荒くれギルドの薬草刈り
レンガで組み上げられた丈夫な建物が並ぶ街並みをのんびりと歩く。すれ違う人々は一日の終わりに疲れた顔つきをしているが、総じて生きた顔をしている。
「薬草を持ってきた。数えてくれ」
「ユウさん。いつもありがとうございます」
夕暮れのギルドはとても混雑している。以来の報告をするものや飲み食いをするものなどで大変騒がしい。そんな中でも笑顔を絶やさない受付嬢は役員の鑑である。ここ一週間で毎日俺の対応をしてくれているので顔見知り程度の中になった。名前は知らない。
「サルトの根、十株。メニマの花、15輪。はい、確かに。三千ルピです」
銀貨三枚をプレートに置き、輝く白い歯を見せニコリと笑った。いつもであればこれでお暇するのだが、今日はまだすることがある。
「それと、魔物を狩った。どうすればいい?」
「魔物……ですか? 野生の動物ではなく、魔物? ユウさんが?」
「あ、ああ。確かに魔物だ。この麻袋に入っている」
「はぁ……本当ですか? まあ確認しますけど。裏に持って行っても?」
「構わない」
どうにも疑わしいという顔をした受付嬢は、カウンター越しに麻袋を受け取ると覚束ない足取りでギルドの内部へと入っていった。
なぜあそこまで疑われるのだろうか。マールといい、受付嬢といい、少しばかり大げさだ。
暇つぶしにプレートに置かれた銀貨を弄っていると、絹を裂くような悲鳴が聞こえ、ドタドタと騒々しい音を立てながら先ほどの受付嬢が戻ってきた。
「な、な、なぁ! なんですかあれはぁ!?」
「魔物だ」
「見ればわかります! そういうことじゃなくて、あれをどこで!?」
「近くの森だ。一匹しかいなかったから大丈夫だ」
「そりゃ群れないでしょうけど!」
「どうやってラドロアを倒したんですかぁ!」
騒然としていたギルド内が水を打ったように静まる。皆こちらをみて、中には顔を蒼くして震えている者もいる。
「」




