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21話 今度こそご飯を食べに行こう

新しく出てくる新キャラの名前を変更しました。

ギルドを出た俺達は通りを歩きながら、飲食店を探していた。


「うーん、どこにするかな?」


一応は食べられるようなところは見かけるのだが、なんかお酒を飲む居酒屋っぽい感じで昼間から酒を飲んでるおっさんたちばっかりだったので、流石にそんな雰囲気の所で食べてもおいしくは食べれないだろう。

お酒を飲めるのなら別だろうが俺はまだ未成年だ。

この世界のお酒を飲める年齢は何歳からかは分からないが、今はまだ飲む気にはなれない。

そんな風に考えながら歩いていると、


「やめて下さい! 誰か、誰か助けて!」


という、かわいらしい女性の声が聞こえてくる。

その声は1軒の少し古めの建物から聞こえてきた。

通りに歩いている人は中を覗くが誰も助けに入ろうとはせずに去っていく。


「コウキ様、どうしますか」


セイが俺に聞いてくる。


「うーん、あまり面倒事にはかかわりたくないんだけど……。

聞いてしまったからには助けないと後味悪くなるからな」


「では、助けるという事でよろしいのでしょうか?」


「そうだな、俺達なら大抵の奴等には負けないだろうから、さっさと片付けてご飯食べに行こう」


シュイにそう返事して俺達は建物の中に入る。

そこには男達が8人いて、誰かを取り囲んでいた。


「ちょっと聞きしたいんですが何をしているんですか?」


俺は男達の後ろから声をかける。


「あ~? なんだてめぇらは?」


男達が振り返り、その内の一人が俺達に聞いてくる。


「いや、なに。 わっちらが歩いておったら、そこの女性の『助けて』という声が聞こえての。

おぬしらはそこの女性に何をしておるのじゃ?」


レムがそう言うと、男達の間から女性が飛び出てくる。

おそらく、男達が全員こちらを見ていたので隙をついたのだろう。

女性はそのまま俺に抱き付いて来て、


「お願いします。 助けてください。 何でもしますから!」


抱き付いてきた女性は金髪のとてもかわいらしい顔立ちの女性だった。

としの方は俺よりも少し下だろうか。

身体つきはセイに似てスレンダーだった。

感触的にはセイよりはありそうだが。

しかし、俺達とは決定的に違う点があった。


(獣耳と尻尾? 獣人か。 見た感じ狐っぽいな)


俺がそんな事を考えていると一人の男が、


「おいおい、部外者は黙っててくれないか?

俺達は正当な理由でここに来ているんだからな」


更に別の男が、


「そうだ! その女の母親がお金を借りていてな。

それを取り立てに来てるんだよ。 邪魔するな!」


そう言ってきたので俺は狐耳の女性に、


「男達はああ言っているけど本当なのかな? お母さんは?」


と聞いてみると、


「わかりません、母は……、1週間前に亡くなったので……」


「ごめん、でも亡くなる前、お金借りるほど生活は苦しかったの?」


「そんな事ありません!

うちは飲食店だったんですけど、お客さんもそこそこ来てたし生活が苦しいって事はなかったです。

今は店は休業してるんですけど……」


「そうか。 それでこの子の母親が借金してたって言う証拠はあるの?」


男達に聞いて、本当に借金があるのなら穏便に済ますが、もしウソなら容赦はしない。


「あるぜ、ほら」


そう言って一人の男が懐から1枚の紙を取り出す。

俺はそれを見て見ると確かに借用証だったが、密かに神眼で見てみると偽物という事が分かった。

神眼で物を見ると、説明が頭に入ってくるのだが、明らかに偽物と分かるような説明だった。

というか、その紙の名前が『借用証(偽物)』ってなってるし。


「俺の目にはその借用書が偽物って見えてるんだが、どうなんだ?」


それを聞いて男達は怪訝そうな顔をする。


「クソっ、お前『魔眼』持ちか? まぁいい、お前ら相手は男一人に女5人だ。

しかもガキばっかり。 俺達は8人。 負けるわけがねぇ、行くぞ!」


「女どもは売れるからできるだけ傷つけるなよ」


そんな事を言うが、4人の男がバタバタと泡を吹いて倒れる。


「えっ?」


残る4人の男達の間抜けな声が口からもれる。


(よし、神眼の威圧の方もある程度はコントロールできるようになったな)


「でっ? 人数も半分になっちゃったけどどうすんの?」


四人だけ気絶させたのは、帰ってもらうのに全員気絶させると困るからだ。


「なっ、それも魔眼の効果か!?」


(実際は魔眼じゃなくて神眼だけどな)


「さぁな。

残るお前らも今倒れた男達みたいになりたくなかったらさっさと出ていくんだな」


本当は憲兵か衛兵さんがいるなら引き渡した方がいいのかもしれないが、ここでは女性を恐喝しただけで、未遂なのでいいだろう。


「くそっ、覚えてろよ」


テンプレの言葉を残して男達は倒れた仲間を担いで出ていった。


それを見届けた後、俺は女性の方に向きなおって、


「大丈夫?」


そう優しく問いかける。


「あっ、はい。 助けていただきありがとうございました」


「しかしあれじゃのう。 誰も助けようとせんかったが……」


「そうですね、私も気になります。あんな奴等、私でも余裕なのに」


レムとセイがそう言う。

セイよ、お前たちのステータスは封印状態でも普通の人よりだいぶ高いんだからその言葉はおかしいぞ。


「あの、何人かは中を覗いてくれたんですが、男の人達の人数を見て助けてくれなかったんです」


たしかに普通だったら、ちょっと助けようとして自分が怪我してしまっては損なだけだ。


「それに……。 いえ、何でもありません。

そうだ! お礼をしないと。

何でも言って下さい。私にできる事なら何でもしますよ」


「ん? 何でもって?」


俺がそう聞き返すと、


「あっ、エッチぃのは駄目ですよ。

あくまで普通の事でお願いします」


と、自身の身体を抱いて俺から少し遠ざかる。

いや、そんな事は考えてなかったけど…………。すみません! 少しは期待しました。

それでも尻尾を触るってぐらいなんだけどな。ほんとだぞ!


「じゃあさ、さっきここ飲食店って言ってたけどお姉さんは何か作れるの?

シロ達ご飯食べるとこ探してる途中だったからお腹ペコペコなの」


そういえばさっきそんな事を言っていたが、ここって飲食店なのか。

確かにテーブルや椅子が多いし、向こうの厨房みたいな所も見えるからそうなのだろう。


「作ることはできますが、今は休業中なので調味料関係しか材料がありません」


そう言ってきたので、


「オーク肉ならあるんだけど、これって料理したらおいしくなるの?」


前倒したオークの肉も一応レムのアイテムボックスに入れている。

レムのアイテムボックスは中で時間が止まってるわけじゃないが、今日とったばかりなので鮮度は大丈夫なはずだ。


「オーク肉ですか? 任せてください。で、どこに持ってるんですか?」


「ここじゃ」


レムが空間からオーク肉を取り出す。


「わー、すごいですね。 アイテムボックスの『魔道具』をお持ちなんですね」


なんか勘違いしてるけど、そういう物があるんだったらそういう事にしておこう。


「わかりました。 じゃあ、どこでもいいので座って待ってて下さい。

すぐに作りますので」


そう言って、オーク肉を持って厨房の奥に行こうとする。


「あっ、そうだ」


すると、狐耳の女性が思い出したようにこちらを振り返り、


「私、『クウ』っていいます。お兄さんたちも後でお名前聞かせて下さいね」


そう言って奥に消えていった。


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