドマスターが困り果てている。俺も何を言っているか分からないからこっちに助けを求めるようにちらちらとみてくるのはやめてもらいたい。
「いや、ベルク君だったっけ?無視しないでくれって。何言ってるか分からないよな、じゃなくて君も見てたんだろうし、君が説明してくれればいいんだけど。」
確かにそうだ。
・・・・・・・・・
「つまり、普通の森の奥に奇妙な形の木々が生えていて、その奥に様々な色の光をまとた巨木があって、その光のうちの一部が君と勇者様に吸い込まれて、その後にトレントっぽい奇妙な形の木々と戦って、君が倒して、威厳のある声が脳内に直接加護のことと予言めいたことを言ってきて、それ以上は何もなかったから帰ってきたと。」
...
「うん。だいぶわかりやすくはなったけど、話の内容が突飛過ぎて理解できないんだが。本当なんだろうけど信じがたいような話だな。まあ、新階層のことはギルドで秘匿しとくか。」
ギルドマスターは疲れた顔で理解をあきらめ、ギルドの奥へ帰っていった。
「事情説明は君には勝てなさそうだね。さすがライバルだね。」
何かほざいている勇者がいるが、魔王はいつもの宿に帰ることにした。
勇者の仲間たちも勇者を置いてどこかへ行ってしまった。
勇者は寂しそうにポツンと立っていた。
・・・・・・・・・
セインはそこそこ裕福な商人の息子だった。
ある日、手の甲によくわからないがなぜか見たことのあるような複雑な文様が浮かび、両親に見せた。
それは勇者の証の聖印だった。
その日から国の首都での生活が始まった。
国の清栄の騎士たちによる訓練を毎日受け、どんどん戦闘技術を磨いていった。
勇者になったセインの成長は早く、だんだんと自分と互角に戦える相手もいなくなってしまった。
勇者だから恐れ多いと思ったのか、たまたま勇者に選ばれただけでと思っているのか、自分に気軽に話しかけてくれる友人もできず、その強さに嫉妬するものやその強さを恐れるものばかりだった。
見た目の良さも嫉妬される原因だろうが。
さらに、もともとの英才教育によってたいていのことは簡単にこなせるほどいろいろな面で優れていたため、戦い以外では負けたことはなかった。
やがて超有名な冒険者ぐらいしか相手にもならないほど強くなり、仲間をあてがわれて魔王を討てと言われ、戦場に駆り出されるようになった。
勇者は人類の希望であるため、まだ魔物とたたかわされたことはなかった。
魔物を初めて斬った、殺したときは吐き気が込み上げた。だが、希望であり、幼いころに物語で聞いた勇者になったのだ。勇者はこんなところで折れてはいけない、と魔物を倒し続けた。
初めての魔王軍との競り合いに打ち勝ち、また訓練、そして2回目の魔王軍の襲撃にも打ち勝ち、撃退した。まだまだ魔物や魔族との戦闘経験は足りないが、戦闘も負けることはなかった。
そんな勇者は勝利パレードとしてとある街を凱旋することになった。
勇者がそこで見つけたのはとある露店だった。
なんだかそこに惹かれた。
露店の青年を見たとき、直感がその青年の何とも言えない不思議な強さを感じ取った。
勇者が魔王、もとい、ベルクをライバルだと言い、楽しそうにしていたのはそんな過去があったゆえに対等な相手を心のどこかで探し求めていたからなのだろう。
もちろん、勇者の仲間たちは話しかけてくれていたが、勇者としての自分に、だ。
勇者様と言っていることや指示を聞いて戦うことが多いことからも対等とはいいがたい関係だとわかっていた。
・・・・・・・・・
勇者は過去を思い出し、苦笑する。
勇者は、いや、セインはライバルに追い抜かされることをどこか楽しみにしているのかもしれないな、と今度はうれしそうな笑みを浮かべ、ギルドを後にした。
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