第25話 来客
カズトとジルの戦いが始まって1時間。
どちらも引けを取らない。
「カズトさんそろそろ負けて下さいよ」
「てめーも出し惜しみしてねーで全力で来やがれ!」
「全力ですよ。これでも」
「はっ!だったら全力出さしてやるよ!『アル・フレイヤ』」
炎の龍がジルを襲う。それと同時にジルの周りには水の龍が現れた
「龍には龍でお相手しますよ。『アル・ウォタリム』」
二体がぶつかり合った瞬間、一筋の光が龍たちを切り裂いた。
「な、なんだ!?」
カズトは急な出来事に驚きを隠せないでいる
「いったい何者ですかあなたは」
龍を一瞬にして切り裂き、その場でたたずむローブ姿の人間にジルは冷静を装いながら問いかけた
「私の名はセシル。セシル・カーバイト。勇者よ」
セシルと名乗る女性はそれだけ言うとジルを睨みつけた。
「なっ、何をした!?体が動かないっ……!!!」
ここにきて初めてジルが動揺した。それと同時にセシルはジルをめがけてゆっくりと歩き出した
「あなた本当に魔王軍幹部?私の拘束魔法にここまで簡単にかかっちゃうとは。魔王の実力も知れてるわね」
「き、貴様!魔王様を侮辱するつもりか!許さないぞ!」
「するつもりも何も、侮辱してるのよ。あと、拘束されながら許さないとか言われても説得力ゼロよ」
セシルはジルの目の前まで来た
「さぁ魔王軍幹部のジル・グレアム。あなたたちの目的は何?言わないと殺すわよ」
「ふんっ。言ったところで私たちの計画は止められませんよあなたにはね。そしてさようなら」
ジルの姿が消えた。
「転移魔法…。魔王軍幹部には有能な奴もいるらしいわね。……さてあなた、レイトタウンで忠告はしたわよね」
「やっぱりあの時のローブの人か〜」
カズトはその場で座り込み緊張を解いた
「あら、そんなに気を抜いていいのかしら?私があなたを襲わないとは限らないわよ?」
「セシルだっけ?君が襲う気ならとっくにどんぱち始まっちゃってるよ。んで、この世界の勇者様が俺に何の御用ですか」
「ふふっ。流石はレッドドラゴンと渡り合う実力の持ち主だな。肝が座っている」
「(プライバシーのかけらもねーなこの世界。笑)これはこれは勇者様のお褒めの言葉ありがたく頂戴いたします」
「からかうな。…そんなことより御用は何かと言ったな。率直に言おう。私を君の仲間にしてくれないか?」
「…………え?」
カズトの口が開いたまま塞がらない。そしてどこかしら顔の赤いセシル。そんな二人に朝日が迎えた
気づいたら勇者出てました。




