文芸部という名のオタク部?
今回はついに部になります
「そう言えばかなかなの好きな事は?」
部屋真ん中に置かれた机を囲んで座った途端に九条さんは花菜に質問した。
「わ、私は…やっぱり読書…かな」
「私も!私も一人の時よくラノベとか読むよ!」
「それは俺もだな」
まさかの三人して意見が揃ってしまった。
「ぷ、ぷははは、何?みんな一緒なの??」
「みたいですね」
花菜は上品に口元に手を添えて笑う。
生徒会長が笑う姿って意外と珍しいかも?
もちろん俺も笑っていた。こうやって仲のいいヤツと笑うのはどれくらいぶりだろうか。
「だったらさ、私達3人で部活を作らない?」
そして九条さんはとんでもない提案をしてきた。
「部活…ですか」
花菜、真面目に考えるな。
「確か部活の条件は部員三人以上でしょ?りっきー、かなかな、私で三人!完璧じゃない?」
九条さんは自画自賛するよう目をキラキラさせた。
「あと顧問の先生はどうするんですか?」
花菜が当たり前な質問をする。
「職員室にいるじゃん!私達みたいな先生が一人」
「あぁ…あの先生か…」
そう。うちには授業の例えでアニメネタばっかり出す先生が居るのだ。
「確かに、あの先生なら顧問になってくれそうです…(苦笑)」
「そうとなったらさっそく明日から動こう!」
九条さんは高く腕を突き上げた。
「それとさ…」
さっきまでとは打って変わって真面目な声色で言う。
「りっきー、私の事も愛梨って呼んで欲しい……」
九条さんは珍しく顔を赤らめながら告げる。
「え、う、うん。分かった……あ、愛梨」
「り……凛月君…」
「え?今凛月って……」
突然の名前呼びに驚く。
「わ、忘れて!りっきー」
愛梨は照れたように上目遣いで見てくる。
その表情めちゃくちゃ可愛い。見惚れるっての。
一方花菜の目が揺れていることに気付かなかった。
【翌日】
放課後になって直ぐに花菜が俺達のクラスのドアの前で手招きしていた。
「なんだ?」
「かなかな、なに??」
俺と愛梨は教室を出て花菜と合流した。
「えーと、文芸部を無事に作れたので報告を…」
「やった!」
愛梨は嬉しそうに手を振り上げる。
「まぁ、私が自分で部活申請を書いて自分で承諾したんですが」
「だよな…」
俺は思わず苦笑する。
「で、部室は借りれたの??」
愛梨が凄い勢いで聞く。
「は、はい、とりあえず行ってみますか…」
と言う訳で俺達は花菜を先頭に歩き出した。
普段は滅多と行かない3階。
基本は3年生の教室と、反対側は色んな文化部系の部室と空き教室がある。
花菜は部室を通り過ぎて空き教室の前にやってきた。
「ここって…」
愛梨は察したように言う。
「空き教室みたいだな」
俺は埃を被ったクラス札を触りながら言う。
「はい。まぁ出来たばかりの部ですし仕方ないかと…」
花菜は苦笑しながらも鍵を開けた。
室内は予想通り埃まみれだ。
机から椅子まで全部埃を被っていて、教室の端にはお菓子やらなんやらのゴミも散乱していた。
「こりゃ、片付けるのに骨が折れるな…」
「骨が折れるかな?」
愛梨はあっさりと言う。
「骨が折れるってのは物事を進めるのが大変で困難であると言う……」
俺がわざとらしく解説すると愛梨が顔を真っ赤にして抗議してきた。
「ば、バカなの!言葉の意味は分かるっつーの!単にそんなに大変かなって話!」
愛梨は手をバタバタ振っていてむしろ可愛いまである。
「いいか、今からこの教室の机を全部出して水拭きしなきゃいけないんだぞ?」
俺は教室を見渡しながら告げた。
「あっ……」
愛梨はやっと大変さに気づいたようだ。
「とりあえず机を出す所からだ」
「はーい…」
「ですね!」
二人が返事をした所で掃除を始めた…が女子二人に男子一人なのでほとんど俺が運んだ。筋肉痛確定だろ…。
続いて床を水拭き雑巾で拭いた。
何往復かして、バケツで水を絞り立ち上がろうとした時にふと二人が目に入った。
愛梨と花菜は競争かのように床を雑巾で往復している……のだが速さから必然的に胸の膨らみがぼよんと揺れていて思わず見てしまう。
ダメだ。ダメだ。そんな所を見ていたら変態だろ普通に。
俺は首を振って雑巾がけに参加した。
…
「これで片付いたな…」
三個の椅子に三人分かれて座った。
すると九条さんが提案した。
「今週末にさ、三人でお出かけしようよ!」
つづく
最後までお読み頂きありがとうございます!
今回はついに部活化しました(笑)
次回もお楽しみに!




