番外編 Virtual Formula in 富士
どうも!ラドロです!今回は番外編、Virtual Formulaです!
それでは、どうぞ!
もてぎ戦の翌日、俺ー厚大ーは富士VRサーキットに足を踏み入れていた。しかし今回は監督としてではない。VR版フォーミュラーカーのテストドライバーとしてなのだ。というのもGTカーと比べ、フォーミュラーカーは空力に作用する・作用される部分が多く、コンピュータの計算、負荷が非常に高いそうなのだ。そこでかつてプロトタイプでの経験を積んだ俺が抜擢された。早速乗り込んだ俺だが…
「姿勢きつぅ…」
フォーミュラーカーは基本地面に寝そべり、背中から上を極力地面と垂直になるような姿勢でドライブする。つまりきつい。
「おやおや?厚大さん、もう年ですか?」
ニヤニヤしながらからかってきたのはVGTでマザー空力の監督を務める楓ー彼女は本人の希望で管制を担うーだ。彼女とは幼馴染で今も馬が合う。
「はなからドライブを敬遠したあなたほどではないですよ」
と返す。彼女ははいはいと言いながらガレージを後にした。どうやら準備ができたらしくNPCが外で合図している。それに従って俺はコースへと動いた。
「アタックするしないは自由ですが今回のランでマシンの耐久性の忠実さ、コーナーでの空力の作用具合をチェックします。コーナーではある程度のスピードを出してください」
楓からの無線だ。了解。と短く返し、アウトラップを消化する。しかし流石はフォーミュラーカー。同じアウトラップでもコーナーの速さがGTカーと違う。楽しくなってきた。
「厚大、コーナーのデータはある程度集まりました。今度は耐久性のデータを取りたいので1コーナあたりでフルブレーキングしてくれると嬉しいです。…ただし無理はしないこと」
「しないしないw」
そう半笑い気味に返すとギアを上げアクセルを踏み抜きながらブレーキのタイミングを図る。そして…
(ここ!)
思いっきりブレーキを踏んだ。しかし強すぎた。白煙と共にロックしたタイヤを見て、思わず
(まずい!)
そして苦し紛れにステアリングを一気に右に振る。しかし繊細なフォーミュラーカーでそんな行為は悪手に決まっている。マシンはアンダーステアからオーバーステアに変わり激しく横回転を始めた。
「おおおおおおお!」
そう叫ぶ間にもマシンはスピンを続け結果。
ダン!
マシンはグラベルを突っ切りスポンジバリアにまで吹っ飛び、ようやく止まった。見るとマシンは適度に潰れていた。F1を見続けていた俺でも予め言われてなければ見分けがつかないだろうなぁと思うほど現実に近い壊れ具合だった。そして無線が飛んできた。てっきりそれは怒号だと思っていたが…
「アハハハハww耐久性を調べてとは言ったけどそこまで身を張らなくていいじゃんww」
笑い声だった。思わずムッとして言い返す。
「ハッパかけたのはお前だろうが」
「でもさwwしないしないといってた癖に即フラグ回収するからww即落ち2コマ漫画かよって思ったわwww」
そんなこんなで言い合っているとマシンの回収が始まった。結局データは最低限取れたのでVR初のフォーミュラーカーテストはたった1周で幕を閉じた。
番外編とはかなり短めになりましたね…
今回も読んでいただきありがとうございました。もし本作品を高く評価してくださるなら次回以降も読んでいただけたらと思います。それでは!




