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猫耳少女が歩く異世界  作者: 七氏
第一章 猫耳少女
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022 ボクと入学試験4

 レスティの案内で街の中を歩き回る。

 やっぱり裏道に詳しいだけあって、近道とかも教えてもらえた。


 学園から近い大衆食堂的なお店も教えてもらった。

 学校があるなら絶対近くにあると思ったんだよね。


 他にも小さいながらも魔道具のお店もあったし、学園生活に必要そうなお店は大体回れた。

 一人で探してたらとてもじゃないけど回れなかったよ。


「あと、この街で一番高い建物ってどこ?」


「あん?そりゃ学園だな。あれよりでかい建物はこの街にゃねぇよ。」


「そっか。ありがと。」


 学生寮は学園の敷地内だから、朝の散歩のコースには必然的に入るね。


「知ってた方がいい場所はこんなもんだな。

 他に聞きたい場所がねぇなら終わりだ。」


「うん、知りたい場所は大体教えてもらえたから大丈夫。

 ありがとね。」


「別に銀貨貰ったから案内しただけだかんな。」


「じゃあ、ボクは宿に帰るよ。

 もうボクの財布スったりしちゃダメだよ?

 次は衛兵さんに突き出すからね?」


「分かってるよ!ったく…こんなちいせぇ女に捕まったなんて結構ショックだったんだからな。」



「そりゃあボクも獣人の端くれだからね。

 体が小さいら力は弱いけど、走るだけなら人間族には負けないよ」


 ふふん、と鼻を鳴らし胸を張る。


「まぁいいや。オレももう帰る。」


「あ、うん。またねレスティ。」


「もう会いたくねえよ!」


 顔を真っ赤にして走っていってしまった。

 どうやら嫌われたようだ。


 とりあえず宿に帰ろう。

 レスティは親切にも、宿の近くで終わるように案内してくれてたらしい。

 すぐに宿に着く。

 夕飯時ということもあって、宿の食堂はなかなか混んでいる。

 空いてる席を見つけて座り、注文を眺めていると


「すいません、席が空いてないので相席してもいいですか?」


 遠慮がちに声をかけられる。

 メニューから声の主に目を移すと、10歳くらいの女の子が立っている。

 テーブルは二人席でボクは一人なので向かいの席は空いている。

 多分入学希望の子なのだろう。

 同じ年頃のボクが一番声をかけやすかったのかな、と思いつつ


「いいですよ。」


 申し訳なさそうに顔色を伺っていた女の子の表情が明るくなる。


「ありがとうございます。

 あの、貴女も学園の入学試験を受けられるんですか?」


「うん、そのつもり。」


「あ、すいません。私はミアと言います。

 お名前聞いてもいいですか?」


「ボクはリリィ。よろしく。」


 挨拶だけしてメニューに目を戻す。

 お互い合格するか決まってないのにあまり親しくしても仕方ない、とは思うけど相手はそうは思わなかったらしい。


「素敵なお名前ですね。

 ところで、フードは外さないのですか?」


 忘れてた。


「外すよ。忘れてただけ。」


 ちょっと恥ずかしかった。

 フードを外し、束ねていた髪を解く。

 長く伸びた髪がサラリと揺れる。


 改めてメニューに目を落とし、食べるものに悩む。

 この土地の料理なのか、見たことのないメニューがいくつか並んでいる。

 悩んだ時は人任せが一番。

 今日はのオススメを注文する。


 ミアを見てみると、既に決まっていたようで、メニューは既に閉じていた。


 「髪がすごく綺麗ですね。」


 自分でも髪は気に入ってるので褒められれば素直に嬉しい。


 「ありがと。」


 「リリィさんは希望の学科は決まってるんですか?

 私は魔道具と魔術式で迷ってるんですよね。」


 ちょっと困ったように笑う顔がとても印象的で、そこで初めてボクはミアを見たような気がする。


 肩口くらいの長さの明るい金髪にゆるいウェーブがかかったようなくせ毛、目つきは柔らかい女性らしい印象、美少女と言って間違いないくらい可愛い。


 「ボクはまだ決まってないよ。

 魔術方面を選ぶのは間違いないけど。」


 「え?獣人なのに魔術ですか?」


 あぁ、やっぱりそう思うよね。


 「獣人が誰も彼も魔術を扱えないわけじゃないよ。

 他の種族に比べて苦手な人が多いだけで、」


 「あ、ごめんなさい。

 そんなつもりじゃなかったんです。

 ただ、獣人の学生は基本的に戦士科を選んで、肉体強化以外の魔術は使わない人が多いと聞いてたんで…」


 「確かに身体能力を考慮すればその選択が一番いいのかもしれないけど、ボクは獣人としてはかなり力が弱い方なんだ。

 代わりに魔術を扱えるから、必然的に魔術科を選んだだけだよ。」


 「そうなんですね…」


 「あ、料理来たよ」


 どうやらミアも今日のオススメを選んでいたようだ。

 テーブルには大きめのステーキっぽいお肉とパン、スープが二つずつ並ぶ。


 「結構多いのね…」


 「そうだね。」


 お肉は思ったより柔らかく、ウルフ肉と比べるととても食べやすい。

 ただ、量が多い…。

 味付けも濃いめでちょっと重くて胃がもたれそう…。

 二人して苦戦しながら完食。


 「ふぅ…美味しかったけど量が多かったね。」


 「そうですね。

 三分の二位ならちょうど良さそうでした。」


 「たしかに。

 お腹苦しいから部屋で休むよ。」


 「私もそうします…。

 リリィさん、明日って予定ありますか?」


 「うん?ギルドで簡単な依頼でも受けてお小遣い稼ぎしようか考えてたけど、何かある?」


 「あ…そうなんですか。

 もし良かったら街でお買い物でも、と思ったんですが…。」


 うーん、かわいい女の子からのお誘いですか。

 まぁ1日で終わる依頼の報酬なんて大した金額じゃないし、折角のお誘いだしなぁ…。


 「いいよ。ただの小遣い稼ぎだからやってもやらなくてもいいようなものだから。」


 チョロイボクでした。


 「それじゃあ明日のお昼頃にここで待ち合わせでいいですか!?」


 断られると思ってたようで、ミアの顔が一気に明るくなる。

 ちょっと気圧されながら


 「うん。いいよ。

 それじゃあまた明日。」


 「はい。おやすみなさい!」


 明日もお出かけの予定になりましたとさ。

次回はミアとお出かけ~試験開始まで書きたい。


今日中にもう1話投稿します(`・ω・´)キリッ


ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。

感想、ご意見などあれば是非ともお願いしますm(*_ _)m

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