Lin's first tea party / リンのお茶会参加
リンは離宮と王宮の間に広がる森の中、建国のオークの木の下で跪いていた。
この場所は早朝の散歩コースの一つでもあるので、護衛も慣れたものだ。少し離れているが、リンの姿が見える位置にいる。
今朝、ライアンに水不足が深刻な領地へ渡す、『水の石』の作成を頼まれた。
「規格外の大型が欲しい。大きさは、あの神々しい石の三分の一ぐらいに」
「三分の一ねえ……」
リンがお風呂にある石を思い浮かべながら、手で大きさを作っていると、ライアンに手を貸せと言われた。
片手を差し出すと、手の平に小さく、指で円を描かれた。
「だいたい、このぐらいだ」
このぐらいかあ、と、見ているリンの手の上に、フォルト石の詰まった革袋がポンと置かれた。
なるべく早く渡してやりたい、というライアンの言葉に、朝食後すぐに出てきた。
そのライアンはリンに石を渡すと、アルドラとの面会に、王宮へと向かった。
「さて」
大きさがちゃんと調節できるかわからないから、まず一つからだ。
木漏れ日が光る湧き水に、フォルト石を沈め、祝詞を唱える。
「水の精オンディーヌよ 清冽な水の加護を我らに。この石をもってその力恵与にあずからん。
アロ サフィラス グッタ アクア クラルス イーデム アクア カエレスウェイス。大きさは、このぐらいで、お願いします」
ライアンが手のひらに描いた円を、指先でなぞって見せる。
「できるかな……」
水面で雫が躍っている。そのうち、水の底に、アクアブルーの透明な石が出現した。
卵より一回り大きいぐらいだろうか。
手にしてみても、厨房にある『水の石』と大差ない気がする。
「これで規格外?」
離宮や、ヴァルスミアの家の厨房にある石は、規格の中でも一番大型のものだ。
一番需要のある石は、うずらの卵か、その半分程度の大きさであることを、リンは知らない。
大きさを比べるために、ひとつ、お風呂の石と同じ物を作って見ることにした。
「……アロ サフィラス グッタ アクア クラルス イーデム アクア カエレスウェイス。今度は大きくしていいですよ」
存在感が別格の、いつもの神々しい石が水底に沈む。
リンの手のひらより、少し大きいぐらいだ。
「ホントだ。三分の一」
見比べて納得し、リンは革袋からざらざらとフォルト石を湧き水に落とし、残りの『水の石』をまとめて作った。
普通の水の術師がこれを見たら仰天するような、大雑把で、力が一気に必要なやり方だ。
水から引き揚げ、一つ一つ拭き取っては籠に入れていく。
『水の石』なら、離宮の水場でもできるのだが、リンがわざわざここに来たのには、内緒にしたい、もう一つの目的があった。
側にある平らな石の上に、チーズクロスを敷いて、作ったばかりの神々しい石を置いた。
石に寄りかかり、籠から古語の単語帳を取り出す。
「粉砕。フラクタリア、フラクトゥス、フランゴ。……これかな」
単語帳を置いて、神々しい石に向きなおる。
「グノーム、砂時計に入れる砂と、同じ大きさに。フランゴ ラピディス アクアーエ!」
リリリッと虫が鳴くような、高く澄んだ音がして、目の前の石に一本線が入る。
リンは慌てて、後ろに飛び下がった。
護衛から、リン様、と、声がかかり、こちらに歩きだすのを、慌てて手で振って止める。
リリリリ、リラリラ、リリリン、と、かすかだが綺麗な音を立て、石は上の方から砂となって、こぼれていく。
チリリっと、最後の音が止んだ。
目の前のチーズクロスには、山盛りの砂。
色は石だった時よりも薄くなって、冬の氷のような青だ。
砂時計には十分すぎる量になった。
「いい感じかも」
こぼれないように、そのままチーズクロスで包んだ。
そして、もう少しだけ待っていて、と、護衛を頼む。
大石の上にフォルト石を置き、土の中にも一つ埋め、小枝を集めて火を点し、その中にも一つ。
ライアンにあげるのなら、四精霊平等にしないと、喧嘩をはじめるだろう。
キキキン キキキキ。
シャリシャリン。
チチチン、チチチン。
石によって少しずつ音が違うが、軽やかな音を立て、四色の砂が出来上がる。
リンは満足して、重たくなった籠を持ち上げた。
午後からはマチェドニアの兄妹を離宮に招待して、茶会が開かれる。
昨日、国王夫妻が紹介し、最初にウィスタントンが招待することで、この後に他の貴族が続くようだ。
リンは領主夫人と料理人を手伝って、いくつかメニューを考えていた。スイカのソルベもそうだし、昨日はクナーファ商会の天幕から、マチェドニアの紅茶ももらってきている。
マチェドニア側から、リンもぜひ一緒に、と誘いがあったそうで、今日はリンにとって、公式茶会、初参加だ。
全く知らない場所で、知らない人に会うわけでもないので、それだけでも良かったと思っている。
離宮の東翼にある『青の間』にお茶会の席が設けられた。
白い壁には、コバルトだろうか、鮮やかな青の色で、草花や鳥などが描かれた磁器が壁にずらりと並んでいる。暑い夏でも涼し気な部屋だ。
シブースト夫妻も参加するようで、すでに到着している。
ライアンは、マチェドニアの兄妹を案内するような形で、離宮に戻ってきた。
「本日はお招きいただき、ありがとうございます」
「よく来てくれた。さあ、座ってくれ」
ローテーブルを囲むように、長椅子が置かれている。
ウィスタントン公爵夫妻、マチェドニア兄妹、シブースト夫妻、リンとシュゼットが一緒に座り、ライアンは一人で座る。
皆が席に着くと、使用人達が速やかに、三段のケーキスタンドを運んで、設置していく。今日は人数が多いので、カリソン、シュゼット、リンのスタンド、すべてが使われている。
一番下の段にサンドイッチ。暑いのでタルトやパイはなく、軽めで夏向きの菓子ばかりだ。スイカのソルベは口休めで、後で別に運ばれるだろう。
そして、今日はマチェドニアの紅茶を使った菓子もしっかり入っている。
「まあ」
「美しいですわね」
三段スタンドは、皿に載る菓子の色もカラフルで、華やかで、女性陣から早速声があがった。
お茶は、領主が結婚記念日に愛する夫人に贈った、薔薇で香りをつけた紅茶だ。ティーポットもカップもガラス製で、ポットの中で濃いピンクの花びらが揺れている。
カタラーナが早速、目を止めた。
「まあ。こちらのお茶は、花びらが入っているのですね」
「ええ。リンのお茶なのですけれど、香りのいい薔薇と紅茶の組み合わせが素晴らしいのですよ」
カリソンが説明して、隣に座る夫を見ると、夫の顔が嬉しそうにほころんだ。
「さあ、いただこう。半分は私も食べたことのないものだ。……リンの新作か?」
領主が紅茶を一口飲み、サンドイッチに手を伸ばすと、皆が動き出した。
三段スタンドに慣れていないマチェドニアの兄妹に、カリソンが食べ方を説明している。
ライアンもサンドイッチに手を伸ばして、ふと手をとめた。
「これはシロか」
「そうです。クグロフさんが、スタンドに入れてくれたんです」
三段スタンドは一人一人デザインが違うが、リンのスタンドには、フォレスト・アネモネの花の中にシロが遊んでいる。
リンはシロを見つけた時、大喜びで歓声をあげた。
「これはシロが子犬の頃ですね。今はもう大きくなりましたから」
すかさずライアンから、訂正が入る。
「シロが子犬だったことはないが」
「そうでした。子狼の頃でした。……そうは見えませんでしたけどね」
シュゼットがリンに声をかけた。
「リン、今日のお菓子を説明してもらってもいいかしら?」
「はい。まずサンドイッチですが、今の季節の野菜はもちろん、暑い夏でも食欲をそそる、コリアンダーやクミンを入れて、ちょっと風味を変えてみました」
「ああ。おいしいぞ」
「お菓子は、季節の果実以外に、今日はマチェドニアの紅茶を使ったお菓子が入っております」
「まあ」
「おお。どれでしょう」
カタラーナもキュネフェも、身を乗り出してスタンドを眺める。
「こちらが『紅茶とチーズのスフレケーキ』に『紅茶のムース』。薔薇の形が『紅茶のメレンゲクッキー』で、こちらは『スパイスと紅茶のチャイサブレ』、このガラスの器が『紅茶と桃の寒天寄せ』です」
スフレケーキとチャイサブレは、チーズやスパイスの風味をつけて、女性はもちろん、男性にも好まれるだろう。メレンゲとサブレの焼き菓子には、細かくした茶葉がそのまま入っている。
昨日の午後の、厨房での奮闘結果がこの菓子だ。
「なんと!」
「そのようにたくさんあるのですか」
マチェドニアの兄妹は目を丸くしている。
「紅茶はミルクとの相性が良くて、菓子にも使いやすいのです」
クナーファの天幕で、ロクムに、マチェドニアの紅茶の中でも質のいい、香り高いものをお願いした。
紅茶は、空気を通さないように密封してから、さらに木箱に入れられていた。
あれからきちんと考えてくれたのだ、と、嬉しくなって見ていると、逆にロクムから礼を言われたのだった。
「茶の香りがきちんと出ているといいのですが。どうぞお試しください」
リンはそうすすめて、自分でもスフレケーキを取った。これはスフレチーズケーキにミルクティーを加えて作ったもので、一晩冷室で寝かせて落ち着かせてある。
シュワシュワで、軽やかだが、チーズの濃厚さと紅茶の風味が良くでている。
おいしい。
「ふふふふふ」
その様子を見ていた皆がそれぞれ好きなものに、手を伸ばした。
「まあ。軽やかですこと。口の中で溶けましたわ」
カタラーナはムースを選んだようだ。
「これは、シナモンか?」
領主はサブレを手にしている。
「はい。シナモンに、カルダモン、クローブ、ジンジャーが入っております」
隣に座るシュゼットは、色も美しい、紅茶と桃の寒天寄せを食べている。
「私、このカンテンが好きだわ。海藻だと聞いて、驚いたけれど」
「海藻なのですか?」
カタラーナが目を丸くした。
「そうなの。驚くでしょう?冷たく、プルプルとしておいしいのよ。それに紅茶と桃って、とても合うわ」
「桃、りんご、ぶどう、レモンなどと、合いますね。私は、お茶はそのまま飲むことが多いですが、お菓子にはフルーツと合わせることも多いんですよ」
「カタラーナ様、どうぞこちらも食べてみて。リンのお菓子はおいしいのよ」
シュゼットがカタラーナにすすめてくれる。
カタラーナの隣でメレンゲクッキーを摘まんでいたキュネフェが言った。
「これはガルシュカが使ってあるのだろうか」
さすがだ。確かにそういう名前の紅茶が使ってある。
「そうです。紅茶の風味が残っておりますでしょうか」
「これは口の中ですぐ消えてしまったが、確かに風味が残っています。ガルシュカは山の名前でもあって、マチェドニアはその山の中にあるのですよ」
キュネフェは、カタラーナと、次はどれにする、と言い合いながら、サブレを手にした。
生産地の人が楽しんでくれているようなら、成功だ。
ふと壁際を見ると、ブルダルーが顔を出していて、コッソリとガッツポーズを送ったら、笑いをこらえながら下がっていった。
隣のライアンは、無言でスフレケーキをつついている。
チラリと見ると、視線を感じたようだ。
「これはチーズと紅茶がよく合っている」
「良かった。厨房で一番気を使った菓子なのですよ。泡立てのシルフと、温度管理のサラマンダー様様ですね」
「シルフはともかく、サラマンダーに温度管理で感謝するのは、リンぐらいだ」
ぶすりとライアンが言うと、その様子を見たシブーストの妻、フレジエが、ほほほ、と笑う。
お茶会は、両国の産物や、旅行中の話を披露しながら、和やかに進んでいった。
「お茶にこのような可能性があるとわかったことが、大変嬉しく思いました」
キュネフェは最後に、満足そうに言った。
「秋の大市では、各地の産物を、このように新しい食べ方等も含めて、より紹介できるようにしたいと思っているのです」
「おお。それはいいですね。私は秋までいられないのだが、側近はいつものように、秋にウィスタントンへ向かいます。ぜひ、ご協力を」
ライアンが、いい機会だ、と、口にすれば、キュネフェもうなずいた。
そして、後ろに立つ側近に指示を出すと、隣のカタラーナを見やった。
「あの、私、こちらに到着した時には具合が悪く、アルドラ様を始め、ライアン様にも、それから、リンにも食事の手間で、大変迷惑をかけたのです。それで、兄とライアン様にご相談して、何か御礼をと思いまして」
そこでカタラーナは、側近から二つの木箱を受け取った。
「あの、リンには、こちらにない食べ物が一番喜ばれると、うかがいまして。皆様にも召し上がりいただけるから、と」
リンはライアンを少しばかりの抗議を込めて、じーっと見た。
食いしん坊だというイメージがついてしまうではないか。
「あっているだろう」
「……否定はできません、けど」
視線でカタラーナの方を向け、と、促された。
「こちらは、私達が普段、ガルシュカで食べている果実を乾燥させたものです。華やかさはないですけれど、滋味に溢れております。ぜひ皆さんで、召し上がってください」
カタラーナの口調は、ウィスタントンの者がヴァルスミアの森を語るような、誇らしさと優しさがあふれていた。
「ありがとうございます。ガルシュカの山の恵みですね。開けてもよろしいですか」
「どうぞ」
一つ目の箱には、小銀貨ぐらいの大きさの、黄金色のドライフルーツが入っていた。
リンは一つとり、周りの者に箱を回した。
キュネフェが説明する。
「そちらは、ガルシュカでは『トントゥのランプ』と呼んでいます。真ん丸な実を、大きなガクが、袋を被せるように守るのです。秋になると、実は黄色に、ガクは緑から白茶色に変わるのですが」
「あ。それは、こう、少し膨らんだ形の?」
リンは両手をふくらんだ形に合わせた。
「そうです」
「たぶん。私の国で鬼灯と呼んでいる物だと、ああ、確かにランプですね」
ライアンが口を挟んだ。
「トントゥはこのぐらいの、小さな人の形をしていないか?」
「ええ。ガルシュカでは、山で迷うとトントゥが助けてくれると、言われています」
「恐らくグノームだろう。エストーラのトットゥが、マチェドニアではトントゥになるようだな」
ライアンはグノームが名を変えてマチェドニアにいるとわかって、満足そうだ。
「えーと、ひとついただきます」
『トントゥのランプ』はドライフルーツにしては、甘すぎず、甘酸っぱくてちょうどいい。リンは生の食用鬼灯も食べたことがあるが、トマトのフレッシュさに、パイナップルやマンゴーのような、ねっとりした南国の果実が混ざったような風味だった。
「国によっては、『籠に閉じ込められた愛』という、とてもロマンチックな名前でした。実の周囲のガクの部分が白っぽくなり、枯れて葉脈だけのこると、確かに籠のように見えるのです」
「ほう。愛の実か。それはいいな」
領主はその名前を気に入ったようだ。
「あと、私の国では、これを『スーパーフード』と呼んで、女性に人気でした」
「そうなんですの?」
「ええ。老化を防ぎ、肌を美しくする、女性の美容にぴったりな果実だと」
「「まあ」」
カリソンとフレジエが、身をのりだした。
「これは販売されておりますの?」
「クナーファ商会に、少しは置いてあるかもしれません」
リンはもう一つの木箱を開けた。
「あ……」
干し柿だった。
「そちらは『ガルシュカーチ』。ガルシュカの実という意味です。山のあちらこちらにあって、茶畑の向こうに、ガルシュカーチの木がある、といった感じで」
リンはカタラーナの話を聞きながら、ガルシュカーチを見つめていた。
小学生の頃だったと思う。
祖父が亡くなるまで、田舎の家では、田んぼをしていた。
秋の終わりには、田んぼでとれた米の袋が縁側に積み上がり、その上に座って、祖母と一緒に渋柿をむいた覚えがある。
祖母の曲がった背中、柿と包丁を持つ自分の小さな手、晩秋の日差しと、籾米の詰まった、チクチクとした麻袋の乾いた匂いまで、一挙に押し寄せて、溢れた。
慌てて下を向くと、ドレスに一つ、涙の染みを作る。
「リン、どうした」
「私の祖母の家の庭にも、この木がありました。ガルシュカーチという名前ではないですが、小さい頃に、私もこれをむいて、同じように食べていました。……私の故郷の、冬の味です」
後ろから、アマンドがそっとハンカチを差し出す。
リンは笑顔をつくった。
「また食べられて嬉しいです。ありがとうございます。いただきます」
一つ手に取って、また箱を回す。
干し柿は、記憶どおりの優しい味がした。
山と太陽と風の恵みがお腹に入って、リンの力になる。
「あの、これも、クナーファで扱っているのでしょうか」
「あるはずです」
キュネフェが答える。
クナーファは商品が多いし、知らないものもたくさんある。そしてリンは全然、中を見ていない。
「一度、あの天幕には、突撃しないとならないですね」
ライアンは涙をこぼしたリンを心配していたが、その様子に軽くため息をついた。
「……突撃するときは、私も同行する」
リンはキュネフェとカタラーナの方を向いた。
「あの、どちらも秋の実りだと思うのですが、昨年のものは、秋の大市までありますでしょうか」
「『トントゥのランプ』は、夏から収穫できます。クナーファに言えば、秋の大市に、いくらか新しいものが入るでしょう。『ガルシュカーチ』は、どうやっても間に合いません。ですが、国にはもちろんたくさんあります。……ただ、お茶のように売れるものではありませんが」
マチェドニアからフォルテリアスは遠く、長く保存できるものしか運べない。
秋の大市に、秋の収穫物は間に合わないのだ。ドライフルーツに、茶。その中で一番高価で、売れるのが茶だった。
「もっと売れるようにできると思うのです」
リンはキュネフェとライアンを、交互に見ながら言った。
「まず、『トントゥのランプ』は女性の美容と健康にぴったりです。このとおり美味しいですし、なんといっても精霊のランプで、愛の実です。きちんと説明したら、売れると思うのです」
「ほう」
「それでですね。『ガルシュカーチ』は、女性もですけれど、男性も」
「これが、ですか?」
キュネフェにしたら、山の者が冬の間に食べる保存食で、高いものでもなく、クナーファが扱っているといっても、大きく売れるようなものでもない。
「これ、とっても美味しいお酒のつまみになるんです。……ライアン、ワインや蒸留酒が止まらなくなる保証をしますよ。今夜にでも、試食しますか」
ライアンは真顔でうなずいた。
「秋の大市で試食させたら、今年はできたらすぐ欲しいと、クナーファ商会に注文が殺到します。真冬の輸送に、クナーファは頭を悩ませるかもしれません」
リンはニコニコと笑顔だ。
間違いなく、リンは買う。たぶん、ライアンも。酒飲み仲間も。
ライアンは、まず、クナーファの天幕の在庫を買い占めようと考えていた。
第二部分に「随時更新」薬草と食べ物 をあげました。
物忘れのひどい作者が、たまらず作った覚書です。
第一部分に入っていた、ウィスタントン領のみで採れる薬草(ネタバレ注意)は、第二部分の最初に移動になりました。





