戦力増強
宿に戻る前に万見仙千代からゴブリン討伐に関する話があった。
「そんなにゴブリンが強いの?」
どうしてもゲームのゴブリンのイメージがある。
やられ役、ザコ敵。
「1体、1体は敵ではありませんでした。マリアン殿やルーナ殿でも勝てましょう。
しかし、奴等は集団での戦いを理解していました。」
万見仙千代の言葉を稲津重政が引き継ぐ。
「あれはただの群れにあらず。軍の一部です。
我らも数を揃えねば蹂躙されまする。」
お金は万見仙千代達が稼いでくれたお金がある。
マリアンや蒲田治道は離れた場所でこちらを見ている。具現化の現場は見られたくない。
「何人必要なんです?」
「私は側仕えが主で奉行や取次をしていました。
戦場の勇者ではありません。」
「某も将であり、豪傑ではありませぬ。」
「どうか武辺の者を数名。」
カードを見ていく。
Cクラスの人はカードに書かれている説明すら知らない人が多い。歴史ゲームはやり込んだつもりだったけど。
稲津重政がポツリと言う。
「某は伊東家に叛いた身。伊東家の者を具現化いたさば、命のやり取りになるかと。」
えっ、そんな地雷があるの?
慌てて万見仙千代を見る。
「私は荒木摂津守村重さえ斬れれば。」
あっ、この子もですか。
カードはUCかCだけだ。
未だにレアに相当するカードは出ない。
その中で万見仙千代、稲津重政、蒲田治道と敵対せず、武勇に優れていそうな人を探す。
織田家に関してはさすがに天下に手を掛けた大名家らしく関係するカードが多いと思う。
C「織田信実」
「織田信秀の弟。小豆坂の戦いで活躍した。」
説明が少ない。図柄は黒い鎧姿である。面頬をしているため顔はわからない。槍を構えているのは戦闘中のイメージか。
C「山口飛騨守」
「織田家家臣。桶狭間の戦いで信長が城を飛び出した際に付き従った5名の1人。後に出奔。三方ヶ原で戦死。赤母衣衆を務めた。」
C「加藤弥三郎」
「織田家家臣。桶狭間の戦いで信長が城を飛び出した際に付き従った5名の1人。後に出奔。三方ヶ原で戦死。赤母衣衆を務めた。」
この2人は説明文が同じだ。山口飛騨守は具足を着て兜を着けず、赤い母衣が書いてある。武器は大太刀か?加藤弥三郎も格好は同じで武器が長刀だ。
そして見た目がヤンキーだ。
・・・・。
何故ヤンキー?
この3人を選ぶ。
さらに稲津重政に敵対しなさそうな伊東家の関係者を1人。
C「永池筑後」
「伊東家家臣。相良家に仕えた後に伊東家に仕えた。目井城の戦いで活躍した。」
白い髭を蓄えた爺さんである。槍を杖にプルプルしている図柄だ。
これで4人。なんとかなるかな?
「具現化」
「あん?俺らを使いこなせんのか?」
何故でしょう。いきなり喧嘩を売られてます。
山口飛騨守、加藤弥三郎がメンチをきっている。
ゴンッ、ゴンッ!!
大きな音が響く。
織田信実が槍の柄で山口、加藤の2人を叩いていた。面頬から鋭い眼光で威嚇している。
「弁えよ、童」
それだけで2人が大人しくなる。
「フォッ、フォッ、フォッ、フォッ。」
永池筑後はプルプルしながら笑っている。
カオスだ。




