5章30話
1という黒い光が消えたなんでと唖然としている私とスライアとヨナタを尻目に白い壁をペタペタとカタリカトが触り
「うん、失敗だね。ただ書けばいいってもんでもないみたいだね。」
と冷静に言い
「一瞬でも書くことが出来たんならどうにかして使う方法が在るんだろうしね。もし騙すつもりで売ったんならこの僕を騙すんだからあの店主それ相応の代価は払って貰わないとね。」
とさらっと恐ろしいことを言いながら白い壁に筆で今度は横に一線書くがそれも消える。
「今日はこれを解明するまで探索どころではないから君らはその辺で邪魔だから休んでなよ。た、だ、し、寝たら覚悟しなよ
。」
と私達に言い白い壁に向かい筆を走らせてはペタペタと壁をさわるという作業を繰り返し始めたので私達3人はカタリカトの邪魔にならないよう少し離れた場所に移動した。
3人だけになって何を話そうか考え
「ちょっとスライアさんに聞きたいことがあるんですが聞いてもいいですか?」
と私は前から聞きたいことを聞こうとそうきりだすとヨナタは何がという顔しスライアはえ?という顔をして
「どうしたそんな改まったような聞き方して俺とタージャの仲だろ何でも答えてやるから遠慮するな。」
と言うので
「あの聞こう聞こうとは思ったんですが聞いちゃいけないかなと思ったんですよダボスさんのことをスライアさんダボスさんはどうなったんですか?」
と聞くとヨナタがちょいちょいと私の洋服を引っ張り
「ダボスさんって誰?」
と聞いてきたのでざっくりではあるが砂漠に飛ばされたこと砂漠でスライアとダボスに会ったこと色々あって呪われたことを伝えると
「タージャの人生って波乱万丈だね。まあ親に捨てられた私がいうことじゃないけどね。」
とヨナタに同情された。
まあそれより実際ダボスはどうなったんだとスライアの顔を見ると
「ダボスか、ダボスは…………」
とスライアは悲しげな顔をして口を次ぐんだので
「え?まさか…。」
死んだのか?と私が絶句していると
「ダボスはっっ、結婚しやがったんだ。」
とスライアは悔しそうにそう叫んだ。
は?結婚?死んでなく良かったが何故にそう悔しそうにと思っていると
「あんな若い嫁を貰いやがってちくしょう羨ましいたらありゃしないぜ。でもあのおっさんには幸せになって欲しかったから気分は複雑だぜ。」
と続けて叫んでた。
「ダボスさんは結婚したんですね。姿を見なかったから心配してたんですよ。でもお別れぐらいしたかったな。」
と私が言うと
「ん?あー、言えばいいじゃねえか直接あえるぜ。ダボスが住んでる町にはこの先必ず寄るんだからな。ダボスが住んでる町は港町で各国への船が出てるんだからな。あ、そういやダボスからタージャが目覚めたら渡して欲しいと頼まれた物があった。」
とスライアがごそごそと荷物を探して
「ほら、手鏡ダボスはなタージャは自分が生きてる間もしかして目覚めないかもと思ってせめて自分のことを覚えていて欲しいと手鏡を俺に託したんだ。手鏡なら女の子は喜ぶだろうとね。」
とダボスが私に渡すためにスライアに預けていた手鏡を受け取った。
鏡面は私が地球で見てた物よりくすんでいるが持ち手と背面は銀で出来ているように見え綺麗な模様が細工された美しい手鏡が私の手に収まっていた。
「ありがとうございます。大切にします。ダボスさんにも会えたらお礼を言いたいです。」
とスライアに言いながらよっしゃー、鏡ゲットチョーラッキーじゃねと私は内心喜びを爆発させ
「いーな手鏡。私にも貸してね。」
とヨナタが私にそう話しかけていたらバシッと何かを床に叩き付ける音が聞こえ何だと私達3人は音のした方を見てみると不機嫌なカタリカトの足元にコウボの筆が転がっていて
「君ら五月蝿いよ。もう、なんなのこれ駄作なんじゃないこの僕が扱えない物なんて不良品じゃない。」
どうやらカタリカトがコウボの筆にキレているようだ。




