002
近くの公園(名前はまだ、つけられていない)が眩しい光に包まれた。
だけど、町を歩く人々に異変はみられない。
ごく普通の光景だ。
「ツキミ、見えたか? 今の光」
「うん、見えたよ。なんだろうね?」
「行ってみよう!」
ツキシダはツキミの手を引いて走り出した。
ちなみに、今の時代では鍵は自動で掛かる。見た目は普通の一軒家でも、一応未来の一軒家である。その程度の機能は備わっていた。
ツキシダはツキミと共に公園に到着した。
(誰もいない?)
ツキシダはそんなことを考えていると、
「みてみてーまーくん! すごいのがあるよー!」
「ひらがなを並べるな。読みにくいだろう。あと『まーくん』ってどこから来てるの? 何が由来なの?」
「そんなことどーでもいいから見てみてー」
一応、ひらがなだけでなく、漢字も混ぜてくれたらしい。
ツキシダは少し感動してしまった。
異変(大袈裟かもしれないが)に気がついていないのかなんの躊躇もなくツキミは公園に入っていたらしい。
因みにこの公園はけっこう広い。
そして、ツキミのもとまでツキシダが駆け寄ると、
そこには変態がいた。
いや、いきなり何を言っているんだと思うかもしれないが、本当に変態がいたのだ。
猫の……いや、ネコの派手な着ぐるみを全身に着た男とカタツムリ(漢字で書くと蝸牛)の着ぐるみを着た男が数名辺りをキョロキョロしていた。
そして、ツキシダと目が合うと…… ペコリ ……と頭を下げてきた。
とりあえず一方的に頭を下げさせる訳にはいかないのでこちらも頭を下げる。
カタツムリの着ぐるみを着た人間に頭を下げるとは……ツキミの目にはどんな風に見えただろうか。
そして、ツキミとカタツムリ星人(たった今命名、いや、失礼だろ)の目が合った……すると、
ヒソヒソ
ヒソヒソ
ヒソヒソ
と、内緒話を始めた。
「ねーねー、まーくん。あの人たち何?」
「えーと、さぁ?」
とりあえず悪い人(?)達には見えないけれど……
けど、やっぱり普通の人には見えないらしい。
すると、ネコの着ぐるみを着た男がこちらを見る。
そしてツキミの元までダッシュで駆け寄り、
「運命……だね。さぁ二人きりで愛し合おう!」
と、目の前の変態(かなりのイケメン。少なくともツキシダよりは)はツキミの手を握ろうとして……
そのままツキミに殴り返された。
つづく




