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王妃様に会おう

販売する商品も形になった。お金もあるからこれを売りにだそう。リーンサウスさんとリーンハルトさんに工場を作るよう。お金は私が融資した。


「本当にこんな大きな工場を作って大丈夫なのか??」


リーンサウスさんがびっくりしているが


「めっちゃ売れるわよ。奥の手があるから!いい商会を探さないとね。」




〜〜〜〜



「メアリー。大変なお使いになると思うのだけど、あなたにしか頼めないの。お願いできるかしら?」



「お嬢様のためなら何でもいたします」



「この手紙を王城に出してきて欲しいの。すぐ返事貰えるといいのだけど、もしかしたら何日も待つことになるかも。危害が加えられないよう、私も近くで貴女と同じように待つから、こんな仕事をさせる私を許して。」



「お嬢様!お嬢様までそのような!」



実は公爵家には特権がある


その一つが非常時に内密に直接王家に手紙を届ける事ができるというのがある。



このことから見ても、ローズマリーを家の外に出してはいけなかったのだ。


メイド達に王妃の予定を調べてもらい確実に王城にいる時に手紙を出す。


今の住まいはとりあえず明かせないので直接返事を貰わなくてはならない。


最近行方不明になったマリーゴールドから手紙が来たとなれば流石に無視はされないはず。






そうして計画通りに王城に手紙を出しに行った。



王城の門番にメアリーが手紙を渡す。



「お嬢様より王妃殿下に手紙をお持ちしました!返事は持って返ってくるように言われましたのでここで待たせていたいただきます。」



門番が手紙を受け取りまじまじと手紙を見ると大慌てで城に入っていく


公爵家の秘匿の手紙だとわかってもらえた。第1段階はクリアね


離れたところからメアリーを見つめる。凛として姿勢を崩さず立つメアリー。



惚れ惚れするわ。



その頃王城内部にて。


門番が王城内を走る。秘匿の手紙は確実に王族に届けるよう、門番が直接王家の人間に渡すのだ。


その時王妃は部屋で読書をしていた。


そして王妃のもとに門番がたどり着く、



「ステラマリー王妃様!エリンシュタイン公爵家より秘匿の手紙が届きました!!」



「エリンシュタイン??差出人はグリーズか?」



「いえ!マリーゴールド・エリンシュタインです!」




「なんだと??先日火事で行方不明になったエリンシュタインだと?」




「読もう。」



王妃が手紙を受け取る。



手紙を開けて読む。



「この手紙を持ってきたものをよく見張りなさい、返事は書くが少し試してみたい」



「かしこまりました」



そう言って門番は帰っていく。



「さて、出来損ないの気狂い令嬢とやらを見定めてやろうではないか」



そう言ってステラマリー王妃は取り出した紙に




『3日後14時に王城にて』




そう書いて封筒に入れて封をした。



そして何事もなかったかのようにそのまま読書を続けた。



メアリーは帰ってきた門番から手紙を直接王妃様に渡したと聞き、丁寧にお礼を言った。




後はただ待つだけだ。



王妃は読書を終え、ゆっくり湯浴みし、いつもと変わらぬようすごし、王様と王女と晩餐を終え、部屋に戻った



それから侍女に服と化粧を整えてもらってから手紙を持ち王女を連れて門番のところにやってきた。



「そなたが手紙を持って参ったのか?」



「この国の宝石であられる王妃様、そして妖精たる王女様、お目にかかれて光栄です。」



そう言って頭を下げるメアリー



頭を下げたまま微動だにしない



「名はなんという??」



「恐れながらお答えします。メアリーと申します。」



「マルス、今日この者を見てどのような様子だった?」


「一歩も動かず。話さず、たじろかず、誠に見事な待ちっぷりでした」


「一歩も動かずか、ふふふ、お前は鉄のようだな。さぞお前の主人は優秀なのであろう。シャーロットも覚えておきなさい。主人が軽く見られないよう動かずただただ待つ。いつ来るかもわからぬ返事を8時間。恐るべし忠誠心。このような侍女が我等のそばにいたらどれほどの幸運かわかるか?」



「お母様、我等の侍女も優秀でございます。ですが、これほどの忠誠を誓う主人に私も会いたくなりました」



「メアリーよ。まだ見ぬお前の主人を見させてもらった、誠に大儀であった。この手紙を持って帰るがよい。」



「主人が返事を待っておりますのでこれにて失礼いたします。」



そう言ってメアリーは帰っていった



「後を追いますか?」


王家の影が現れ王妃に問う


「それには及ばん。そんなことをせずともすぐに会えよう。」



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