第一章 散歩
はじめまして。これが私の書く初めての小説となります。賛否両論あると思いますが、ぜひ読んで評価をしてくださったら幸いです。
25回目の春が訪れた。
外の生き物は意気揚々と暖かな春を謳歌していると言うのに、私は未だに暗い若年無業者、いわゆるニートという檻から脱することができない。
東の都で職に就くことができない原因は、私でなく世間にあると日々言っている。しかし私に原因があることなど百も承知であった。
私はコミュ障であるわけではないが、コミュニケーションは苦手である。友達こそいないが、かろうじてコンビニで買い物をする事や外食をする事はできる。しかし面接室に一歩踏み入れた瞬間、私の口は途端に言うことを聞かなくなる。
「お名前を教えてください」
「あ、ええとー…」
大抵の面接はここから記憶がないと断言しておく。一時は若年性アルツハイマーを疑ったりもしたが、どうやらそういう問題ではないらしい。人類が他の動物と大きく違う点と言えば、それは言葉を使えるということだろう。しかしそれを面接の場で使うことは不可能という時点で、私の社会人人生は幕を開けることすらないという変えようもない事実に私は絶望した。
ある日、私は日々の憂さ晴らしにと適当に都を彷徨った。当てもなくただひたすら歩くというのは中々に楽しいもので、すれ違う人々の中で私はやや朦朧としていた。
気がつけば妙な真っ暗な路地裏に一人立っていた。朦朧とするその頭でもこの状況はおかしいとすぐに分かった。周囲を見渡してみたら、ぼんやりと光が見える。私は早々にこの状況から脱するため、足早に光の方向へ向かう。やっとの思いで路地裏から脱出したと思ったら、そこには目を疑うような光景が広がっていた。
和洋折衷の町並み、ガス灯、人力車、外套を纏う人々。それは現代とは大きく離れた光景だった。
第ニ章に続く
この度はこの小説を読んで下さりありがとうございます。第ニ章もお楽しみいただけると嬉しいです。
超初心者の小説は読みにくいかと思いますが、ぜひ読んでみてください。




