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第9話 お花見・たまご・リスタート(後編)

中編からの続きです。

 ☀☀☀


 夜食も終わり、手元に注意する必要もなくなったので、ランタンの灯りを消す。すると、それまでLEDの強すぎる光で分からなかった月明かりを感じた。


 やさしい光の中を、花びらがゆったりと漂っていく様は、まるでピンク色の流星群だ。


 うららと氷彗は、添い寝するみたいに仰向けで、ブルーシートに寝転がった。


 花見と言えば賑やかなものを想像するが、二人だけで静けさに浸り、ゆったりと眺めているのも風情がある。


「今日は本当ありがとうね。私のために色々、してくれて」

「いえ、そんな……私は、塔山さんが元気になってくれたなら、それで」


「そういえば、さっきは私のこと、うららって呼んだよね?」

「あ! あれは、その……勢いでつい」


 氷彗は口をもごもごとさせてうつむいた。


 うららは別に、その呼び方に怒っているわけではない。それは氷彗も分かっているだろう。


 伝えたいのは、その先だ。

 でも、踏み出すには少しだけ心の準備が必要だった。


「「あの!」」


 鏡合わせのように、うららと氷彗は同時に口を開いた。


「鳥見川さんからどうぞ」

「い、いえ、塔山さんの方から」

「……なら、お言葉に甘えて」


 まるで、初めて出会った時の夜みたいだ。あの時も、こんな風に緊張していたっけ。


 ごくり、と固唾を飲み込む。


「これからは、私も呼んでいいかな? 鳥見川さんのこと、氷彗って」


 頬を赤らめながら、氷彗は小さく笑みを湛えた。


「はい、喜んで! うららさん!」


こうして――

二人で食べる、真夜中ごはんは再び始まった。

これにて第一部「春」はおしまいです。

ここまで追いかけて下さり、ありがとうございます。


二部スタートまで、お時間いただくことになると思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。

m(__)m

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