王女
今回は長いです。
話を切る場所がわからなかった。
簡単に言えば支援要請である。
1度軍を組織してバラン公爵軍に挑んだ。
1万2千対5千。
圧倒的な兵力差で勝利は間違いないはずであった。
「でも、バランったら卑怯なのよ。伏兵とか罠とか使って。正々堂々正面からぶつかるべきでしょ?」
「誰も偵察やら陣形やら迂回策を言わなかったんですか?」
取り合えず丁寧語で話しとこう。
「なんか言ってたけど却下したわ。卑怯だもの。」
馬鹿だ。本物の馬鹿だ。
「つまり、自分の我が儘で兵士を無駄死にさせたと?」
「我が儘じゃないわよ。正面と正面からぶつかれば勝ってたもの。バランが卑怯だったせいで負けたのよ。」
ブチキレた。
「ふざけんな!戦争ってのは命の奪い合いなんだ。誰だって死にたくない!だから敵を調べるし罠も張る。伏兵だって置くし、奇襲・夜襲もする。死んでから貴方が勝つのは間違っている。私を生き返らせろなんて言えるのか?
お前は死んだ兵士の家族になんと言う?
『敵の動向を探るのは卑怯だから、やめさせたら貴方の家族は死にました。敵が卑怯なんだから仕方ないよね。次は誰が死んでくれるの?』
そう言うのか?なんだ?その目は?正座!正座だ!!そこの騎士。剣に手を掛けたな。
お前も正座だ!何故コイツの暴走を止めなかった!!・・・!!」
やってしまった。気付くと正座して「ごめんなさい。ごめんなさい。」を呟く物体が2つ。
「あらあら。まあまぁ。」
「あのお姉ちゃんを謝らせるなんて!凄い!!」
どうしよう。正座している2人の目が死んでる。
お湯を沸かし、とっておきの茶を入れる。
普段飲む紅茶ではない。神ラインショッピングで購入した玉露だ。まずは水を少し入れて旨味を出す。
ここで少しの贅沢を。
時魔法の魔法陣で時間を2時間だけ加速させる。
そこに50度程のお湯を少し足して蒸らす。
そして50度のお湯を注ぐ。
甘さと美味さのある極上のお茶の完成だ。渋味が少し欲しければ熱いお湯を少し足せばいい。
敢えて湯呑みに入れて出す。
取っ手のついていないティーカップに戸惑い、初めて見る緑茶に戸惑う。
まずはオルファンが見本を見せる。
見よう見まねで皆が飲む。
「おいしい。」
その一言で充分である。
「もう一杯ずつはあります。ゆっくり飲んでください。」
これで落ち着くはずだ。
落ち着いたら何にでも噛み付く馬鹿女ではなく、シッポを振るほどなついたワンコがいた。
ずっとキラキラとした尊敬の眼差しで見てくる。
なんだろう。居づらい。
まぁ、戦争に負けた。貴族達には愛想を尽かされ、バラン公爵の追手から逃げていた。
途中で配下の騎士達が命を捨てて足止めをしたが、グルーン近郊で見付かってしまったという内容だ。
そしてオルファンを頼った理由はクロウ殿下の支援をしたから。頼れば助けてもらえるし、守ってもらえる。もしかしたらバラン公爵を倒して王都を取り戻してもらえるかもと考えたそうだ。
無茶だよ。
とりあえずは2つある客間で休んでもらう。
4人とも金を持っていなかったよ。
部屋に戻り真っ暗な部屋で考える。どうする?
追い出せば飢え死にしそうだ。今までは宝石で食べ物を買っていたという。
保護するか?いつまで?どこまで?
支援するのか?1度失敗している。軍が集まるのか?
ノックされる。
騎士カサンドラだった。
「お話があります。」
家の外へ連れ出される。
「私が勝ったら姫様達をお助けください。」
スラリと剣を抜く。
「バカヤロウ。」
一息に間合いを詰めて腕を抑え、足を払う。
そのままお姫様だっこだ。
「え?あれ?」
そんなガチガチで剣が振れるか。
そんな泣きそうな顔で狙いが定まるか。
「わ、私を差し出します。姫様達をお守りください。」
「バカヤロウ。正座。」
ビクリとして正座する。
それだけコイツは追い詰められていたのか。
「いいか。家主の命令だ。さっさと寝ろ。朝起きたら元気に挨拶しろ。はい、復唱!」
「さっさと寝ます!朝起きたら元気に挨拶をします!!」
「よし、寝てよし。」
ロビーには小さな影が。
「あっ、お兄ちゃん。ここにいたんだ。」
天真爛漫な小悪魔アリスだ。
「お兄ちゃん、王都にいた時にエッチなパーティーをしたんだよね。」
・・・!
訂正。無邪気な悪魔アリスでした。
「な、何を言ってるのかな?」
「だって友達が参加したんだよ?えっとね~。」
友達の特徴を言っていく。全員心当たりがあります。
「それにね。手紙の書き方の先生なんて『種付け』されたって。『私は身も心もオルファン様のものにされたの。』って嬉しそうにお腹を撫でてたよ。
所作の先生は悦びを知ったって。お兄ちゃんがどんなに凄いか話してたよ。」
皆さん、ナニを話してるんですか?
「お兄ちゃん。お兄ちゃんがしたい事していいから、お姉ちゃん達を助けて。」
・・・。
頭をクシャクシャと撫でる。
「寝なさい。子供は寝る時間だよ。明日の朝御飯を楽しみにしておいてね。」
「もぉー。子供扱いして!私は立派なレディなんだから。でも朝御飯の約束は守ってよ!」
子供も良く見ている。ここをそのまま追い出されたら生きていけるのか?賊や追手から身を守れるのか。食事は?
部屋の前には1人の女性が。第1王女シャーロット殿下。「お話、よろしいかしら。」
「婚約前の女性が男性の部屋で2人きりになるのはマズイでしょう。どこかへ行きますか?」
「あらあら。まあまぁ。構いませんわ。貴方の部屋でお話を。」
部屋へ招き入れる。
「アリスとカサンドラが迷惑を掛けました。」
「見ていたのか?」
「たまたまです。本当なら長女の私がするべきですのに。」
ハラリと服を脱いでいく。
慌てて毛布をかける。
「私では欲情しませんか?財も何もない私達には他に渡せる物はないのです。どうか私を好きにする事で妹達とカサンドラをお助けください。」
毛布を落とし、一糸纏わぬ姿になる。
宝石というべき美しい肢体だ。
「どうか服を着てください。」
「貴方は父の前で『金も女も力も欲しい。いつかは手に入れる。』と言ったのでしょう。ならば私を手に入れてください。」
美しい。今すぐに自分のモノにしたい。
だが、どうする。抱けばどうなる?
でも拒否すればどうなる?
「わかりました。私は女を手に入れます。でもそれは貴女だけじゃない。エリザベート様もアリス様もカサンドラも手に入れます。それでも構いませんか?」
妹が大事ならこれで拒否しろ。部下が大事ならこれで拒否しろ。
「貴女達4人を抱きます。貴女を含めて3人から身体を差し出すと言われているのです。貴女が手に入れろと言うのなら、皆を抱きます。」
さぁ、ごめんなさい、と言え。拒否をしろ。
「わかりました。父の行方はわからず。クロウ兄上の元に行くのはすでに難しいのです。貴族達にも見捨てられました。貴方にすがる他ないのです。」
おい。拒否しろ。拒否しろ。
正常な判断ができるなら、他に頼る人物も思い付くだろ!
「妹には私から話します。私達は貴方のモノです。」
あぁ、やってしまった。
「いいのですか?貴女方は王女。立場や責任もある。庶民のモノになってしまっては。」
「立場も責任もあるから貴方のモノになるのです。
私達を、この国をお助けください。」
いつのまにか国を助ける話になっている。
ここまできたら引き下がれないか。
「わかりました。貴女方を手に入れます。いや、貴女は今から俺のモノです。シャーロット殿下。いや、シャーロット。」
「それから、アリス。カサンドラ。お前達もだ。」
ドアの向こうに聞こえるように言う。
さすがに「どうしよう?入る?」と言い合っていればわかってしまう。
「あらあら。まあまぁ。いつから居たの?」
「お姉ちゃん、私も一緒だから。」
「殿下、私が先陣をきります。」
2人も服を脱ぐ。
「お前ら、俺が言った事を守らなかったな。すでにお前らは俺のモノだ。遠慮はしない。罰だ。今夜は抱かない。その代わりに覚悟しろ。4人とも10人以上子供を産ませてやる。俺から逃げられると思うな。」
「シャーロット。お前も服を着ろ。コイツらの面倒を頼む。」
そう言って部屋を離れる。
・・・・。
どうしよう?格好つけすぎた。
この状況とこの股間、本当にどうしよう?




