表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7、HYDRA CHRYSALIS -ORIGIN- (ヒドラ・クリサリス オリジン) ―起源に触れた時、世界は再定義される―  作者: Nao9999


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/7

第3話 臨界

限界は、超えるためにある。


だが――

その先にあるものが、

人である保証はない。

HYDRA CHRYSALIS


新章:ORIGIN


第3話 臨界


沈む。


世界が。


意識が。


すべてが圧し潰されていく。


「……まだだ」


榊が呟く。


声はかすれている。


だが、消えていない。


上位観測体の圧は変わらない。


むしろ強まっている。


「――抵抗継続確認」


無機質な声。


感情はない。


だが――


ほんのわずかに。


“興味”が混ざっている。


「……見てろよ」


榊が笑う。


血が口元から流れる。


それでも。


目は死んでいない。


(まだ奥がある)


確信している。


継承したもの。


その全てを。


まだ使い切っていない。


「……潜る」


意識を落とす。


さらに深く。


水の層を越えて。


その奥へ。


さらに奥へ。


暗い。


深い。


底のない領域。


「……ここか」


何かがある。


確実に。


触れてはいけないもの。


だが。


「関係ねぇ」


手を伸ばす。


掴む。


その瞬間――


爆発的に流れ込む。


情報。


圧。


存在。


「――ッッ!!」


現実へ戻る。


榊の体が震える。


水が暴れる。


制御が追いつかない。


「――異常増大」


上位観測体が言う。


初めて。


明確に。


警戒の色。


「……はは」


榊が笑う。


息は荒い。


だが。


立っている。


完全に。


「見えたぞ」


目が変わる。


完全に。


今までとは違う。


水が静まる。


一瞬で。


従っている。


完全に。


「――状態変化確認」


上位観測体が一歩動く。


初めて。


明確な行動。


「対応強度、最大化」


空気が裂ける。


圧が跳ね上がる。


だが。


榊は動かない。


「遅ぇよ」


小さく言う。


その瞬間。


消える。


榊が。


次の瞬間。


上位観測体の背後。


「そこだ」


水が走る。


直撃。


今度は消えない。


貫く。


「――ッ」


初めて。


明確な“ダメージ”。


存在の輪郭が揺れる。


崩れる。


わずかに。


「……効くだろ」


榊が言う。


息は整っている。


完全に。


さっきとは別人。


「――危険度、上昇」


上位観測体が距離を取る。


初めて。


“引いた”。


「やっとかよ」


榊が笑う。


一歩踏み出す。


空間が歪む。


ついてこれない。


速度が違う。


「終わりだ」


水を集める。


極限まで。


今の全てを込める。


「消えろ」


放つ。


直撃。


完全に捉える。


空間が裂ける。


沈黙。


そして――


「――解析完了」


声。


変わらない。


無機質なまま。


だが。


その意味が違う。


榊の動きが止まる。


「……は?」


煙の中。


存在が立っている。


崩れていない。


むしろ――


“安定している”。


「――適応完了」


その一言。


最悪の理解。


「……マジかよ」


榊が呟く。


冷や汗が流れる。


さっきまで通じていた攻撃。


すべて。


無意味になる。


「――再構築」


空間が変わる。


水が歪む。


榊の支配していた領域が。


書き換えられる。


「っ……!」


初めて。


焦りが出る。


「――上位互換」


その言葉。


完全な宣告。


「……ふざけんな」


榊が構える。


だが。


分かっている。


これは。


さっきとは比べ物にならない。


“絶望”。


上位観測体が手を上げる。


静かに。


「――回収、再開」


その瞬間。


世界が崩れる。


完全に。


戦いは。


次の段階へ。


―――続く

第3話を読んでいただきありがとうございます。


榊は新たな力に到達しましたが、

上位観測体はそれすら“解析・適応”してきます。


この戦いは、

単なる力のぶつかり合いではありません。


次話では、

さらに深い“絶望”と選択が待っています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ