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我らが強き連邦を~対異界侵攻戦役~  作者: 連邦軍戦史記録課█████中将
第二章 水星作戦
23/33

Ep 2-4 緊急事案ИГ-2 第2水上小艦隊臨検

晴天 昼 波は穏やか

駆逐艦2 フリゲート1 航空機2

敵帆船と思しき船 700隻強

異世界仮定時間 5月28日 13時22分

エグラント島東部海峡南部中央


SS第1艦隊 第2水上小艦隊

旗艦 ウダロイⅢ級1等大型対潜艦 3番艦 チェーホフ

ゾヴレメンヌイⅡ級艦隊防空駆逐艦 17番艦 ウートゥラ

ネウストラシムイ級フリゲート 19番艦 フレガート


「第2水上小艦隊旗艦 チェーホフより第1艦隊旗艦チェルナグラードへ」


「チェルナグラード受信、感度良好。何か」


「これより第2水上小艦隊は北上しつつある大船団へ臨検を行う。第一艦隊並びに対艦ロケット砲兵に対艦攻撃の準備を要請する」


「チェルナグラード了解。以後は広域データリンクを参照し行動する。終わり」


海峡において哨戒任務を行っていた第2水上小艦隊は偵察機からの報告に応じ船団の臨検の為進路を変更

速度を19ktから25ktまで増速し、一直線に船団へ向かう


「対空対水上並びに対潜警戒を厳にせよ。全艦に第2種戦闘配置」


水平線は延々と伸び、偵察機からの情報だけを頼りに舵を取る

kh-35対艦ミサイルは全艦合わせて24発

砲雷撃戦を行うにしても距離が遠い


「ハイランド2現着、任務を開始する。現在我はK-77を4本、増槽を3本、TGPを装備の上で中/高高度偵察カメラを装備。高度4000、滞空時間残り113分」


「チェーホフ了解。貴機はこれより臨検にあたる我が艦隊と対象を監視し、異変あらばすぐさま報告せよ」


「ハイランド2了解、高度4000で定点偵察に移る。通信終わり」


この2週間の間に、ある程度の海洋調査が進んだ

第1次調査によりこの惑星(ほし)の海洋は、基底世界のそれと大きな差は無い事

しかし未知の成分が含まれており、少なくとも基底世界の生物はこの海で生きる事は不可能で、これは逆も然りということ


船舶は十二分な浮力を確保出来る為、多くの海上戦力が使用可能になること、海洋生物の生態系や進化は基底世界のそれより遅れているが、大型生物の生息が確認されている事など

この世界における海軍の運用に支障がない事が判明した


そしてチェーホフの艦橋側面、対水上見張り員の2人が後ろへ続く2隻を見ながら愚痴をこぼす


「にしてもネウストラシムイ級やゾヴレメンヌイⅡ級とは、骨董品が過ぎますね」


「これより新型は外洋航行に適さないフリゲート級だ。まぁ俺たちゃ第4艦隊の第6空母打撃群派遣までの繋ぎだからな」


「第6空母打撃群全艦がこちらへ回されれば、空母2隻に巡洋艦12隻を含めた大艦隊となりますね」


「駆逐艦級も14隻だが、この世界の大洋を1個空母打撃群に任せるとは...」


「だからこそ安上がりで継続的な戦闘が可能な戦艦を再配備したんでしょうね。しかも2隻」


「時代遅れの戦艦だからと侮るなよ。あれ1隻でスラヴァ級3隻分の対艦攻撃力、主砲は巡航ミサイル200発分の継続的戦闘力だからな」


「この艦隊じゃ勝てやしないですね。せめてツィルコンがないと」


「駆逐艦級で載せられんのはゴルシコフ級かステレグーシチイ級位だ、諦めろ」


「んな無慈悲な...」


その頃、ウートゥラCICでは偵察機からの情報を逐一受信していた


「160m級1、100m級213、90m~80m級211隻、70~60m級104隻、50m~40m級61隻。30m級以下131隻」


「すべて合わせて721隻、大艦隊です」


「80m以上の艦は艦首と艦尾に大型のバリスタらしき上部構造物あり、射程威力不明なれど注意されたし」


「最大マスト高23m、視認可能距離18キロ程度と予測」


艦隊距離38km、ウダロイ級のレーダーはすでに艦影を捉えている

kh-35ASMの射程にはとうに収まっているし、巡洋艦すら一撃で中破まで持っていくASMにかかれば木造船など風の前の塵と同じだろう

では何が問題かといえば、彼らの意思や目的である

彼らがただの大輸送船団であれば幾隻か拿捕してみようと思うが、敵対の意思を示すのならば撃沈しなければならない


「こちら第391洋上哨戒飛行小隊所属のTu-142MK、コールサイン『シーカー61』。これより洋上レーダー支援に着く。現在艦隊の後方5時の方向、高度6000、速度860にて接近中」


「シーカー61、支援に感謝する。こちらの情報は戦域データリンクに載っている。確認されたし」


「シーカー61了解、以後は状況に変化あり次第連絡を行う。終わり」


ISTARの為に駆けつけてくれたTu-142MKは、海軍向けに製造されたTu-95戦略爆撃機の対潜/洋上哨戒機型だ

対艦ミサイルの代替誘導、搭載レーダーを生かしたレーダー支援を主任務とする

しかしたまに巡行/対艦ミサイルや爆弾を積載し空対艦攻撃を行うこともある

航続距離15000km、最高速930kmはレシプロ機の最高峰という物だ


そうして通信を終えた瞬間、次はハイランド2から通信が飛び込んでくる


「ハイランド2より緊急通信!船団の80m級以上から高熱源反応!注意され…ックソ!ブレイク!ブレイク!我対空砲火に晒されつつあり!こいつぁレーザーか?!任務を中断して現空域より退避する!」


「ハイランド2、最高速で空域を離れます」


先手を打ったのはあちらさん

これにより平和的解決の道は絶たれてしまった


「総員第一種戦闘配置、我艦隊はこれより対水上戦闘に突入する。総員気を引き締めろ、連中はこちらの常識を超えてくるぞ」


そう嘆く暇もなく戦闘配置が下令され、艦内放送に呼応して赤色灯が光り、ベルが叫び声を上げる

足音は交差し、各々がその持ち場に走る


「全艦対艦ミサイル準備。目標160m級並びに100m級大型艦。一斉発射の後距離10~20kmを保ち砲雷撃戦に持ち込み数を減らす。各ロケット砲兵に助力を求めろ」


「木造船相手ならSAMも有効打になり得ると具申します」


「採用する。SAMは射程に入り次第発射、80m級以下を優先しろ」


そうしているうちに3隻のミサイル発射管が開き、準備が整う

距離32km、3対721

圧倒的数的不利の中、海戦の火蓋が切って落とされた


「全艦、対艦ミサイルを発射せよ」


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