エピローグ-1
「は~い! カット! OK、OK」
「はぁ~、疲れた」
アリスはため息をついた。
「こら! 新田ッ! いつまでもナレーション気取らない!」
「はぁい」
「お疲れ、ありさちゃん」
「たのしかった~」
「服部、有栖の奴 役に入っちゃったんじゃねぇ?」
「はは、それだけハマリ役かぁ~。俺の台本もナカナカだったかな」
「どこがよ」
「展開知らされず、部分的に自分の行動と台詞だけ の台本って 面白かっただろ?」
「こっちは振り回された感 満載よ! だから、原作を私に読み返しておくように言ったのね?! あれのどこが『台本』よッ?!」
「それに……“インナーチャイルド”っていう重いテーマのラストは何?!
はい、ハッピーエンド。感動モノでした~~~って?!
呆れちゃうわッ!
しかも、オイシイ所は あんた 総取りじゃないのッ!!
主役は 私ッ!! アリス よ、 アリス!!
わかってんの?!
第一ね、『姉』はどうなったの?
誰だったの? どう処理するのよ、曖昧なままじゃないッ! 甘いのよッ!」
「あ~、そうか。そういえば。 でも、答えって大事?」
「服部、お前も役に入ってたのか」
「ナイスツッコミだ、新田。お前ヘタレ役 疲れたか?」
「俺にもハマリ役が欲しかったよ~」
「ってか、新田。こんなチャチな背景で……よく雰囲気出したわね」
「ああ、現代の文明って すんごいんだぜ。後でPC駆使して、色々と合成するんだから」
「へぇ~」
「お疲れ様で~す」
「ダメだ、服部の笑いがマッドハッターにしかみえねぇ」
「ねぇねぇ、今度は何をやるの?」
「……。」
「何?」
「なに やろうかね。 ありさちゃん、また一緒にしてくれるの? なにがいい?」
「ん~とね、白雪姫~!!」
「鏡よ、鏡。世界で一番美しいのは、だぁれ?」
「それは、有栖さまでございます」
「ちょっと! 新田~~~!!」
「わぁ、怖い」
「それなら、今度は……有栖が『義母』するように台本書いてみるか」
「は?」
「俺、賛成。今の有栖にはハマリ役だ」
「なんですって?!」
「こわ~い」
「逃げろ~~~」
「あんたら、待ちなさ~いッ!」
ハッピーエンディング版です。
地の文は、ナレーションだった……
という事で、地の文が無い台詞だけの結果になりました。
有栖、服部、新田、ありさの『普段の話』もネタとしてはあります。
アリスをする前の有栖がどんな子かは、そこでわかるのですが……
もし、リクエストを頂いたら書いてみようかと思います。
ノリや雰囲気はこんな(エピローグ-1みたいな)感じです。
エピローグ-2 はバットエンディング版で、シリアスです。
お好きな方のエンディングを選んで頂ければと思います。