8 救いの仏
読んで戴けたら嬉しいです❗゜+.゜(´▽`人)゜+.゜
流華はダンススタジオで新曲のダンスを練習していた。
他のメンバーは既に憶えていて、苦戦している流華を残して帰ってしまった。
振り付けを手掛けた五十嵐晃がスタジオに入って来て練習している流華を見ていたが、しばらくすると手を叩いてにこやかに近付き、流華を制止させた。
「今日はこれくらいにしたら
詰め込めばいいと言うわけでも無いだろう」
その言葉に流華は嫌な予感がした。
五十嵐晃、彼はゲイと云う噂があった。
彼の誘いを断るとその後難癖を付けていびりが始まると言う。
酷い時はグループそのものが消える。
仕事は一流だが、人間性は自分の欲求の為に人の弱みに突け込むクズである。
案の定、五十嵐は流華を食事に誘って来た。
ここで五十嵐の怒りを買う訳にはいかない。
だがいくらグループ存続の為とはいえその申し出を受け入れることもできなかった。
智景と云う恋人がいる流華にとっては論外。
流華は困り果て、ひきつった笑みを浮かべる事しかできなかった。
「今回の振り付け流華くんが目立つようにしたんだ
気付いてた? 」
五十嵐は流華の頬に触れ、その指をそのまま流華の首筋に添わせた。
「いえ、あの........」
この緊迫した状況に流華はしどろもどろと取り繕うのが精一杯だった。
突然携帯が鳴り、二人は同時に鏡の傍に置いてある流華のスマホに目が行った。
しばらく鳴り止まないスマホを見詰めていたが、流華はハッとして五十嵐に言った。
「あの、電話に出ても? 」
五十嵐は苦虫を噛み潰したような表情でスマホへと手を踊らせ指した。
「どうぞ........」
流華はゆっくり歩いてスマホを手に取った。
「もしもし、流華です」
電話は智景だった。
それはまるで地獄で救いの仏の声を聞くようだった。
「流華、お母さんが事故に遇って病院に運ばれたと言うんだ」
「え? 」
智景がまるでこの状況を知っているかような言葉に流華は驚いていた。
「早く! 」
とにかくこの場から離れなければならない。
訝しげにこちらを見ている五十嵐を振り返り、智景の言葉を復唱すると慌ててスタジオを飛び出した。
外に出ると歩道の傍にセダンが止まっていて、助手席のドアが開く。
ドアが開いたそこに智景が顔を出して手招きしながら「乗って」と言う。
流華は取りも直さず助手席に乗り込んだ。
車が発進すると流華は運転する智景の横顔をガン見する。
「どうして? 」
智景は悪びれる様子も無く運転しながら言った。
「助けようとしただけだよ」
「それ、答えになってない」
流華は怒っていた訳ではない。
むしろ感謝していたが、どうしてもなぜ智景がここに居るのか、その答えを知りたかった。
だから問い掛ける口調が強くなる。
「明らかに状況を把握してたよね? 」
智景は深い溜め息を吐き前方を向いて少しだけ顔を傾けた。
「そのピアス、盗聴機なんだ」
読んで下さり有り難うございます❗ヽ( ̄▽ ̄)ノ
今回で丁度折り返しです。
この作品にサブタイトルが「物語」と言うのがありますが、YouTubeでmonogatariと言うチャンネルのAI映像が素晴らしいんですよお。
曲はあまり好きでは無いのですが、映像が素晴らしくてお気に入りなんです。
世界観とか、とても個性的で、観ていて驚きがいっぱい。
個性って本当に面白くて刺激的ですよね。
小説やコミックスとか個性的なキャラ、やっぱり人気ありますもんね。
そんな個性的なキャラ書けたらなあ........。




