表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/31

Zwanzig

 水を浴び終えて小屋に入ったエーリカは思わぬ来客を迎えることになった。

「久しぶりだねえ、エーリカ。調子はどうだい」

 聞き覚えのある声が、彼女の下半身を熱くさせた。乾き切らない水に混じって、冷や汗がうなじから背筋を伝う。

「あ、貴女は……」

 存在に対する恐怖がエーリカの全身を包み、思わず足を退いてしまう。

「気持ちは分かる。その節は悪かったよ」

 エーリカを視界に収めていた煌めく亜麻色の瞳を持つ女性は、申し訳なさそうに目を伏せた。

「皆の前では、ああする他になかったのさ。正直、私も辛かったよ。まあ、許してはくれないだろうが──」

 質素な小屋を見て回りながら、その女性がまた口を開いた。

「自己紹介が、まだだったか。私の名はマリーヌという。一部の者たちは、私をシュプリームと呼んでいるらしい」

 苦笑いを浮かべながら、マリーヌはもう一度エーリカを見た。その不器用な笑顔は、エーリカの心を少しずつ解きほぐしていった。そうして、なぜかエーリカは自分に起きている出来事を伝える必要があるような気になっていた。

 陰惨な過去を断片的に話して、そんな日々から逃がしてくれた男性のこと、彼の面影を持つ青年のこと、身の振り方に悩んでいること。マリーヌは顎に手を添えながら、エーリカの話を聞いていた。

「ふむ。その青年と会うのはやめたほうがいいね」

 マリーヌの言葉は少なからずエーリカの動揺を誘った。

「不死の魔女となった今、青年と友好的な関係は築けないだろうさ。それよりも、エーリカが覚えた魔法があれば、ぜひ見せて欲しいんだが……」

※次回は、10月19日に公開予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ