嬉しい誤算
ちょっと書き方を変えてみました
なんか意見がありましたら、どんどん言ってください
魔道学園校門前 side三人称
「ここが魔道学園、ここにお父さんを殺した奴が……」
王都にある世界で唯一魔法を教えている学園、魔道学園
そこには少女が立っていた
この学園の生徒と同じくらいの歳に見えるが、着ている服が制服でないことから部外者であると推測される
「見張り……というより門番かしら」
しかしこの門は並の侵入者では入ることは不可能だった
まず門以外の場所には光属性の結界があり、干渉すればすぐにばれてしまう
無論その結界は地中や上空にも張られている
唯一張られてない場所は校門だが、そこにはギルドのAランカーに匹敵する手練れが二人いるため、この門は鬼門でもあった
故に侵入はとても困難だった
しかしこの少女には
「この程度なら倒せるけど、ばれると探すのが面倒かしら」
戦わないという手があった
「『インビジブル』」
「ん?何か言ったか?」
「いいや?空耳じゃないか?」
少女がそう呟いた瞬間、少女の姿が幻のように消えていった
そしてそのまま、門番に気づかれることなく通り過ぎて行った
しかし新たな問題が発生した
「侵入成功、後は目的の人物だけど……これは聞くしかないかしら」
侵入ができても目的の人物の顔も姿もわからなかった
しかし侵入者なので職員室で聞くなどもできない
辛うじてわかることは、『桜』という名前の少年であるということだけである
(とりあえず次に出会った人に聞こうかしら、大人には聞けないから必然的に生徒かしら)
そんなことを考えていると、目の前に走っている男女が現れた
「(考えるのは後にしましょう、まずはあの二人にに聞きましょう)そこのあなたたち、聞きたいことがあるわ」
しかし誤算があった
「何かな?」
「俺たち急いでるんだ、職員室にでも行ってくれ」
少女だと思われていた人物は少年で、しかも目的の人物だったという嬉しい誤算が
昇降口への通路 side桜
「急げ桜!遅刻なんてしたら面倒だ!」
「うーまだ眠いよ~」
今僕たちは寮から校舎への通路を通っている
通路と言っても道が舗装されていて、屋根がついているだけのものだけど
今僕たちは生徒どころか教師すらいないその通路を走っていた
というのも
「朝が弱いからって八時には寮を出なくちゃいけないんだぞ!?だから七時に起こしたのに二度寝するか?普通!」
「ごめんって~」
(コイツ本当に男か?可愛すぎるだろ!未だに違和感だらけだ)
全面的に僕に非があるわけだけども
今僕と一緒にいるのは同じクラスでルームメイトの柊 竜哉君
初めてできた男子の友達なんだけど……迷惑かけてるな~~
「ほら急げ!早くしないと遅刻すr「そこのあなたたち、聞きたいことがあります」………チッ」
あっ、今小さく舌打ちした
相手の人に聞かれてなさそうだしよかったね
「何かな?」
「俺たち急いでるんだ、職員室にでも行ってくれ」
早々に断る竜哉君
うん、できればその喧嘩腰はやめてほしかったな~
「なら手短に言うわ「おい」人を探しているの「聞けよ!」」
そんな竜哉君を無視して話を続ける少女
竜哉君と同い年くらいに見えるけど……そんな子が人探し?
「桜という名前の少年を探しているのよ、知っているかしら?」
「え?」
「桜って……コイツのことですか?」
竜哉君がそう言うと少女は目を丸くした
「あなた男なの?」
「うん、名前も桜だよ?」
そう言うと、少女は少しだけ笑った気がした
でも………会ったことないような気がするけど気のせいかな?
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side謎の少女
「桜って……コイツのことですか?」
「うん、名前も桜だよ?」
たまたま目の前に現れた男女……いえ、男の子二人はそう言った
そう、誤算だったまさか本人が現れるなんて
これで目撃者が少なくて済む
「見つけた」
早くコイツを殺して、そして……弟と妹を探さないと




