怖い女
面会に来たのはグローシア。いつの間にか枢機卿になったようだ。
この人と会う時に他人を入れると危険だ。
ルーナとサラを下げさせる。
神殿側は荷物も会って15人はいる。
「まずは神殿への支援感謝するわ。おかげでこの都市の神殿が影響力を失わずに済んだわ。」
「あんたは枢機卿になったんだな。おめでとうでいいのか?」
「まだよ。教皇まではまだまだ。」
「今日は何しに?さすがに今は金がないぞ。」
「前のお金がまだあるわ。私も今のこの街の状況はわかっているわよ。1つはこの都市への慰問。
人々の困難は信者獲得のチャンスだもの。」
「相変わらずえげつないな。」
恐ろしい女だ。
「1つは聖遺物を持ち出した人を叱責しろって事。面倒だから適当よ。」
「それでいいのか?」
「ジジイどもは誰が前線に出たかも理解してない。何もしない人間が命を賭けた人間をどうするのかしら。」
妙なところで現場を知っている。これがグローシアのカリスマの1つなのか。
「後は貴方関係ね。神殿が対処しきれなかったドラゴンゾンビを倒した。そんな人を神殿と無関係のままにしていたら神殿の権威が落ちるわ。」
「面倒なのは要らん。」
「他の枢機卿達は神の奇跡がとかに話を持っていくつもりよ。」
「仲間が命を賭けた。それを無かった事にされるなら神の奇跡は御免だね。」
「そう。ならそう伝えておくわ。」
「いいのか?」
「その方が上にいる連中を蹴落としやすいもの。」
やっぱり怖い。コイツは怖い。
「それと約束を果たしにきたわ。」
「ん?」
大きな箱が空けられる。
そこには裸の女性が4人。
「私を馬鹿にしてたババアどもよ。権力も味方も剥ぎ取ってやったの。ついでだから服も剥ぎ取ってあげたの。」
ケラケラと笑う姿には狂気が見える。
「そんなんでも司祭様よ?それなりには使えるだろうから捨て駒にでもして。あぁ、犯して捨ててもいいわよ。」
こ、怖い。
「それとコイツらの私設の騎士だったヤツらね。
女だけ連れてきたから。もう貴方のものよ。
コイツらもアイツらも逆らえないように躾てあるわ。」
司祭4人と神殿騎士18名。名目は英雄と共同でドラゴンゾンビの調査。
よく考えつくものだ。
「コイツらは前座ね。私は約束は守るの。
他の約束も守るわよ。」
「英雄オルファン様との会談、とても有意義なものでした。」
お前誰だ?
「今後とも神殿はオルファン様と有効関係を築きたいと考えています。」
完全に別人だ。
女は怖い。
グローシアが去り、面会の毎日に戻る。
都市の外で剣を振る時間はない。少し空いた時間に魔法の入門書を読む。早く平穏な毎日に戻りたいよ。
グローシアが帰ってから1週間。ようやく外に行く時間ができた。司祭や神殿騎士、マリアンやクレア達28人の女性を連れて草原に連れ出す。
司祭4人は戦いはできないようだ。しかし、4人とも魔法は使えた。さらに神殿騎士達。聖騎士クラスが1名。魔法も使えるし剣や槍も使いこなしている。
18人全員が凄いわけではない。それでもルーナと同等以上はある。
街道から悲鳴が聞こえた。
「女性が乗った馬が4頭。15頭の騎馬に追いかけられています。1人が馬を止めて戦うようです。」
義眼の能力で遠くが見えるカエデが指差す。
考えるまでもなく走り出す。
間に合え!!




