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異世界出張でアフターケアとかなんですか?  作者: 概念ならまだしも実在するわけねーじゃん
4.貧乏令嬢

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誰だって憂鬱になる瞬間ってのがある。

月曜の朝とか、知らない人とペアを組んで何かしなきゃいけないって時とか。

つまり、何が言いたいかというと。

なんでヘリを降りたら研修室に到着したんですかね。


「おや、もう来たんですか」


「来たくなかったんですが」


「お帰りになってもよろしいですが、一旦ここに来た以上は……」


ペナルティがあるってんでしょ。

わかったよディスティニー、お前が私を呪うなら私はお前を迎え撃つ。あと嫌ってやる。

ため息をついて、机を挟んでアルバートさんの前へと座った。


「神代女神さんをお願いします」


「承知しました」


やることやらなきゃ帰れない以上、パパッとやって終わらせよう。

次に現実に戻ったときには三ヶ月後、真冬の東京かぁ、電車って動くんだろうか。田舎と違って雪は降らないかな。


「おや野仲根さん、お早いお帰りですね」


「来たくてきたわけじゃないです」


どこにいるのか知らないが、ゆるゆるな次元の穴がぽっかり口を開けているみたいで知らずと通ってしまったんですよ。ちくせう。

ビッチ次元というと泥棒なアニメのシブいガンマンを思い出してしまう。確かに受だけど、ビッチよりツンデレのが良いかな。

それはさておき。


「神代さん、アルバートさん、ご存知でしたら教えていただきたいのですが」


「なんでしょう?」


「私に入った指名の数と、指名の理由、それと出張が必要な世界の数、もしくは神々の人数、そこら辺を」


佐山さん達と話していて疑問に思ったこと。

複数人で仕事をしているのになくならないほどに、いろんな世界があるのかって事。

それに加えて、転生者の面倒を見るって事なら、それだけの数の誘拐事件や偶発的な事件事故が発生してるって事になる。さすがにやりすぎは良くないでしょうよ。


「ふぅむ……そうですね。指名は今の所、十三件です。和藤さんの最盛期と同じだけの数ですので、注目されていると見て良いでしょう」


うっわ、最盛期と同じかよ。

うーん、ここから新しい指名が入らないように調整しないといけないのか。もしくは取り下げてもらえるようにしないと。

本当、細野さんも抑えてるんだね。それに佐山さんも途中からなんか気付いてセーブしたんだろう。

先人の知恵ってやはり偉大だったんだな。教えて貰えなかったけどな。


「指名の理由は面白いからですね。出張が必要な世界の数と管理している神々の人数はほぼニアリーですが、正確な数字は不明です。無限ではありませんが、那由多に存在するかと」


ほほうむ。

面白いから……面白いのか? そこら辺はゴッドジョークかもしれん。

数が那由多とかもう星の数より多いんじゃないの。違うか、宇宙は広がり続けているから無限大にもなるんだっけか。そこに量子世界まで入ってきたら知覚しようなんて馬鹿らしくてやってられやしない。円周率暗記コンテストのがまだ理解できるわ。

いや、どちらにせよ多いって事に変わりはないんだ、現実逃避はやめよう。指名率なんて限りなくゼロに近いって事だけ抑えておこ。


うーむ、しかし完全に全人類よりも多い数の転生が発生してるんだよなぁ。

やっぱあれか、ここの世界からだけじゃなく、異世界から異世界への転移もあるんだろうな。わー夢が広がりまくりだね、そこまで面倒見切れないんだけどもそういう所からも指名入ってるのかな。とばっちりじゃねぇ!?


「以上でよろしいでしょうか」


いやまって、よろしくない。

よろしくないんだけどなにを聞こうとしていたか忘れた。


「えーと、元々は和藤さんとの契約だったのに、それ以外の人にも頼み始めたのは何ででしょうか」


「そちらからの要望です。それに神々が承諾したので唯々諾々と続いております」


まった和藤かよ!!

あの佐山のおっさん墓穴掘ってるだけじゃん! 自分の分だけじゃ飽き足らず他人の墓まで用意するなんて! 古墳か! お前は飛鳥時代の豪族か!!


「よろしいですか?」


「ええと……はい」


思い出せないからもういいや。

それにしても、この人? 人だっけ? まあいいか、女神さんが嘘をついている可能性だけど、まずない。嘘をつく必要がないし、今までも回りくどいやり方で本当のことを口にしていた。ふるいにかけようって意図なのかそもそもの性格かはわからないけど。

仮にも神様の代理なんだし嘘はつかないだろう。本当か? 世の中には出会っただけで正気度喪失させてくるような邪神だって作られてるんだぞ、嘘吐きだっているはずだ。

でも疑い初めてもきりがないし信じておこう。まずもって騙すメリットがない。うん。


「それでは次の世界ですが、名前はアーシュハリー、担当はアストファーツです」


名前が似ていて覚えられん。


「依頼内容は勇者の母体の用意です」


はいはい、また事前準備ですね。

勇者の母体ねぇ? 転生者がまた勇者になるのか。大変だなぁ。


「母体候補は何人もいますが、最適者を探してください。なお、父親は決まっています」


「えっ」


つまり仲人をしろと? お見合いのセッティングなんてしたことない!

っていうか人の幸せを祝える程度の経験もない!


「まずは父親を探し出し、次に母親候補と仲良くさせるのが良いでしょう」


アドバイスありがとよ。


「それよりも父親が誰なのか教えてください」


「……わかりました。現地についたらそれなりの印でお伝えする、とのことです」


ああ!? 質問になった!!

女神さんが答えていたのになんでここであえて交代するのかな?!

っていうか見逃したらどうする! 教えてくれよ!


「では、最後の質問ですね」


ニッコリ笑う洋風美中年。そんなに追い出したいか。

うーん、そうだなぁ。

答えられない質問っていえば。


「彼氏と子作りした回数って? 回数以外は無効ね」


「七回です」


「はあっ!?」


非処女だった!

アルバート中年はやられてた!!


衝撃と同時に、私の意識が遠のいていった。



***


スマホで作ってると広告にエロ可愛い女の子がいっぱい出てきます。

クリックしない手があるか? いやない(反語)

ゲームアプリは興味ないけど可愛い女の子には興味あります。

毎回思うんですが、野仲根さんは認められて仲間ができてさあこれからだって時に死ぬから肩すかし食らうんですよね。

盛り上がりが! 盛り上がるところが!

胸が高鳴るところが、そんなやつおらんやろー、の漫才みたいにヒュンする(語彙力)胸は高くならんやろー、鳩胸ちゃうもんな、鳩を胸に飼ってるヤツはおらんやろー、みたいなね。好きな漫才コンビですが名前は忘れました。あかんですやん。


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