第37話 闇の領域、追われる光
ユイたちは、ネルの開いた扉から闇の領域へ落ち込んだ。
無重力のような浮遊感の後、足元に冷たい地面が現れる。
ここは、光の届かない深淵。
星の光すら飲み込む黒い霧が、周囲を覆う。
「ここは……冥闇龍の領域?」
ユイが息を切らして尋ねる。
冠冕の光がわずかに周りを照らすが、すぐに霧に吸い込まれる。
「そうだわ……でも、バルザの影響で領域が歪んでる!」
ネルが警戒しながら言う。
スイミーが震えながら飛び回る。
「主殿、早く脱出を! 影が……追ってきます!」
3姉妹のまゆが紅の光を灯し、周囲を探る。
「みんな、無事? みく、かな!」
みくが頷き、かなが剣を構える。
浮殿 今日子が銀髪を払い、静かに立つ。
「バルザの剣は、まだ追ってくる。急げ。」
突然、霧の中から影が蠢く。
バルザの配下、影の獣たちが現れる。
「獄獣の残滓……!」
ユイが宇宙穿梭剣を抜く。
「みんな、散らばらないで!」
戦いが始まる。
ユイの螺旋斬が影を切り裂くが、次々と再生。
まゆの紅命環が炎を放ち、みくの碧の光が守護を張る。
かなの金命環が斬撃を加え、今日子の幻影斬が影を混乱させる。
だが、霧の奥からバルザの声が響く。
「逃げても、無駄。汝らの光は、我が闇に溶ける。」
終獄剣の気配が近づく。
ユイの冠冕が警告のように熱くなる。
「くっ……この闇の中で、どう戦えば……!」
ネルがユイの手を取る。
「ユイ、冠冕の力を使って! 闇を照らす光を!」
ユイが集中する。
「記憶の冠冕……輝け!」
光が爆発し、霧を払う。
だが、その瞬間、バルザの剣がユイを狙う。
「今だ……終わり!」
絶体絶命の危機。
ユイの目が、決意に燃える。
「まだ……終わらない!」
つづく




