内乱18
忙しかった仕事や歯の治療などで中々投稿出来ませんでしたが仕事も落ち着いて来たので投稿を再開します。
海神が出撃した頃、長門艦内長官室に松木中尉がやって来た。
「漸くやって来たか」
松木中尉に背を向けたままベッドに横になっている上城。
「色々と忙しくて申し訳ありませんでした長官」
「忙しいか、味方艦に砲撃したり政府要人を殺害したからか」
睨み付けるように横顔を見せる。
松木中尉それを気にせずベッドの前に持ってきた椅子に座る。
「大義のためです。多少の犠牲は仕方がないことです」
何事でもないかのように言い切った。
聞いた上城は飛び起きるように上半身を起こし更に松木中尉を睨み付けた。
「仕方がないだと?彼らは同じ人間であり日本人であるのに何が大義だッ!」
「死んだあの無能政府要人のことでしたら気にするほどではありません。ただ戦争が嫌で再び大戦を起こしたくないと言うだけで戦時中であっても敵国と対話の道を探るべく無用な長期戦を戦う兵士たちに押し付ける政府など必要ありません」
拳を強く握る上城は怒りが出ようとしていたが松木中尉ような意見もある。
中華民国との戦争は日本の現戦力だったら中華民国全土占領も不可能ではないが政府の決定で長期戦となり多くの死傷者を出してしまい軍の内部では政府の決定を無視して大規模攻勢に出ようとの意見が多数を占めている。
だがそれをしてしまえば史実同様に軍の暴走に繋がりかねない。本来軍隊とは政治に介入せず国を守る盾であり矛で在らねばならない。
だから松木中尉の意見に納得出来ないでいる。
「上城長官、今の政府は新秩序同盟時代の時の政府と同じです」
新秩序同盟と聞いて固まった。
そんな同盟は現代にはない。百年以上も未来に存在する同盟だからだ。
「松木中尉、なぜお前がその名前を?」
「私も長官と同じく未来からやって来た一人です。同盟によって焼き付くされた日本国からの」
腕を組みフッと笑う松木中尉。
「当時の政府は国民の生命、財産を守ろうとせず憲法と戦争はしたくないというプライドを守るだけを考え新秩序同盟の傀儡に成り下がり、国民にどれだけの負担をしいらせたことか・・・」
当時の日本は戦争反対派が多く、戦後から戦争に参加してないことが誇りとなっていた。
戦争しないためと巡航ミサイルやイージス艦のさらなる建造が見送られステルス機開発の予算が削減され結局中止に追いやられ防衛兵器と言える弾道ミサイル迎撃用のパトリオットミサイルの追加配備と常時配置にも反対されていた。
「選挙で政府が変わったことで漸く新秩序同盟からの独立に動き始め、インド、オーストラリア、東南アジア諸国と協力し、独自の勢力圏構築を目指し、自衛隊の増強のため軍拡政策を進めていました。ですが・・・」
「・・・既に手遅れだった」
そう手遅れだった。
どれだけ自衛隊を増強しようが既に新秩序同盟の戦力は自衛隊を圧倒出来るほど強大になっていた。
「そして新秩序同盟は二度と離反する国家が出ないよう見せしめとして日本に対し殲滅作戦を開始した」
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