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初期クラスが自宅警備員であるため一歩でも宿から出ると経験値が全く得られなくなるらしいので、自室に引きこもります!  作者: イ尹口欠
聖痕収集編

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85.ササっと密入国するのがいいだろう。

 俺は〈匿名掲示板〉のニュース速報でレスを打ちまくっていた。

 どうも魔王が討伐されたニュースの信ぴょう性が薄く、上手くリードできていないと感じられるからだ。

 証拠を出せない以上、仕方のないことだが。


 あとはローレアのところに婿入りする〈代理人〉の話がなぜか漏れているので、それを徹底的に潰しておいた。

 同じく証拠を提示できない以上、しばらくは大丈夫だろう。

 しかしこちらは調べたりすればコウセイの名前に行き着く。

 エミコとタクミがスレを見たら、クロエと結婚しているコウセイとローレアと結婚しているコウセイのふたりが存在することが露見しかねない。

 割りと危なっかしい状況だ。


 日が暮れてきた頃、ぞくぞくと〈代理人〉たちが記憶の統合などにやって来る。

 本日の成果は、聖痕がひとつ。

 これで俺が所持している聖痕は十二個目となる。

 〈経験値65倍〉に進化し、レベルアップは更に加速することだろう。


 そして聖痕探索部隊から報告があった。

 どうやら国内にはもう聖痕がないらしく、〈精霊:使役〉が指し示す方向は国外を向いていたらしい。

 この世界は大きな大陸にみっつの大国が存在する。

 いま俺たち地球人がいるのは、南西のアブラナサント王国だ。

 南東にはシルクを生産しているカロリルグ王国があり、北には大国ブイユゲット王国がある。

 三国は互いに牽制しあっているためか、長らく戦争をしていない。

 そもそも大陸中央にある大山脈に強力な魔物がおり、それらの対処に追われているため人類同士で争っている暇がない、という事情もあるらしいが。


 ともかくこれ以上の聖痕の入手は他国に移動しなければならない。

 俺はコーニエルに〈変身〉している連中を〈浮遊島〉を使って密入国させることにした。

 正規ルートだと、複数のコーニエルが国境をまたぐことになるのが問題だし、魔族が国境を通れるかの問題もある。

 ここはササっと密入国するのがいいだろう。

 魔族がどこにいようが、各国が気にすることもないだろうしな。


 あとはスキルオーブだ。

 〈剣技〉のスキルオーブは不要なので〈リサイクル〉行きとなったが、〈隠密〉のスキルオーブは美味しい。

 即座に使用した。


《〈隠密〉のスキルを習得しました》

《〈忍び足〉と〈隠密〉を統合します。〈気配遮断〉を習得しました》


 ほうほう、これは嬉しいな。

 アクティブスキルだから使い続けなければならないが、聖痕探索部隊に使わせ続ければいい訓練になるだろう。


 魔王城では様々な産物が得られたが、中でもカカオの存在は嬉しい知らせだ。

 〈闇市〉で売りさばくのが良いだろう。

 独占して目立つのは避けたいからな。


 あとは早速、密偵の悪魔ギュベイを王都に近い街に送り届けたそうだ。

 王都で貴族関連の情報収集を任せるということなので、やらせてみることにした。

 貴族関連の情報が集まれば、ローレアのところにいる〈代理人〉も動きやすくなるだろうしな。


 そうそうローレアの婚約者である〈代理人〉のお披露目が無事に終わったと報告があった。

 契約悪魔の強さで銀ランク冒険者になったと聞いた貴族がいたらしく、その悪魔が不在のところに決闘をふっかけてきたのだ。

 なんでも「お前にローレア嬢を守れるだけの強さがあるか?」だと。

 もちろん決闘は受けてボーンガーディアン三体同時召喚して瞬殺してやったけど。

 その後はおきまりのように「卑怯者」呼ばわりされたが、ローレアがそれを黙って見ているわけもなく、決闘をふっかけてきた貴族は恥をかかされたまま退場したそうだ。

 なにせ〈ボーンガーディアン召喚〉は立派な俺自身のスキルだからね、卑怯者呼ばわりされる筋合いはない。


 あと嬉しいことに社交の場に出たことでこれまで習ってきたものが〈礼儀作法〉としてスキル化したそうだ。

 やはり実践しなければスキルにはならないようで、これで晴れて一人前の貴族として振る舞えるようになったわけ。

 ついでに俺も記憶の統合で〈礼儀作法〉を習得したわけだが、どこで使うやら。


 なお社交ダンスはスキルになっていなかった。

 まだ修練が足りないのは自覚があるらしく、簡単なステップなどしか踏めないらしい。

 〈ダンス〉のスキル化はかなり熟練の域に達しないといけないらしいから、スキルを持っていると社交界では人気者になれるとか。

 入婿だからそこまで人気を博する必要もあるまい。

 銀ランク冒険者という肩書と、昨晩の決闘騒ぎで相手を瞬殺した召喚スキルだけで十分だろう。



 夕食後、ベルナベルは〈淫夢〉で精を集めに行くと言って出ていった。

 さて今晩はのんびりと〈匿名掲示板〉の管理をしながら過ごそう。


《名前 コウセイ 種族 人間族(ヒューマン) 性別 男 年齢 30

 クラス 自宅警備員 レベル 79

 スキル 〈人類共通語〉〈簡易人物鑑定〉〈聞き耳〉〈気配遮断〉〈性豪〉

     〈料理〉〈礼儀作法〉〈闇:召喚〉〈空間:防御〉〈時間:治癒〉

     〈創造:槍〉〈精霊:使役〉〈同時発動〉〈高速詠唱〉〈通信販売〉

     〈新聞閲覧〉〈相場〉〈個人輸入〉〈匿名掲示板〉〈魔力眼〉

     〈多重人格〉〈睡眠不要〉〈闇市〉〈ボーンガーディアン召喚〉

     〈別荘〉〈夜の王〉〈隠れ里〉〈牢獄〉〈テイム〉〈防犯カメラ〉

     〈ホットライン〉〈帰還〉〈領土〉〈変身〉〈領域支配〉〈隠れ家Ⅲ〉

     〈代理人Ⅲ〉〈眷属強化〉〈ダンジョン管理〉〈浮遊島〉〈城塞〉

     〈リサイクル〉〈監視衛星〉〈永続召喚〉〈地下迷宮〉

     〈アイテムボックス〉〈経験値65倍〉〈契約:ベルナベル〉

     〈隷属:青葉族〉〈隷属:黒影族〉〈隷属:魔王軍〉

     〈従魔:マーダーホーネット〉〈従魔:レッドキャトル〉》


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