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あの敵を討て

「南無八幡!!」

長沼三徳が矢を放ってしまう。

矢は弧を描き、ゴブリンジェネラルの腕に突き刺さる。

ゴブリンジェネラルが雄叫びをあげ、それが合図だったかのように魔物達がこちらを向く。

最悪だ。


「3人は下がれ。俺が相手をする。」


自在収納リングからいくつも槍を取り出す。

距離は50メートル。

目標はゴブリンジェネラル以外。

敵は300以上。

集魔香と血の匂いに惹かれたか。

どれだけ投げ槍で倒せる?

「はははっ。」

自然と笑みがこぼれた。


投げ槍で倒せたのは僅かに20を超える程度。

さすがに狼種は早い。

しかも、後ろに下がった3人から襲おうとする。

が、

「舐めるな!!」

駆けて飢狼を後から狩っていく。

「素通りできると思ったのか?今の俺は甘くないぞ。」

すぐにオルファンを中心として群れでグルグルと回り始める。狼の狩りの仕方だ。隙を見せれば集団で襲い掛かり、逃がしはしない。このまま獲物の体力を奪うように攻撃をしていくのだ。


だが、オルファンはダッシュでに近付き、剣で切り裂く。待つ必要はない。獲物はお前らだ。

遠慮はしない。ゴブリンジェネラルが来るまでに敵の数を減らさなければならない。槍を2本持つ。時間が惜しい。オルファンから敵に襲い掛かった。


ハァ、ハァ、ハァ、ハァ。

肩で息をする。2刀流ならぬ2本槍、双剣で戦った。

残るはゴブリンジェネラル率いるゴブリン軍のみ。

ゴブリンジェネラルは待ち構えている。

残敵、ゴブリンジェネラル1、ゴブリンナイト8。

周辺は戦争があったかのように剣や槍が散乱していた。剣は何度も砕け、槍は何度も折れた。


ゴブリンジェネラルは大木がごとき大剣を地面に突き刺す。セオリーなら周りのゴブリンナイトを排除してからゴブリンジェネラルとの1対1に持ち込む。

だが!だが!!

ゴブリン達に歩いて近付いていく。

そして最速の踏み込みで一気に距離を詰め、双剣を振り抜く。

剣が2本共砕ける。

おいおい、嘘だろ?

ゴブリンジェネラルの肌にうっすらと赤い筋が。

皮膚が切れただけって事?

勘弁してよ。


槍を取り出し近くのゴブリンナイトにぶち込む。

6本も槍をぶち込めば動かなくなる。

ゴブリンナイトが持っていた剣を奪う。

とりあえずその剣でゴブリンジェネラルに斬りかかる。ゴブリンジェネラルの肩を斬り、胴の鎧に阻まれた。2撃目。ゴブリンジェネラルの大剣と打ち合う事になる。

ガン!!

大きな音がして剣が2つに割れてしまう。

ヤバイ。ゴブリンナイトの剣じゃ、ゴブリンジェネラルの大剣とは打ち合えない。


近くのゴブリンナイト2匹を倒し剣を2本奪う。

ゴブリンジェネラルの攻撃は威力は大きいが、動作も大きい。攻撃を受ける事はない。

ゴブリンナイトの剣はブロードソードに近い。

本来は片手で使う剣ではない。やはり重い。片手で扱えない事はないが・・・。


速さを生かしてゴブリンジェネラルの足に斬りつける。手首への衝撃が予想以上だ。

ならば、速さは衝突力へと変わる。

距離をとって、1つの線となっての突撃!!

こちらの突撃に合わせて大剣を降り下ろしてくる。

こちらの狙いはヤツの大剣を握る拳だ。


「カハッ!!」

狙いとおりに拳と手首に剣を突き刺す事ができた。

そしてゴブリンジェネラルの大剣を奪った瞬間に殴られてしまった。


ゴブリンジェネラルは痛みに吼えている。

対してこちらは視界が歪み、頭がフラフラとしている。


痛みで暴れるゴブリンジェネラルを後目に、オルファンは地面に座り込む。今は回復に専念すべきだ。

ゴブリンジェネラルが近付いてくるが、目を瞑ったまま座り続ける。

まだだ。まだだ。もう少し。

ゴブリンジェネラルの大剣を両手で握る。

肩膝を立てる。

一閃。


ゴブリンジェネラルの体は袈裟斬りとなって崩れた。


ふう。間一髪。


ヤツの殴打で頭がぶっ飛んだ人もいた。頭を握り潰された人もいた。数発食らえば危なかった。

今回はかなりの数を倒したけどレベルアップはなし。

はぁ、疲れた。

もう具現化も何もしたくない。

帰って寝よう。

オルファンが変な拘りを見せたため激戦となりましたが、魔剣マブイ等を使えばアッサリ勝てるくらいにはなっています。

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