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夜の訪問者

妖刀トキワタリ。

刻渡りではなく、節渡りか。

空間の節と節を渡る。

血を代償として、血を欲する。

そして空間を斬るという動作が必要になる。

その動作がある事により若干使い勝手は悪い。

さらに繋いだ空間を誰でも通れる問題もある。

使い処は難しい。


もう1つの魔剣。

魔剣マブイ。

古い日本語や沖縄の言葉で魂だったか。

黒い波動を持つ剣である。

斬り殺した生き物の魂をストックする。

そして様々な魔法や技能を可能とさせる。ストックした魂を代償として。

その結果、持ち主は戦いに明け暮れる事になる魔剣。


今となっては何でこの魔剣や妖刀を買ったのか疑問に思う。神ラインショッピングで買った武器が明らかにオーバースペックなのは間違いない。

だが、何故この2つを買ったのか。

厨二病。自分も不治の病にかかっているのか。

恐ろしい。


今日は今のメンバーの実力を確かめる事が出来た。

後は充実した装備を与えれば立派な戦力になるだろう。宿に泊まらせている王様から貰った女性達とも会話を進めている。グローシアから渡された女性達とも会話をしている。どちらにもまだ手を出していない。

宿に泊まらせている女性達はいつでも抱かれる気でいる。司祭や神殿騎士達は達観して抱かれる気でいる。

「抱くつもりなのでしょう。どうぞ。」

そう言われて裸で家の中を歩かれても困るのだ。

司祭4人は外以外では常に裸でいるようにグローシアに躾られていた。アイツは何をしたんだ。

来客もあるから困ると伝えるが、私も困りますときた。本当にアイツは何をした。

わかった事は司祭も神殿騎士達もオルファンに抱かれるつもりでいる事。わからないのは抱かれる理由だ。


そんなに言うなら今夜は抱いてやる。それを伝えた。食事を済ませて体を拭く。早く風呂に入りたい。

幻影の館には大きな風呂があった。だが、行くわけには行かない。あれは奥の手の1つなのだから。


ドンドンドン。

夜だというのに誰かが玄関を叩いている。

「頼もう!頼もう!!」

ドンドンドンドン!!

「オルファン殿は居られぬか!?」

この時間ならドワーフ達は酔い潰れている。

平井信正は部屋でこの世界の戦争の歴史を研究しているだろう。仕方ない、出るか。


玄関にいたのは日中に助けた女性達。

向こうも驚いている。驚いていないのは意識をうしなっていた騎士だけか。

「盗人!!何故貴様がここにいる!!」

「あらあら。まあまぁ。」

「あれぇ?昼間のお兄ちゃん?」

玄関ドアを閉める。

「人違いです。結構です。厄介事は間に合ってます。」

ドンドンドンと玄関を叩く音が響く。

聞こえない。きーこーえーなーいー。

「カサンドラ、玄関を切りなさい。」

「ふざけんな!!賃貸なんだぞ!!」

玄関を開けて叫んでしまう。


結局応接室に通す事になった。

「夜の訪問だから、茶の用意などありません。お許しを。」

(夜中に突然来たテメエらに出す茶なんてねぇよ!)

「あら、客に茶も出さないなんて。私達歓迎されてないのかしら。」

何かと突っかかってくる馬鹿は無視する。

「それで英雄オルファンはどこにいるのかしら?」

それでも話を振ってくるのは馬鹿女だ。仕方がない。

「旦那様はダンジョンに潜っております。いつ戻られるかはわかりません。」

「あらあら。まあまぁ。」

「そんな!!」

ふぅ。これでやり過ごそう。


部屋のドアがノックされる。

「お茶かしら。入りなさい。」

馬鹿女が許可を出す。

入ってきたのは裸の司祭4人。部屋が凍りつく。

「オルファン様、今夜は抱いていただけるとか。この方達の前でですか?それともご一緒に?」


「あらあら。まあまぁ。」

「な、な、な、な、な、な、な・・!」

「キャー。大胆。見ていいのかしら。見ていいのかしら。」

「・・・。」

どうしよう最悪だ。

直後、最大級の怒号が響き渡った。





ホンワカとした女性がミカサ王国第1王女シャーロット。

実は王国主催の酒宴で挨拶をしているらしい。

「あらあら。まあまぁ。」


騎士風の馬鹿女がミカサ王国第2王女エリザベート。

社交界デビューはしているが、ダンス等が嫌いなため酒宴には出ていなかったそうだ。そのため面識はないはず。

「本当に信じられない!!」


クルクルと表情を変えて好奇心旺盛に夜の話を聞いてくるのがミカサ王国第3王女アリス。

社交界デビューもまだで、まだまだ幼い。

「え?教えて?教えて?え?ここでしないの?」


そして後ろで直立不動のまま、顔を真っ赤にしているのが近衛騎士のカサンドラ。


もう厄介事の臭いしかしない。

勘弁してよ。

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