表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩全集4

明日世界

作者: 那須茄子
掲載日:2026/02/16

朝がまだ眠っている街角で

世界はそっと 

僕の肩を叩いた

「おはよう」より先に聞こえたのは

昨日より少し軽い靴音


雲の隙間から落ちてきた光 は

ポケットに入れるにはあまりにも

大きすぎて破けてしまいそう

代わりにブレスレットみたいに巻くことにした

どこへ向かうのかなんて知らないまま

僕の背中を押したあいつは今日も多分笑っている


転んだ跡に草が芽を出して

風がそれを揺らして歌っている

「痛みはいつか景色になるよ」

まるで秘密を教えるみたい


踏切の向こうで

昔の僕が置いていった迷いを

拾い上げたら意外と軽くて

今の僕は簡単に解くことができた

ざざっと音が遠ざかる頃には

胸の奥で何かがほどけていく


ポケットの中で揺れる昨日と

靴紐に結んだ願いごと

どちらもまだ頼りないけれど

歩くたびに少しずつ形になる


振り返れば置き去りにした季節が

手を振り揺れて

ちゃんと僕を見送ってくれていた

信号が青に変わる瞬間

世界はまた僕を選んで

背中を押すみたいに風が吹いた

行き先はまだ知らない

それでも昨日よりずっと軽い音が鳴る



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
元気になって来たみたいでよかったよー  (´∀`) 
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ